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映画コラム

ここでは、私が実際に劇場で観て印象に残った映画を取り上げていきます

<ミミの宝石箱>

http://daiana-rose.seesaa.net/

<キャメロンの部屋>

http://blog.goo.ne.jp/jullia_2009


映画サロン『碁盤斬り』:アップルリーズ 2024.5.29

Title

碁盤斬り

2024.5.17公開

日本映画

Staff

監督/白石和彌

製作総指揮/木下直哉

Cast

柳田格之進:草なぎ剛

お絹:清原果耶

弥吉:中川大志

梶木左門:奥野瑛太

徳次郎:音尾啄真

長兵衛:市村正親

柴田兵庫:斎藤工

お庚:小泉今日子

萬屋源兵衛:國村隼

Story

貧乏浪人の柳田は昔仕えていた彦根藩を出て、江戸で年頃となったひとり娘のお絹と細々と暮らしていました。

 

柳田は篆刻の仕事、お絹は仕立てをしてなんとか生計を立てるその日暮らし。

 

実は柳田は碁の上級者で、たまたま出会った萬屋と碁を打つことになり、その腕を高く評価されます。

そんな縁で、萬屋に出入りするようになり、跡取りの修行中である弥吉に碁を教えるようになります。

 

故郷である彦根藩から差し向けられた旧知の藩士から、過去に冤罪を着せられた真相が明かされます。仇敵は柴田という同僚で、かつての競争相手でもあった武士でした。

 

片時も忘れたことのない憎い相手に敵討ちを誓う柳田でしたが、ある夜、月見に招待してくれた萬屋で50両を盗んだ汚名を着せられてしまいます。

 

今や浪人として放浪の身となっている柴田を追いかけ、仇討ちを全うする計画を抱えながらもまたもや盗人の汚名まで晴らさざるを得なくなってしまった柳田にさらなる試練が襲いかかるのでした。

 

柳田を演じるのは草なぎ剛。

実直すぎるほどの浪人役がぴったりの凄い役者だと感じました。

彼の映画には心を打たれるものがあり、必ず観に行くようにしていますが、今作はこれまで以上に見応えのある演技で彼の最高傑作となるような気がします。

 

武士であることの理不尽さと誇り高さが、哀しくも美しい日本人としてのアイデンティティを思い出させてくれる一作ですね。

 


映画サロン『ミッシング』:アップルリーズ 2024.5.26

Title

ミッシング

2024.5.17公開

日本映画

Staff

監督/吉田恵輔

製作/井原多美他

 Cast

森下沙織里:石原さとみ

森下豊:青木崇高

土居圭吾:森優作

砂田裕樹:中村倫也

美羽:有田麗未

Story

小学校1年生の愛娘・美羽が行方不明になり、消息を求めて夫婦で走り回ります。

ビラを配り、地方局のテレビに協力をしてもらいながら必死に戦う日々はどんどん過ぎ去ります。

 

行方がわからなくなったのは土曜日の夕方。

母の沙織里が好きなバンドのコンサートに行き、彼女の弟に美羽を預けるのですが、

いつもは美羽の家まで送り届けるのに、この日に限って公園で別れてしまったのでした。

 

そこから美羽の足跡がばったり途絶えます。沙織里は美羽を預けた自分を責め続けます。

SNSを開けば「母親がコンサートなんかに行くから…」

などの誹謗中傷が溢れかえり、

沙織里を苦しめます。

 

決して子育てを軽んじたわけではなく、

愛情を持って育ててきたという自負はあるのですが、

世間の目はどこまでも冷たく彼女の心を蝕み続けるのでした。

 

そんな沙織里を夫は懸命に支えますが、

親としての「温度差」ゆえに、2人の心に次第に溝が生まれていきます。

 

警察の捜査は遅々として進まず、

頼りにするのは地元テレビ局の親切な記者である砂田でした。

その砂田も局の方針と対立することも多くなり、葛藤をしながら沙織里夫婦を支え続けます。

 

テレビ報道、SNS、チラシ配りと、手詰まりになっていく現実に打ちのめされながらも、

必死で平常心を保とうとする沙織里が痛々しくて、

見ていられませんでした。

 

どこに解決の糸口があるのか?

試行錯誤を繰り返す肉親の苦しさが犯人に伝わることを願うことしかないのか?

観客もどんどん心理的に追い詰められていく、そんな痛い映画でした。

 

石原さとみさんの演技力に魅了されました!

こんなにシリアスな役柄はなかなか回っては来ないでしょうが、

役者として挑戦し甲斐のある作品に出会えたのは素晴らしい経験になったと思います。

 

そして、砂田に扮する中村倫也さんがとても良かった。

こんな誠実な人に手を貸してもらいたいと思わせるキャラクターでした。

 


映画サロン『関心領域』:アップルリーズ 2024.5.25

Title

関心領域

2024.5.24公開

アメリカ・イギリス・ポーランド合作

Staff

監督/ジョナサン・グレイザー

製作/ジェームズ・ウィルソン他

Cast

ルドルフ・ヘス:クリスティアン・フリーデル

ヘードヴィヒ・ヘス:ザンドラ・ヒュラー

オズヴァルト・ポール:ラルフ・ハーフォース

ゲルハルト・マウラ―:ダニエル・ホルツバーグ

アルトゥール・リーベヘンシェル:サッシャ・マーズ

エレオノーラ・ポール:フレイア・クロイツカム

リンナ・ヘンセル:イモゲン・コッゲ

Story

第二次世界大戦中に起きたナチスによるユダヤ人虐殺事件。

本作は史実に基づいたものだということです。

 

ポーランドのアウシュビッツに実在した「アウシュビッツ収容所」は、もっとも悪名高い収容所と言えるでしょう。

 

列車で次々と送り込まれる罪なき被害者たち・・・

誰が何の権利でこのような非道なことができたのか?

 

家や財産を没収され、着の身着のままで最低限の持ち物だけで家族もろとも隔離されるという人類史上まれにみる残虐さですね。

「ひとつの種を抹殺する」という命題を迷うことなく徹底したナチスドイツ・・・

 

これはかのアウシュビッツ収容所のすぐ隣で暮らすドイツ人たちの話です。

収容所の所長であるヘスと妻と子供たち。そして数人の使用人が戦時下とは思えない平和で静かな暮らしを営んでいます。

 

特に、妻は手間とお金をかけた自分の「庭」に固執し、あたかもそれが自分のアイデンティティーを為すかのように大事にしているのです。

 

壁で仕切られたすぐそばの収容所からは人間の声やただならぬ音さえもかすかに聞こえてくるのに、我関せずの姿勢を崩すことはありません。

まさに「無関心」なのです。

 

現実を心の中から締め出し、目の前の自分の幸せだけを考えることができることがもう正常な人間の理解を超えているのです。

 

この両極端の対比に、戦争がどれほど非人間的であるかを突きつけられた気がしました。自分ならどんな振る舞いをするのかと自身に問いかけた人も多いのではないでしょうか。

 

「関心領域」どころか「無関心領域」と表現するのがふさわしい・・・

 


映画サロン『猿の惑星 キングダム』:アップルリーズ 2024.5.19

Title

猿の惑星 キングダム

2024.5.10公開

アメリ映画

Staff

監督/ウェス・ポール

製作/ウェス・ポール他

Cast

ノア:オーウェン・ティーグ

ノヴァ:フレイヤ・アーラン

プロキシマス・シーザー:ケビン・デュランド

ラカ:ピーター・メイコン

トレヴェイサン:ウィリアム・H・メイシー

Story

大ヒットした「猿の惑星」シリーズ第4弾。

猿に地球の支配権を奪われた人類がいかに覇権を取り戻していくのか?という命題が提供されようとしています。

 

一見古代人のように退化してしまった人類は、身を潜め、猿の襲撃に怯える近未来。

 

ですが、その強敵である猿たちにも大小の群れが存在しているのでした。

自分の大事な村落を襲われ、家族や友人と散り散りになった若き猿ノアが立ち上がり、非情な独裁者プロキシマス・シーザーに奪われた平和を取り戻そうとする旅立ちが描かれています。

 

その途中で出会った老練なオランウータン・ラカに助けられ、知恵を授けられ、共に独裁者たちに立ち向かいます。

 

ラカは人間たちのことにも精通しており、ノヴァと名付けた人間の女性とも共存していました。

若いノヴァは知恵に優れ、勇気も持ち合わせた優秀かつ有益な見方となり、ノアとも共闘体制になります。

 

やがて、彼らはプロキシマス・シーザーの配下に捕まり、彼らの「王国/キングダム」へと連行され、奴隷状態となった母や友だちと再会することになります。

 

驚くことに、そこには人類の生き残りである博識のトレヴェイサンがシーザーに仕えており、重宝されているのを目の当たりにします。

 

ノヴァはトレヴェイサンに「ここで従順にしていれば楽な暮らしが補償されるぞ」と懐柔されそうになりますが、驚いたことにノヴァにはある目的があったのでした。

 

1968年に映画化された「猿の惑星」が登場した時には度肝を抜かれましたが、今作では新たな側面が浮かび上がり、人類の置かれた立場と未来がおぼろげながら表面化される展開となっており、一条の『光』が差し込んできますので、観客の皆さまには乞うご期待ですね!

 



映画サロン『ミセス・クルナス VS.ジョージ・W・ブッシュ』:アップルリーズ 2024.5.18

Title

ミセス・クルナス VS.ジョージ・W・ブッシュ

2024.5.3公開

ドイツ・フランス合作

Staff

監督/アンドレアス・ドレーゼン

製作/クラウディア・シュテファン他

Cast

ラビエ・クルナス:メルテン・カプタン

ベルンハルト・ドッケ:アレクサンダー・シェアー

マーク・ストッカー:チャーリー・ヒュブナー

サミル・フックス

Story

ドイツのブレーメン在住のトルコ移民家族に突如降りかかった問題を解決すべく、一家の母ラビエが総力をあげて解決へと突き進む痛快ドラマ。

 

2001年9月11日に起こったあの恐ろしいアメリカ同時多発テロから1ヶ月後、クルナス家の長男ムラートがパキスタンに滞在中にタリバンの疑いで緊急逮捕され、キューバのグアンタナモの米軍収容所送りになってしまいます。

 

ムラートの無罪を信じるラビエは関係各所に助けを求めますが孤立無援に陥ります。そこで、自力で動こうと電話帳で人権派弁護士のベルンハルト・ドッケを見つけ、彼の協力を得てアメリカに乗り込み、ムラート救出の道を探ります。

 

なぜか一家の父親はラビエに非協力的で冷たい視線を送るばかり。それでもムラートの弟たちはラビエを支え、家事もこなすことで彼女を勇気づけてくれます。

 

アメリカ政府があの悪名高いグアンタナモ収容所から簡単に出してくれるはずもなく、ラビエはどんどん窮地に追い込まれますが、ドッケの判断で現地アメリカの敏腕弁護士に出会うことができて、遂にアメリカ合衆国最高裁判所で当時のブッシュ大統領に対して訴訟に持ち込むことに成功します。

 

何年もかかったあげく、ムラート解放の連絡を受けて空港まで迎えに行ったものの、帰ってきたのは赤の他人でした。ここからまた辛い闘いが続いていくのです。

愛する息子を想う母の心情を察すると居ても立っても居られない焦燥感に駆られてしまいますよね…

 

同時多発テロの時は世界中が浮足立ち、混乱の世を実感させられましたが、今もグアンタナモ収容所に捕らえられたままの囚人?たちはいるようですね。

もし彼らが無実であれば、早急に解決策が打たれることを祈りたいと思います。

 


映画サロン『トランスフュージョン』:アップルリーズ 2024.5.22

Title

トランスフュージョン

2024.5.10公開

オーストラリア映画

Staff

監督/マット・ネイブル

製作/ジョン・シュワルツ

Cast

ライアン・ローガン:サム・ワーシントン

ジョニー:マット・ネイブル

ジャスティン:フィービー・トンキン

Story

息子ビリーと狩猟をしているシーンから始まる本作では、動物の命を奪うことに衝撃と怖れを抱く(感じる)ビリーの危うい眼差しが、幸せそうな親子の今後を予感させるものと感じました。

 

最愛の妻は妊娠中で、やがて生まれ来る我が子の誕生を心待ちにしている若い夫婦の心の絆がさりげなく浮かび上がります。

 

しかし、そんな平穏な日々に交通事故が襲いかかります。ビリーのみが生き残り、父子2人だけの人生が否応なくのしかかってしまうのです。

 

軍人としての人生が唐突に終わりを告げ、ビリーは少なからず非行に走っている様子が痛々しい。

 

ライアンも定職に恵まれていないようで、現在はワインのセールスに励む毎日のようですが、客先を怒らせてしまい、失業の憂き目にあいます。軍人だったが故の人付き合いの難しさが根底にはあるのでしょうか?

 

ライアンの仕事の都合で住まいを転々とせざるを得なかったビリーは、高校でも親しい友人を作ることができずにいました。

 

学費の高い私立高校に無理をして通うのですが友人もできず、孤独ゆえにちょっとワル・グループにすくい上げられるように仲間入りを果たします。

 

いわゆる「いじめっ子」の集まりでもありましたが、孤立しているビリーには何にも代えられない親友たちとして付き合っていくしか選択肢はありませんでした。

 

それはやがて悪運の始まりとなってしまいます。リーダー格の裕福な生徒の家でのパーティーのノリで、そこの家の高価な車をビリーが運転し、事故を起こしてしまうのです。

 

ビリーはこれまでの素行の悪さから、司法の場で「今後やっかいを起こしたら親子離ればなれになる」と警告を受けており、今回の事故はなんとしても隠ぺいを図るしかありません。

 

戦友だったジョニーと再会したライアンは彼の裏稼業に加担し、危ない橋を渡らざるをえなくなり、状況はさらに悪くなっていきます。

 

過去の特技を生かした汚い仕事に手を染めてしまったライアンと息子ビリーに明日は来るのでしょうか?

痛々しい父子の姿には胸を締め付けられます。

 



映画サロン『フジコ・ヘミングの時間』:アップルリーズ 2024.5.19

Title

フジコ・ヘミングの時間

2024.5.15公開

日本映画

Staff

監督/小松荘一良

エグゼクティブプロデューサー:新井重人

Cast

フジコ・ヘミング

大月ウルフ

Story

2018年に公開されたドキュメンタリー映画。

 

4月21日に亡くなったヘミングさんの追悼上映となります。

 

フジコ・ヘミングさんと言えば、日本のクラシック界のファンであればおそらく知らない人はいないと思われます。

 

あの偉大なピアニストがこの世を去るという衝撃のニュースには、多くの方々が涙を流されたと推察します。

たとえクラシック音楽に精通していない人でも彼女の名前を聞いたことはあるのではないでしょうか。

 

ドイツで生まれ、やがて母の故郷である日本で育ち、幾多の試練を乗り越えてそのピアノの才能を開花させた偉人であるフジコ・ヘミングさん。

 

彼女の魂のこもったピアノ演奏を聴くために公演会場に集った数えきれないファン。

 

テレビや動画で度々彼女の特集が放映されたこともあるので、彼女の生涯についてご存知の方も多いと思いますが、今回リバイバル上映されたので観に行きました。

 

この中で彼女は「命がけで曲を弾いている」という言葉を使われたのですが、本当にそうだと感じました。聴衆を目の前にしての演奏だけが私たちの意識にのぼりやすいですが、実際には何時間にも及ぶ、何曲ものレッスンが隠されているのですよね。

 

感動を呼ばずには済まない彼女の演奏がこれからも世の中を明るく照らしてくれますように。

今ごろはあんなに会いたがっていたご家族と楽しく語らっておられるのでしょうか?

 


映画サロン『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』:アップルリーズ 2024.5.19

Title

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命

2024.4.26公開

イタリア・フランス・ドイツ合作

Staff

監督/マルコ・ベロッキオ

製作/ベッペ・カスケット他

Cast

エドガルド・モルターラ/少年期:エネア・サラ

エドガルド・モルターラ/青年期:レオナルド・マルテーゼ

教皇ピウス9世:パオロ・ピエロポン

サロモーネ/モモロ・モルターラ:ファウスト・ルッソ・アレシ

マリアンナ・パドヴァーニ:バルバラ・ロンキ

Story

史実に基づいた過酷な運命を生きた1人の少年の物語。

 

教会の権力がまだまだ強かった時代。

1858年にイタリア/ボローニャのユダヤ人街に住む敬虔なユダヤ教徒である両親や兄弟たちと暮らす6歳のエドアルドに、ある日突然の不幸が降りかかります。

 

ユダヤ教信者である一家のエドアルドにカトリックの洗礼を受けさせたというとんでもない通報が教会側にあったのでした。

 

当時の教会法では、ユダヤ教徒がカトリック信者を育てることが禁じられていたために、ある夜教会の使者によりエドアルドが連れ去られそうになります。

 

恐怖にかられた両親の懸命の訴えにより、1日の猶予が与えられ、翌日の夜に強制的に教会側に連行されることが決まってしまいます。

 

なんとか阻止しようともがく両親の願いむなしく、まだ7歳に満たないエドアルドは生まれ育った家から馬車で拉致されたのでした。

 

教会法では7歳未満の子どもは逮捕の対象にならないことを両親は訴えることを失念したようで、この日からモルターラ家の苦難・試練が始まります。

 

エドアルドは教会の施設(修道院?)で同じような年齢の男の子たちとカトリックの教義を学び、従順な信徒となるように指導を受け続け、やがて青年へと成長していきまます。

 

このような人道的に問題をはらんだ教皇庁のやり方がまかり通っていたなんて驚きですね。

 

宗教は、歴史的にも政治と絡めて運営せざるを得ない側面があり、時の権力者たちに利用されてきたという哀しく冷酷な面があるのは否定できない事実でもあります。

 

市井の人々には力の及ばない身勝手なしきたり、法がどれだけ多くの人の人生を破壊してきたのかは神のみぞ知るでしょう。

 



映画サロン『ラ・カリファ』:アップルリーズ 2024.4.28

Title

ラ・カリファ La Califfa

2024.4.19公開

イタリア・フランス合作

Staff

監督/アルベルト・ベビラクア

脚本/アルベルト・ベビラクア

Cast

ラ・カリファ:ロミ―・シュナイダー

ドベルド:ウーゴ・トニャッツイ

マリナ・ベルティ

マッシモ・ファネッリ

ロベルト・ビサッコ

Story

1970年代のイタリアが舞台。

 

圧倒的な美を誇った名女優であるロミー・シュナイダー主演で贈る社会派ドラマです。

 

工場の経営者と労働者とのストライキを巡る終わりなき戦いで主導的な存在感を示す聡明で勝気な女性が織りなす人間模様は、いま見ても力強さを感じさせます。

 

ただのストライキ騒動かと思いきや、ラ・カリファとドベルドの恋愛が主題となっていることで、若干戸惑いを受けますが、ここはロミーの美しさを堪能するための映画だと割り切ればすんなり受け入れられるかも…ですね(^-^)

 

ロミーがなぜこのような堅い作品に出演したのかは謎ですが、ただ美しいだけではないという「演技派」への挑戦なのではとも思いました。

 



映画サロン『プリシラ』:アップルリーズ 2024.4.13

Title

プリシラ

2024.4.12公開

アメリカ・イタリア合作

Staff

監督/ソフィア・コッポラ

製作/ソフィア・コッポラ他

Cast

プリシラ:ケイリー・スピーニー

エルヴィス:ジェイコブ・エロルディ

アン・ボーリュー:ダグマーラ・ドミンスク

キャプテン・ボーリュー:アリ・コーエン

ヴァーノン:ティム・ポスト

Story

伝説的なロックスターエルヴィス・プレスリーと彼の妻となった年若いプリシラの出会いと別れが克明に描かれます。

 

今作は1985年に発表されたプリシラの回顧録「私のエルヴィス」をソフィア・コッポラが映像化した力作です。

 

ソフィアの手腕により、2人の世紀のラブストーリーが蘇りました。

彼女ならではの映像美が可憐なプリシラの魅力を余すところなく表現しています。

 

世紀のカップルがいかにして出会い、深い愛を育んでいったのかは、今もなお世界中のエルヴィスのファンたちには関心の高いことだと思います。

 

兵役に就いたエルヴィスが赴任先のドイツで出会った14歳のプリシラは両親の心配を振り切り、単身アメリカのエルヴィス宅に移り住みます。「グレースランド」と呼ばれるその大邸宅でのプリシラの喜びと戸惑い、孤独感がひしひしと伝わってきて、「はたしてこの出会い/結婚は成功だったのか?」との疑念を感じざるを得ない展開へと進んでいきます。

 

それでもエルヴィスのそばで懸命に生きたプリシラの勇気と、彼への深い愛情には微笑ましさがありました。エルヴィスの取り巻きとの関係性も気になりますし、彼が巡業に出て帰宅するまでの空白と、勉学との両立もプリシラの心を苛む原因になっていったと思われます。

 

年若くして世界的な大スターと関わることになったことで数奇な運命に翻弄されながらも、ひとり娘のリサ・マリーを授かる幸運に恵まれたのは、彼女の上に一条の光が差したように感じられたのではないでしょうか。

 

今もなお輝きを放ち、エルヴィスのファンを惹きつけるプリシラのさらなる幸せな人生を願いたいですね。

 


映画サロン『アイアンクロー』:アップルリーズ 2024.4.7

Title

アイアンクロー

2024.4.5公開

アメリ映画

Staff

監督/ショーン・ダーキン

製作/テッサ・ロス他

Cast

ケビン・フォン・エリック:ザック・エフロン

ケリー・フォン・エリック:ジェレミー・アレン・ホワイト

デビッド・フォン・エリック:ハリス・ディキンソン

マイク・フォン・エリック:スタンリー・シモンズ

ドリス・フォン・エリック:モーラ・ティアニー

フリッツ・フォン・エリック:ホルト・マッキャラニー

パム:リリー・ジェームズ

Story

1980年代に一時代を築いた「アイアンクロー/鉄の爪」の異名を持つ元AWAヘビー級王者フリッツ・フォン・エリックと、その華麗な息子たちの哀しくも美しい伝記映画となっています。

 

自分が果たせなかった世界ヘビー級王座への飽くなき渇望を4人の息子に託し、彼らの人生を粉々に打ち砕いたかのような過剰で悲惨なプロレス魂…

こんなことが許されるのか?

と疑いたくなるほどの衝撃作でした。

 

親の期待を一身に背負う長男ケビンと弟たちが連日の過酷な練習と試合に明け暮れるさまは、人間離れしていて痛々しくもありました。

 

そんな一家を明るくしてくれたのは、ケビンの妻となり、一家を献身的に支えてくれるパムの存在でした。

 

栄光を目前にしながらも次々と降りかかる災難には心が折れて当然ですが、それでも一家が力を合わせて乗り越えていこうとする決断力には感動すら覚えます。

 

それにしても、以前の彼からは想像もつかないザックの見事な肉体美!!

顏こそ元のままのザックですが、レスラー体形となった彼の今作への並々ならぬ決意が見てとれます。

 



映画サロン『パスト ライブス 再会』:アップルリーズ 2024.4.7

Title

パスト ライブス 再会

2024.4.5公開

アメリカ・韓国合作

Staff

監督/セリーヌ・ソン

製作/ダビドイノホサ他

Cast

ノラ:グレタ・リー

ヘソン:ユ・テオ

アーサー:ジョン・マガロ

Story

24年前に離れ離れになった幼なじみが空白の時を超え、ニューヨークで7日間という短くも長い再会の時間を共有するファンタジー。

 

故郷である韓国のソウルで同級生だったヘソンとノラは親友同士でした。

学校帰りにも仲良く寄り添う2人にはいつしか淡い恋心が芽生えたようでした。

 

ノラの一家はアメリカへの移住を決断し、ソウルを離れます。

寂しさを募らせるヘソンにはどうすることもできないまま時が経ちます。

 

 

そんな2人が12年後にオンラインで感動の再会をし、このまま交流を続けるのかと思ったのも束の間、無情にもまたもや空白の時が流れていきます。

それぞれに複雑な想いを抱えていたのかもしれませんが、すんなりとはいかないのが世の常なのかもしれません。

 

やがて、お互いに人生の中盤となり、さらに12年が経過した後にヘソンは意を決して渡米し、ノラを訪ねます。彼女は作家の男性と結婚しており、ちょっと微妙な再会とはなりましたが、懐かしさがその壁を取り払ってくれたようです。

 

想い出話をしながらニューヨークで共に過ごす彼らには、埋めがたい現実があることに苦悩しながらも限りある時間に身をゆだねます。

 

そこには、運命に引き裂かれた幼い恋人同士という不思議なつながりが確かに存在しているかのようでした。

 

あのまま韓国にいて大人になっていたら2人の関係も今と違ったものになった可能性がありますが、別々の人生を生きている現在を振り払うことができないもどかしさ、家で待っていてくれる夫への愛情の板挟みになったノラへの思いやりが、ヘソンの彼女への未練を断ち切ります。

 

淡々と描かれるニューヨーク見物の数々は、一見なんのことはない再会ストーリーですが、その裏には本人たちにやり場のない葛藤を生み、嬉しくも苦しい現代のラブストーリーとして映画史に残っていくでしょう。

 


映画サロン『オーメン ザ・ファースト』:アップルリーズ2024.4.6

Title

オーメン ザ・ファースト

2024.4.5公開

アメリ映画

Staff

監督/アルカシャ・スティーブンソン

製作/デビッド・S・ゴイヤー

Cast

マーガレット:ネル・タイガー・フリー

ガブリエル神父:タウウィーク・バルホーム

シルヴァ修道院長:ソニア・ブラガ

ブレナン神父:ラルフ・アイネソン

ローレンス枢機卿:ビル・ナイ

カルリータ:ニコール・ソラス

Story

1976年の大ヒット作「オーメン」の前日譚。

 

悪魔の子「ダミアン」はいかにして誕生したのか…

その謎を解き明かす作品がついに公開となりました。

 

「オーメン」が世に出て以来、恐怖をかきたててきたホラーの傑作がさらなる驚きをもって私達の目の前に姿を現しました。

 

アメリカからやってきた修道女マーガレットはある使命を帯びてローマの修道院に赴任しますが、厳格な修道院で密かに行われていた悪魔の計画がマーガレットに迫りつつありました。

 

神を恐れなくなった人々の信仰心を呼び戻すために教会内の一部の権力者たちによって慎重に練られた悪魔的な計画が、いよいよ動き出そうとしていたのです。

 

修道院に隠された陰謀を暴こうと決死の覚悟で挑むマーガレットに魔の手が伸びてきて「ダミアン」誕生へのカウントダウンが始まったのです。

 



映画サロン『ブルックリンでオペラを』:アップルリーズ 2024.4.6

Title

ブルックリンでオペラを

2024.4.5公開

アメリ映画

Staff

監督/レベッカ・ミラー

製作/デイモン・カーダシス他

Cast

パトリシア:アン・ハサウェイ

スティーブン:ピーター・ディンクレイジ

カトリーナ:マリサ・トメイ

マグダレナ:ヨアンナ・クーリグ

トレイ:ブライアン・ダーシージェームズ

Story

スランプで苦しむ現代オペラ作曲家のスティーブンは、精神科医で潔癖症のパトリシアと1人息子ジュリアンとの3人暮らし。

 

作曲が思うように進まないスティーブンを苦境から救ってくれたのは自称「恋愛依存症」のカトリーナでした。

 

犬の散歩途中で入ったバーにいたカトリーナは曳き船の船長で、新しい恋人を物色中だったのです。そのターゲットとされたスティーブンは誘われるままに彼女の船にやってきました。

 

豪快で開けっぴろげ、マイペースなカトリーナの人生に触れたスティーブンは彼女からオペラの着想を得て、仕事に邁進していきます。

スティーブンが心血を注いだオペラの新作は好評を博し、人気作曲家としての面目も保たれました。

 

そんな折、息子が付き合っている女子高生テレザの両親を巻き込んだ恋愛ざたが起きます。成年に達していないテレザとの交際は合法かどうかが焦点になり、若い2人は引き離されそうになります。そんな危機を脱するために頼ったのがカトリーナでした。

 

そんななか、社会奉仕に目覚めたパトリシアが人生を変える決断までもが表面化。行き先不透明な家族の騒動の落ち着く先とは?

 

アンの美しさと、ピーターのひょうひょうとした雰囲気が不思議な相性の良さを醸し出し、マリサ・トメイの意外な役柄が一層際立ちます。

ちょっと風変わりな作品ですが、誰からも愛される名作として残っていったらいいなと思っています。

 


映画サロン『変な家』:アップルリーズ 2024.4.2

Title

変な家

2024.3.15公開

日本映画

Staff

監督/石川淳一

原作/雨穴

Cast

雨男/雨宮トオル:間宮祥太朗

栗原文宣:佐藤二朗

宮江柚希:川栄李奈

川淵慶太:長田成哉

柳岡:CJ松永

片淵綾乃:瀧本美織

片淵文乃:根岸季衣

森垣清次:高嶋政伸

松岡喜江:斉藤由貴

片淵重治:石坂浩二

Story

マネージャーから見せられた戸建ての間取りに違和感を感じたオカルト系動画クリエイターでYouTuberでもある雨宮が、うっかり踏み込んでしまった「異世界」への恐怖の物語。

 

雨宮の知り合いの設計士である栗原はその図面に顔を曇らせます。どこかに意図した空間があると結論づけます。

通常ならば置かない「小部屋」の存在とは...?

 

興味を引かれた雨宮はその間取りに興味を持ち、単身その空き家に忍び込みますが、ますます募る違和感に拍車がかかります。

しかも、殺人事件がその空き家の近くで発生する事態に。

 

その時の動画をYouTubeに投稿した雨宮に宮江柚希が接触してきます。

やがてもうひとつの変な間取りの図面に行き当たった彼らは、想像もしなかった場所へと引き込まれていくのでした。

 

素人から見たらなんの変哲もなさそうな間取り図に秘められた何世代にも渡る恐ろしい、ある歴史が浮かび上がってきて...

 

怖いもの見たさに引きずられて一気に加速する恐怖体験があなたを待っています。

 

雨男を演じる間宮祥太朗さんの「人間離れした」端正なルックスに感動するばかりでした(^^)/

どこかで観た顏だな?と不思議がっていたら先日観た「ある閉ざされた雪の山荘で」に出演していました💚

 



映画サロン『ラブリセット 30日後、離婚します』:アップルリーズ 2024.3.30

Title

ラブリセット 30日後、離婚します

2024.3.29公開

韓国映画

Staff

ナム・デジュン

Cast

ノ・ジョンヨル:カン・ハヌル

ホン・ナラ:チョン・ソミン

スクチョン:キム・ソニョン

ギベ:ユン・ギョンホ

ボベ:チョ・ミンス

エオク:ソン・ヘナ

ヨンジ:オム・ジュン

Story

価値観が違う2人(両家)が巻き起こす痛快なコメディ作品。

 

経験不足なイケメン弁護士とお嬢様出身の男女が両親の反対をものともせずゴールインしたのはいいのですが、次第に両者の違いが不和の原因となり、離婚調停にもつれ込みます。

 

離婚に向けての30日間の猶予期間が与えられた彼らが裁判所からの帰り道で交通事故に遭い、記憶喪失に陥ります。

 

離婚に乗り気の両家の計らいで元の家に戻っての生活が始まりました。ナラの妹を監視役に付け、2人が元サヤに戻らないようにします。

 

初対面と思っている2人にはいつしか恋愛感情が生まれ、予期しない事態へと発展していきます。初々しかった頃の2人に戻った彼らは、戸惑いながらも共同生活を楽しむようになっていきます。

 

今までにない新鮮な設定の本作は、笑いあり涙ありで楽しむことができます。記憶を取り戻すのが幸せへの道なのか、このまま再出発するのがいいのかは誰にもわからないのでは?

 

韓国の家庭事情がちょっとだけわかるドタバタ劇を堪能できますよ。

 


映画サロン『ブリックレイヤー』:アップルリーズ 2024.3.30

Title

ブリックレイヤー

2024.3.22公開

アメリカ・ブルガリア・ギリシャ合作

Staff

監督/レニー・ハーリン

製作/ジェフリー・グリーンスタイン他

Cast

スティーヴ・ヴェイル:アーロン・エッカート

ケイト:ニーナ・ドブレフ

オマリー:ティム・ブレイク・ネルソン

ヴィクター・ラデック:クリフトン・コリンズ・Jr.

タイ:イルフェネシュ・ハデラ

Story

ギリシャ・テッサロニキで起こった、米政府に批判的なジャーナリストの女性が殺害される事件。

背後には、CIAの関与を疑わせる米政府に敵対しての世論の盛り上げを目的とした画策が見え隠れしていました。

 

アメリカ政府が事件解明に送り出したのは、CIA職員ケイトと、元CIAエージェントで現在はレンガ職人として生計を立てているヴェイルでした。

 

目的は、1年半前に死亡が確認されたはずの同じくCIA諜報員ヴィクター・ラデックの確保でした。

ヴェイルとラデックは家族ぐるみの親しい間柄でしたが、ラデックの妻と娘が殺害されたことで微妙な関係になっていたのでした。

 

CIAからの要請をはねつけた直後にヴェイルに襲い掛かるラデックの刺客たち。

事態を重くみたヴェイルは任務に就くことを選びます。

 

過激なアクションシーンの連続は恐怖感を加速させ、旧友対決が迫る瞬間へと観客を誘います。

 

レニー・ハーリン監督作と聞くと観ずにはいられません。しかも、アーロン・エッカート主演となれば胸躍ります。

アーロンのアクションシーン満載で、ファンである私は満足でした。

 



映画サロン『オッペンハイマー』:アップルリーズ 2024.3.30

Title

オッペンハイマー

2024.3.29公開

アメリカ映画

Staff

監督/クリストファー・ノーラン

製作/エマ・トーマス他

Cast

J・ロバート・オッペンハイマー:キリアン・マーフィー

キャサリン(キティ)・オッペンハイマー:エミリー・ブラント

レスリー・グローヴス:マット・デイモン

ルイス・ストローズ:ロバート・ダウニー・JR.

ジーン・タトロック:フローレンス・ピュー

アーネスト・ローレンス:ジョシュ・ハートネット

ボリス・バッシュ:ケイシー・アフレック

デヴィッド・L・ヒル:ラミ・マレック

ニールス・ボーア:ケネス・ブラナー

フランク・オッペンハイマー:ディラン・アーノルド

Story

第2次世界大戦を文字通り終結させた、アメリカの日本への原子爆弾投下の前後が描かれています。

漠然とは知っていた感があった歴史的事実が今明かされます。

原爆投下は果たして是か非か?

 

この命題に各国(世界中)が直面したわけですが、とりわけ被爆国となってしまった我が日本の苦悩は計り知れません。

たとえ「戦争を終わらせる」という理由であっても、未知のあの「破壊力」は人類の想像をはるかに超えるむごたらしいものとなってしまいました。

 

それ故に、昨年は本作を日本で公開するべきか?という議論が湧き起りましたが、結果的に公開されたのは正しかったと思っています。

なぜなら、これまでの戦争映画と違い、原爆を作る側の葛藤とその前後、特にその後のアメリカでの原爆(水素爆弾も含めて)の騒動さえもが日の目を見ることにつながったからです。

 

当時の名だたる物理学者を集め、秘密裏に決行された原爆開発プロジェクト(マンハッタン計画)の総司令塔となるオッペンハイマーが、いかにこの危険なものを作っていったのかが手に取るようにわかります。

アメリカという国を挙げての主要国との開発競争。

特にドイツに先を越されないかとの、しのぎを削る焦燥感が招いた悲劇でもあったのですね。

 

戦争という狂気が生んだ避けられない原爆という最終兵器は、いまだに人類を脅かす切り札と化し、私たちの頭上にあります。

キリアン・マーフィーの真実味あふれる好演あっての成功作と言えるでしょう。

 

それにしても、難解な映画でした。

登場人物が多すぎるうえに時間軸が頻繁に入れ替わるので、観ている方は話についていくのに必死にならざるをえませんが、作品の性質上仕方がないと思いました。

 

単なる戦争映画という範疇を超えて原爆投下のその後が問題提起される作り方は、想像を超える力量が求められたはずです。

そう思うと、クリストファー・ノーラン監督以下スタッフの超優秀さが際立っています。よくぞこれだけのものを作れたな、と脱帽です。

 

皆様もこの「目まぐるしい頭の体操」をお楽しみください。

 


映画サロン『ゴーストバスターズ フローズンサマー』:アップルリーズ 2024.3.29

Title

ゴーストバスターズ フローズン・サマー

2024.3.29公開

アメリカ映画

Staff

監督/ギル・キーナン

製作/アイバン・ライトマン他

Cast

ゲイリー・グルーパーソン:ポール・ラッド

ギャリー・スペングラー:キャリー・クーン

トレヴァー・スペングラー:フィン・ウルフハード

フィービー・スペングラー:マッケンナ・グレイス

ナディーム・ラズマディ:クメイル・ナンジアニ

ラッキー:セレステ・オコナー

ポッドキャスト:ローガン・キム

Story

「ゴーストバスターズ」最新作。

この作品の人気の高さを証明しているかのように、停滞なく続編が製作されるのですね(^^♪

 

祖母の遺品をゴースト研究所に何気なく持ち込んだ男性が、実は世界を揺るがす力を持つものを解き放つという悪夢のような経験を通して自分でも気づかなかった力に目覚めるという不思議なストーリー。

 

その脅威ゆえに、長らく封印されていた史上最強ゴーストである「ガラッカ」が解き放たれ、ニューヨークを氷の世界へと突き落とします。

 

まだ15歳ということがバレてゴーストバスターズとしての働きを禁止されてしまったフィービー。不満を感じながらの日々に苛立ちを隠せません。

 

若すぎるといっても自分は誰よりもゴーストバスターズとしての経験が豊富であり、その一員としての自覚を簡単に捨てることができないでいました。

 

そんな時に、思ってもみなかった強力な魔力をもつ「ガラッカ」が姿を現します。

 

不思議な球体の持ち主とともに、スペングラー一家の新たなる戦いが始まります。

 

一家の中心的存在であったフィービーの哀しそうな様子に胸が痛くなりました。

 



映画サロン『流転の地球 太陽系脱出計画』:アップルリーズ 2024.3.23

Title

流転の地球 太陽系脱出計画

2024.3.22公開

中国映画

Staff

監督/グォ」・ファン

製作総指揮/劉慈欣

Cast

リウ・ペイチアン:ウー・ジン

トゥー・ホンユー:アンディ・ラウ

ジョウ・ジョウジー:リー・シュエチェン

リウ・ペイチアンの恩師:シャー・イー

マー・ジャオ主任:ニン・リー

ハン・ドゥオドゥオ:ワン・ジー

ハオ・シャオシー:シュ・ヤンマンツー

Story

「流転の地球」のシリーズ第2弾。

前作を知らない人でも楽しめるSFエンターテインメント作品だと思います。

 

地球が属する『太陽系』が300年後に消滅するという驚愕の事態に備え、地球を丸ごと移転させる『移山計画』が立ち上がります。

 

国・人種を超えた連合が組織され、各国の首脳が集まりその計画の実行に臨みます。

 

地球が移転?

なんという壮大なビジョンなのでしょうか?そんなことがそもそも実現可能なのか?

 

本作ではその『移山計画』と同時進行で「事故死した娘を忘れられない宇宙飛行士リウ」「難病と闘う妻を持つ量子科学研究者トゥー」たちの家族や周辺の人々の在り方が問われます。

 

★2044年

宇宙エレベーター危機

★2058年

月墜落危機

★2075年

木星引力危機

★2078年

太陽ヘリウムフラッシュ

 

次々と圧倒的な非現実予測が立てられます。

そこで人類が選択したのは、地球にエンジンを搭載し太陽系を脱出するという途方もない案のみ。

 

そして、太陽系消滅の前兆である”月”の落下が刻々と迫りくる中、その”月”を核破壊兵器を使い被害を未然に防ぐ必要がありました。そのためには各国の宇宙飛行士が”月”のあらゆる地点にその装置を設置しなければならないのです。それは「生きては帰れないミッション」でした。

誰がその任務に就くのか?

緊張と焦燥に揺れ動く連合政府中国代表ジョウに人類最大の運命を決める「ボタン」を押す是非が委ねられるのです。

 

この作品はいつか人類が直面するかもしれない遠い未来を映しだしているのかもしれませんね。そうならないことを願うのみですが"(-""-)"

 

VFXの凄さに圧倒されました!!

特に宇宙エレベータが眩しいほどに新鮮で美しい。

ハリウッド映画に劣らない完成度を見せつけてくれた本作をぜひ劇場でご堪能ください!

 


映画サロン『RED SHOES レッド・シューズ』:アップルリーズ 2024.3.16

Title

RED SHOES レッド・シューズ

2024.3.15公開

オーストラリア映画

Staff

監督/ジェシー・英ハーン他

製作/ターニャ・エスポジート他

Cast

サム/サマンサ:ジュリエット・ドハーティ

イヴ:ローレン・エスポジート

ベン:ジョエル・バーク

ミス・ハーロウ:キャロリン・ボック

グレイシー:プリムローズ・カーン

フレディ:ニコラス・アンドリアナコス

ペイジ:ミエッタ・ホワイト

アンドレア:アシュリー・ロス

Story

名門バレエ学校の公演「赤い靴」本番直前に携帯電話で話していた姉アニーが事故に遭い急死します。

その責任を誰よりも感じていたサムは学校を辞め、親友のイヴとつるんですさんだ生活を送っていました。

 

ほんの出来心から店で万引きをして捕まり、200日の社会奉仕活動を課されてしまいます。

サムがゴミ拾いに従事するのが耐えられない母の計らいで、元いたバレエ学校の清掃の仕事をすることになりました。

 

母校に戻ったとはいえ、バレエに熱中するかつてのクラスメイトやライバルだったグレイシーたちがレッスンに汗を流す光景を目にし、複雑な感情をサムに与えます。

 

親友のイヴとの接触も母に禁止され、孤独に耐える日々を救ったのは、グレイシーの怪我でした。控えのプリマ役のペイジの踊りが未完成だったため、校長のミス・ハーロウはサムを代役に立てます。

 

思いがけない幸運に戸惑いながらも懸命に振付を覚えるサムはかつての寮に入ることになり、つかの間の旧友たちとの交流に慰められます。

 

相手ダンサーのベンもサムを懸命にサポートし、目前に迫った公演に全神経を集中させるサムでしたが、家庭の事情により住む家を失ったイヴからの思いがけない絶交宣言に傷つくのでした。

 

サムの再生への道のりが多くの観客を勇気づけてくれることを願います。

ミス・ハーロウ役の女優に心当たりがなく「誰?」と思っていましたが、オーストラリア映画なので、見覚えがないのは当たり前でしたね。

 

彼女は実際に指導する立場にある方で、凄まじいまでの指導力も納得できました。

 



映画サロン『デューン 砂の惑星 PART2』:アップルリーズ 2024.3.16

Title

デューン 砂の惑星 PART2

2024.3.15公開

アメリカ映画

Staff

監督/デゥニ・ビルヌーブ

製作/メアリー・ペアレント他

Cast

ポール・アトレイデス:ティモシー・シャラメ

チャニ:ゼンディヤ

レディ・ジェシカ:レベッカ・ファーガソン

ウラディミール・ハルコンネン男爵:ステラン・スカルスガルド

フェイド=ラウサ・ハルコンネン:オースティン・バトラー

ガーニイ・ハレック:ジョシュ・ブローリン

パーディシャー皇帝シャッダム4世:クリストファー・ウォーケン

皇女ルーラン:フローレンス・ピュー

ラッバーン・ハルコンネン:デイブ・バウティスタ

レディ・マーゴット・フェンリング:レア・セドゥ

スティルガー:ハビエル・バルデム

Story

「DUNE 砂の惑星」第2弾。

前作で父を殺害されアトレイデス家の唯一の後継者となったポールは、惑星アラキスで再び100年も続く確執の相手である、仇敵のハルコンネン男爵に戦いを挑みます。

勝利を掴むには、砂漠の民フレメンの協力が不可欠です。前作で勇猛な女性戦士チャニの信頼を勝ち取り行動を共にしてきたポールは、チャニを通してフレメンのスティルガーに取り入ることに成功します。

 

こうして闘いの準備が整ったポールは、ハルコンネンとの死闘と、その先にあるパーディシャー皇帝シャッダム4世との決着を見据え前進するのでした。

 

後半のハルコンネン家の次期男爵フェイド=ラウサとポールのナイフでの一騎打ちは、まれに見る高等なアクションを堪能できます。

鬼気迫る2人の勇者の決闘から目を離せませでした。

 


映画サロン『ロッタちゃん はじめてのおつかい』:アップルリーズ 2024.3.13

Title

ロッタちゃん はじめてのおつかい

2024.3.1公開

スウェーデン映画

Staff

監督/ヨハンナ・ハルド

製作/ワルデマル・ベルゲンダール

Cast

ロッタ:グレテ・ハブネショルド

ミア:リン・グロッペスタード

ヨナス:マルティン・アンデション

ママ:ベアトリス・イェールオース

パパ:グラース・マルムベリー

ベルイさん/隣の老婦人:マルグレット・ベイベルス

Story

2001年に日本で初公開された「ロッタちゃん」シリーズの映画化2作目の2Kリマスター版。

多くのファンを生みました。ロッタちゃんの可愛さにメロメロになった方も多いと思います。

 

5歳のロッタちゃんは、お兄ちゃんのヨナスとお姉ちゃんのミアが登校した後もベッドで浮かない顔をしています。

 

ママから着るように言われたセーターが気に入りません。着ると身体がチクチクするようです。

ママへの反抗心からセーターをハサミでチョキチョキと切り刻んでしまいました。

 

ロッタちゃんは朝食もとらずに隣のベルイおばさんの家に逃げていきます。長らく放置されていて埃だらけの小さな部屋をあてがわれたロッタちゃんは、自分が住めるように改装して腰を落ち着けてしまいます。

 

季節は冬。そろそろクリスマスツリーの用意をしなければなりませんが、今年は肝心のもみの木が手に入らず、ヨナスとミアが泣きだす騒動にまで発展します。

 

街なかに出たロッタちゃんは偶然に出会ったもみの木売りのトラックから小ぶりのツリーが落ちたのを見て家に持ち帰り家族から感謝されます。

 

やがて春が来て、復活祭の前日にまたもやパパからイースターエッグが手に入いらなかったと告げられた家族は失意のどん底に落ちてしまいます。

 

勘のするどいロッタちゃんは、不景気で駄菓子屋を閉める店主から去年のクリスマスのお菓子を譲り受け、翌朝自宅の庭にそっと並べたのでした。

 

目覚めた家族が庭に出ると、様々なお菓子と木の影で眠り込んでいたロッタちゃんを見つけます。

ロッタちゃんはまたしても家族の窮地を救ったのです!

 

もう20年以上前の作品ですが、当時見逃して残念な思いを持ち続けた私は、今回の再上映に飛んでいきました。

 

シネリーブル梅田では、3/22から「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ 2Kリマスター版」が上映されます。

今から楽しみです♪♪

 



映画サロン『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』:アップルリーズ 2024.3.9

Title

アバウト・ライフ 幸せの選択肢

2024.3.8公開

アメリカ映画

Staff

監督/マイケル・ジェイコブス

製作/ビンセント・ニューマン他

Cast

グレース:ダイアン・キートン

ハワード:リチャード・ギア

モニカ:スーザン・サランドン

ミシェル:エマ・ロバーツ

アレン:ルーク・ブレイシー

サム:ウィリアム・H・メイシー

Story

ミシェルの母グレースは映画館で孤独に座る初老の男性サムと並んで映画を観ることになります。

 

どことなくしっくりしたものをお互いに感じ合った2人はモーテルで一夜を過ごすことになりました。

 

一方ミシェルの父ハワードはモニカというこちらも初老の女性と豪華なホテルのベッドでぎこちなく過ごしていました。

モニカに迫られてもその気になれないハワードは「自分たちの人生はこのままでいいのか?」と迷い始めていたようです。

結局4人は何事もないままにそれぞれの家に帰り着きます。

 

ミシェルは恋人アレンと共通の友人の結婚式に出席。花嫁のブーケトスが迫る寸前に隣にいた友人にアレンは「ブーケはミシェルに手渡され、お前は彼女にプロポーズする流れになっているぞ」と打ち明けられます。

 

予想外の展開にまだ心の準備ができていないアレンは投げられたブーケをテーブルの上に飛び乗りゲットしてしまいます。

素晴らしい計画が無残に崩れ去り、恥をかかされたかっこうになったミシェルはその夜、アレンの心情に迫っていきます。彼に自分との結婚の意志があるのかどうかを確かめるためでした。

 

自分の両親の関係を長年見て来たアレンは、結婚そのものにある種の「違和感」「恐怖」を感じていたようです。そのせいで同棲中のミシェルとの煮え切らない関係を続けてきたのでした。

 

2人の関係と将来をじっくり見つめ直すために彼らは実家に戻ります。この好機にミシェルはアレンの両親を自分の家に招待し、良家の顔合わせを計画します。

 

当日の夜、玄関のチャイムが鳴りドアの前に立っていたのは、グレースと一夜を共にしたサムと、ハワードの不倫相手のモニカでした。

 

玄関先でグレースの声を聞いたサムはうろたえて外に逃げ出しました。ハワードはモニカを見て慌てふためきますが、モニカの方は「おやおや」と面白がります。

やがて外から室内に入ってきたサムと顔を合わせたグレースはおののきます。

 

突然の成り行きに微妙な空気が漂う「両家の初顔合わせ」がこうして始まったのです。

 

若い2人が結婚までの道のりをどう乗り越えるかのヒントが詰まった楽しい作品でした。

SNSでもよく目にするようになった、花嫁からの「ブーケ・トス」はここ最近のブームのようですね💙とても素敵なイベントだと思います。

ミシェル役のエマが本当に魅力的でした。

 

ハリウッド映画お得意の「ロマンティック・コメディ」をぜひお楽しみください。 


映画サロン『愛と哀しみのボレロ』:アップルリーズ 2024.3.9

Title

愛と哀しみのボレロ 『午前十時の映画祭13]

2024.3.1公開

フランス映画

Staff

監督/クロード・ルルーシュ

製作/クロード・ルルーシュ

Cast

ジョルジュ・ドン

ダニエル・オルブリフスキー

ロベール・オッセン

ジェラルディン・チャップリン

ジェームズ・カーン

ニコール・ガルシア

エブリーヌ・ブイックヅ

ファニー・アルダン

Story

第二次世界大戦を軸に4人の芸術家がたどる運命が描かれます。

国もアメリカ・ロシア・ドイツ・フランスとが交互に映し出され、

オムニバス的な要素を堪能できます。

 

★ロシア/モスクワ★

年若いバレリーナのタチアナがオーディションで審査員だったボリスと結婚。男児に恵まれ、

幸せに浸る間もなく夫が徴兵され戦死。

 

★フランス/パリ★

キャバレーのバンドでヴァイオリン奏者として生計を立てているアンヌ。

同じ楽団員でピアニストのシモンと結婚。1人息子をもうけます。

 

★アメリカ/ニューヨーク★

自分の楽団を持つグレンは、戦時中にも音楽活動を通して慰問を行っていました。

 

★ドイツ/ベルリン★

ピアニストのカールは以前にヒトラーの前で演奏したことによる中傷に悩まされます。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

戦争で家族と引き離されたり、ナチスに捕らえられ収容所に送られたりと思いがけない運命に翻弄されながらも、懸命に生きた4組の人生が、天才バレエダンサーの「ボレロ」に結び付けられるラストは圧巻です!

 

この映画をいつかは観たいと願ってきましたが、ついに観ることができて感動しました。

バレエの映像では何度も観てはいましたが、映画としては今回が初めてでした(^-^)


映画サロン『コットンテール』:アップルリーズ 2024.3.6

Title

コットンテール

2024.3.1公開

イギリス・日本合作

Staff

監督/パトリック・ディキンソン

製作指揮/押田興将他

Cast

兼三郎:リリー・フランキー

彗/トシ

明子/アキコ:木村多江

さつき:高梨臨

ジョン:キアラン・ハインズ

メアリー:イーファ・ハインズ

明子/若い頃:恒松結里

兼三郎/若い頃:工藤孝生

Story

寡黙な男・兼三郎は、長らく疎遠になっていた1人息子トシとその妻さつき、孫娘エミと妻である明子の葬式で再会します。

 

この親子はぎこちない関係だったことが察せられ、その原因にこちらの思いが飛んでいきます。

この家族になにがあったのか?

そこにこの作品の「本質」が込められているはずだからです。

 

兼三郎と明子の出会いを経て、明子の闘病中の現実がつきつけられるにつれ、兼三郎の胸の痛みがヒシヒシと伝わってきました。

 

決して多くを語らない兼三郎でしたが、明子の遺言である「ピーター・ラビット」が生まれたイギリス/ウィンダミア地方へ遺灰を撒きにいく使命に対しての並々ならぬ心情が込められているようでした。

ウィンダミア湖。

かつて両親と行った思い出を生涯忘れなかった明子の願いを一心に受け止めた、兼三郎の心の旅路が始まります。

 

英語教師だったはずの兼三郎が、つたない英語で現地の人々と交流する意外性も彼の人柄を表しているようで、「不器用」さが見え隠れしているのでは?と感じました。

 

しかし、2人きりの家族がなぜこんなにもぎこちない年月を過ごしてきたのかという疑問は、終盤に納得させられます。

 

「命の選択」は誰しも難しいものです。兼三郎の明子への愛情。

そして、息子の家族との未来への希望を感じさせてくれるラストはほのぼのと心暖まる光景でした。

 


映画サロン『コヴェナント 約束の救出』:アップルリーズ 2024.3.4

Title

コヴェナント 約束の救出

2024.2.23公開

イギリス・スペイン合作

Staff

監督/ガイ・リッチー

製作/ガイ・リッチー他

Cast

ジョン・キンリー:ジェイク・ギレンホール

アーメッド・サリム:ダール・サリム

キャロライン・キンリー:エミリー・ビーチャム

ヴォークス大佐:ジョニー・リー・ミラー

デクラン・ブレイディ:アレクサンダー・ルドウィグ

エディ・パーカー:アントニー・スター

Story

アフガニスタンでの戦争がまだ終わっていない2018年に実際に起こったことを基にしています。

 

タリバンとの戦争が激化するさなか、ジョンの使命はタリバンが隠し持つ武器・弾薬を見つけて破壊することでした。

この任務にはかなりの危険が伴いますが、戦争の後方支援的な立場での活動と言えるでしょう。

 

地勢に精通しているタリバンの本拠地に突入するジョン一行は地元の優秀な通訳アーメッドとともに敵地に侵入しますが、敵に動きを知られたことで部隊は全滅の危機に陥ります。

 

瀕死の重傷を負ったジョンをあの手この手で守り抜いたアーメッドの勇気ある行動に涙が出ました。

人はこれほどまでに他者に尽くせるのか?

こんな疑問を抱きながら魅入ってしまいました。

 

無事に部隊に連れ返ってもらったジョンは帰国してからもアーメッドへの感謝の念を持ち続け、アフガニスタンに戻り、彼を助け出す計画を実行に移します。

 

ジェイクの真摯な演技に胸を打たれました。やはり彼にはこのような人間味あふれる役柄が似合いますね。



映画サロン『マダム・ウェブ』:アップルリーズ 2024.2.25

Title

マダム・ウェブ

2024.3.23公開

アメリカ映画

Staff

監督/S・J・クラークソン

製作/ロレンツォ:ディ・ボナベンチュラ

Cast

キャシー・ウェブ/マダム・ウェブ:ダコタ・ジョンソン

ジュリア・コーンウォール:シドニー・スウィーニー

マティ・フランクリン:セレステ・オコナー

アーニャ・コラソン:イザベラ・メルセド

エゼキエル・シムズ:タハール・ラヒム

オニール:マイク・エップス

メアリー・パーカー:エマ・ロバーツ

ベン・パーカー:アダム・スコット

Story

マダム・ウェブは、マーベル・コミックで未来を予知する能力を持つキャラクターとして知られています。そんな彼女の成り立ちがテーマで、設定が2003年となっている作品。

 

ニューヨークで相棒と救命士として活躍しているキャシーは、勤務中に生死の境をさまよう事故に遭遇し、未来を予知する能力が開花します。

 

数日後に偶然電車内で3人の少女に危険が迫った未来を予知し、その場で彼女たちを助けます。少女たちを襲った男はまるでスパイダーマンのようなスーツ姿でした。

 

キャシーは自分が生み落とされたジャングルでの出来事が謎の男に狙われる原因であることを突き止めます。臨月の母親の胎内にいた時にまでさかのぼる因縁の対決が迫っているのでした。

 

キャシーにはダコタ・ジョンソンが扮しています。彼女がこのようなアクティブなヒーローを演じるのは新鮮な驚きでした。

彼女の映画は殆どといっていいほど観てきました。感じの良い女優ですよね。彼女を観ていると幸福感につつまれます。

 


映画サロン『落下の解剖学』:アップルリーズ 2024.2.25

Title

落下の解剖学

2024.2.23公開

フランス映画

Staff

監督/ジェスティーヌ・トリエ

製作/マリー=アンジュ・ルシアーニ他

Cast

ザンドラ:サンドラ・ヒュラー

ヴィンセント:スワン・アルロー

ダニエル:ミロ・マシャド・グラネール

検事:アントワーヌ・レナルツ

サミュエル:サミュエル・タイス

マージ・ベルジェ:ジェニー・ベル

ゾーイ・ソリドール:カミーユ・ラザフォード

モニカ:ソフィ・フィリエール

Story

雪山に暮らす家族に襲いかかる謎の「落下死」が、入り組んだ迷宮へと変貌していきます。

 

夫が家から転落死した場面に1人息子ダニエルが遭遇します。しかし、ダニエルは目に障害があり、目撃した詳細を語ることができないこともあり、事故死か事件性があるのかが捜査の焦点になります。

 

この日はザンドラが作家として女学生にインタビューされていたのですが、上階から夫にボリューム最大の音楽を流されてインタビューが中止になるというアクシデントも発生していました。

 

ザンドラだけでなく夫も作家という特殊な家庭環境が根底にあり、裁判にかけられたこの事件で夫婦間の不協和音が次第に見えてくるようになり、ザンドラは窮地に追い込まれるのです。

無実を証明するために旧知の弁護士を立て、執拗な検事の追求に挑むザンドラ。

 

殺人だとすれば、ザンドラに突き落とされたのか?

事故なら、夫はどんな状態で誤って落ちたのか?

 

先の見えない裁判はザンドラを恐怖に突き落としますが、助かるには証言の鍵を握るダニエルに希望を託すしかありません。11歳の少年であるダニエルが母ザンドラを救うのか、有罪へと導くのかが問われます。

 


映画サロン『ポーカー・フェイス 裏切りのカード』:アップルリーズ 2024.3.2

Title

ポーカー・フェイス 裏切りのカード

2024.3.1公開

オーストラリア映画

Staff

監督/ラッセル・クロウ

製作/キース・ロジャー他

Cast

ジェイク:ラッセル・クロウ

マイケル:リアム・ヘムズワース

ドリュー:RZA

アレックス:エイデン・ヤング

Story

ポーカーゲーム開発で巨万の富を築き上げたジェイクは、一計を案じて疎遠になっていた幼なじみを数人自宅に名招き、大金を懸けたポーカーゲームを開催。

 

数十年ぶりに訪れた期待感に包まれながら、つかの間の旧友たちとの昔話に空気もなごみリラックスムードに包まれますが、ジェイクからの掛け金がはね上がりに全員に緊張が走ります。

 

そして、ジェイクから発せられた「みんなに毒を盛った」発言にさらなる冷や汗モード満載になっていくのでした。

はたしてジェイクの目論見・計画とは何なのでしょうか?

 

さらにさらに、地獄のゲーム最中になんと3人組の強盗が侵入し、邸宅内に飾ってある高価な絵画を盗もうとするのです!!

 

和やかな同窓会?が恐怖の一夜と化す本作は、ラッセルの監督・脚本・主演という贅沢さで観客の期待に応えるものとなっていて、ラッセルファンにはたまらない作品と言えるでしょう。

 



映画サロン『ARGYLLE アーガイル』:アップルリーズ 2024.3.1

Title

ARGYLLE アーガイル

2024.3.1公開

イギリス・アメリカ合作

Staff

監督/マシュー・ボーン

製作/マシュー・ボーン他

Cast

エリー:コンウェイ:ブライス・ダラス・ハワード

エイデン:サム・ロックウェル

リッター:ブライアン・クランストンン

ルース:キャサリン・オハラ

アーガイル:ヘンリー・カビル

ルグランジェ:デュア・リパ

ウィアット:ジョン・シナ

アルフレッド・ソロモン:サミュエル・L・ジャクソン

Story

スパイ小説でベストセラー作家として活躍するエリーがサイン会をしている場面からスタート。

観客の多さからもいかに売れっ子かがわかりますね💙

 

そんなエリーが愛猫アルフィーと列車の旅に出かけます。そこへ登場したのが、正体不明のエイダンでしたが、彼女を抹殺しようと目論む謎の男たちを撃退してくれます。

 

自分がなぜこんな危険な目に遭うのか理解できないエリーは自分の小説が本物のスパイ組織の現実とリンクしていることに気付かされます。

エイダンによって明かされるエリーの本当の過去とは?

平凡そのものの作家に突如湧いてきた「スパイ」説が現実味を帯びるにつれ、危険度も加速していきます。

 

小説という架空のつくり話よりも刺激的でスリリングな展開に、エリーには戸惑いながらも楽しむ余裕が生まれていきます。

 

こんな荒唐無稽な作品にブライスが出ることが意外でしたが、彼女のユーモアのセンスを楽しめます。

それにしても、ウィアット役のジョン・シナの露出が最近多いですよね。

今年のアカデミー賞でも意外な一面を見せてくれていましたね♪