Title
希望の灯り
2019.45公開
ドイツ映画
Staff
監督/トーマス・ステューバー
製作/ヨヘン・ラウベ他
Cast
フランツ・ロゴフスキ:クリスティアン
サンドラ・フラー:マリオン
ペーター・クルト:ブルーノ
アンドレアス・レオポルト:ルディ
ミヒャエル・シュベヒト:クラウス
Story
旧東ドイツ、ライプツィヒ近郊の巨大スーパーの職を得た、もの静かなクリスティアン。
なにか訳ありムードですが、人柄は良さそう(^_^)v
配属先のブルーノから仕事を教わります。右も左もわからないクリスティアンにとって、頼もしい先輩です。
やがて、職場にも慣れてきたクリスティアンは一人の溌剌とした女性マリオンに好意を持つのでした。
ここで働く仲間は国の体制が代わる前からの付き合いのようで、お互いの親しさは当然のものだったのですね。
もしかしたら、家族同然の関係だったのかもしれません。そんな彼らから受け入れられたクリスティアンは、仕事も任されるようになり、今度こそは安定した生活を送れそうな期待感に包まれます。
そこへ、少し話すようになったマリオンの様子がおかしくなるという不安定要素が忍び込みます。
クリスティアンはどういう行動にでるかは映画を観てのお楽しみ~♥
Title
ドント・ウォーリー
2019.5.3公開
アメリカ映画
Staff
監督/ガス・バン・サント
製作/シャルル=マリー・アントニオーズ他
Cast
ホアキン・フェニックス:ジョン・キャラハン
ジョナ・ヒル:ドニー
ルーニー・マーラ:アヌー
ジャック・ブラック:デクスター
Story
オレゴン州ポートランドで暮らすキャラハンは自動車事故で胸から下が麻痺。
自暴自棄&自堕落な生活を送る訳あり(^^♪男性です。
事故に遭う前から重度のアルコール中毒であり、事故後もお酒から解放されることはなかったのでした。
そんな彼にも居場所が見つかります。ある富豪が主催するグループセラピーでした。
主催者のドニーの指導で少しずつ前進するジョンでしたが、「一歩進んで二歩下がる」というどこかの国の歌のよう♪♪なこともあり、なかなか理想通りにいかないことに腹を立てるなど、私からすると、絶対に近づきたくない人物ですね~(^o^)/
それでも周囲の励まし(𠮟咤激励)により、自分を取り戻しつつ、風刺漫画にまで目覚めていくのでした。
ジョンの介護人の男性がとても面白い!!
親切心は感じられないし、仕事にきたというよりも、友人の家にでも遊びにきたのか??というようなわがまま( ;∀;)ぶりがかえって清々しかったりします♥
嫌な性格のジョンにはちょうどいいかも・・・
ジョンに寄り添うCAのアヌーが最高です!!ルーニーというと、たいていの映画は暗かったり、屈折したりしている感じでしたが、今作では、「このカワイイ女性は誰?」というぐらい魅力的なんですね♪♪
太陽のようにまぶしい笑顔が見られて『もう他には何もいりません』状態になった観客も多くいたのではないでしょうか。
余談ですが、ホアキンとルーニーは恋人同士のようで、意外な気もしましたが、今作を観て、「お似合いかも♥」と納得しました(^_-)-☆
末永く幸せでいて欲しいですね。
もうひとり、意外な人物が出演しています。
ドニー役のジョナ・ヒルです!!
彼はダイエットをしたとなにかで読んだことがありましたが、「この人誰?」というぐらい美青年だったのには驚きました。
変われば変わるものですね(^_^)v
Title
幸福なラザロ
2019.4.19公開
イタリア映画
Staff
監督/アリーチェ・ロルバケル
製作/カルロ・クレスト・ディナ他
Cast
アドリアーノ・タルディオーロ:ロザロ
アニェーゼ・グラツィアーニ:アントニア
アルバ・ロルバケル:成長したアントニア
ルカ・チコバーニ:タンクレディ
トンマーゾ・ラーニョ:大人のタンクレディ
Story
タイトルの「幸福なラザロ」の「幸福」とは何を指しているのでしょうか?
この映画は実際に起きた詐欺事件を基にしているそうです。
20世紀後半のイタリア中部の、世間と隔絶された小村で昔ながらの搾取労働をさせられている人々の生活(人生)がある種の悲哀をまとって胸に迫ってきます。
煙草農園で働く老若男女の懸命かつ、報われない日々が果てしなく続きます。
そこにいた働き者の青年ラザロが主人公ですが、彼は頼まれたことはイヤな顔ひとつせず、淡々と(黙々と)こなしていくのでした。
と言うと、聞こえはいいですけど、要するにお人よし( ;∀;)のために、利用(搾取(^_^))される無力な存在なのでした。
そこへ管理役の元締め?の男性がやってきて、収穫物と負債を計りにかけ、賃金すら払わないのです。
彼らは「現金が欲しい」というようなことを訴えるのですが、実際は前時代的な『小作人』という立場に甘んじていたのでした。
領主の伯爵夫人は『小作人』制度が破綻したことを知らせず、暴利を貪っているのですが、村人たちはそこを去ることもできずに、諦めの境地でその日暮らしを宿命と受け入れているのです。
そんなある日のこと、贅沢になれきった伯爵夫人の息子のタンクレディが村を訪れ、ラザロと偶然出会います。彼はずる賢い策略で「誘拐事件」をもくろみます。
そのことがきっかけとなり、捜索のために、警察が村にやってきて、悲惨な現実が暴かれるのでした。
上映が始まってからずっと「なんだかかなり昔のようだけど、いつの時代のことかな?」と疑問に思っていましたが、ところどころ現代にも思える描写があるので、「もしかしたら、現代かも?」と迷いながら観ていました"(-""-)"
と言うのは、管理者の娘やタンクレディがなんと携帯電話で会話しているのです!!
「これはいったいいつの時代の物語なの???」と混乱しました(^o^)/
しかも、村人たちが都会に出て行き、高い所から落ちたラザロだけが取り残され、あげくに生き返ったのはいいのですが、姿は当時のまま!!
なんとかたどり着いた都会で再会した懐かしい人たちは、20~30才は年取っていたのです???・・・
ここら辺から純粋無垢なラザロ=聖人説が浮かび上がるのですね~♥
なんとも不思議な映画でした。
ラザロ役の青年の美しいこと!!
こんな人は初めて観ました~♪♪
1000人以上の中から選ばれたそうで、納得です。
現在は大学生だそうですが、このまま俳優を続けていってくれることを願います(^_-)-☆
Title
アベンジャーズ エンドゲーム
2019.4.26公開
アメリカ映画
Staff
監督/アンソニー・ルッソ
製作/ケビン・ファイギ
Cast
ロバート・ダウニー・Jr:トニー・スターク/アイアンマン
クリス・エバンス:スティーブ・ロジャース/キャプテンアメリカ
マーク・ラファロ:ブルース・バナー/ハルク
クリス・ヘムズワース:ソー
スカーレット・ヨハンソン:ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ
ジェレミー・レナー:クリント・バートン/ホークアイ
ドン・チードル:ジェームズ・ローズ/ウォーマシン
カレン・ギラン:ネビュラ
Story
前作「アドワーズ インフィニティ・ウォー」で最強の敵であるサノスに敗れ、
ヒーローたちとともに全人類の半分を消されてしまったアベンジャーズが、
再度サノスに最後の戦いを挑みます。
残されたおなじみのヒーローであるアベンジャーズが再集結するのですから、
ドキドキ・ワクワクは最高潮に!!
彼らが満身創痍になりながらも、
総力を挙げてとことんサノスを追い詰めるシーンの連続が、
182分という長い時間を感じさせない圧巻の勝利を呼び込むのを
待ちわびる私たちの期待を最高潮に高めてくれるのです♪♪
これほどまでの集中力を持続させてくれる映画を作ってくれた関係者に敬意を表します♥
登場するヒーローたち、それぞれに事情と熱い想いがあふれる今作は、
シリーズ最高傑作となること間違いないでしょう。
見どころ満載のシリーズ完結編をぜひ劇場でお楽しみください(^_-)-☆
Title
ある少年の告白
2019.4.19公開
アメリカ映画
Staff
監督/ジョエル・エドガートン
製作/ケリー・コハンスキー=ロバーツ
Cast
ルーカス・ヘッジズ:ジャレッド・イーモンズ
ニコール・キッドマン:ナンシー・イーモンズ
ジョエル・エドガートン:ヴィクター・サイクス
ラッセル・クロウ:マーシャル・イーモンズ
フリー:ブランドン
Story
実話に基づいた作品とのことです。
アメリカの地方で大学生生活を送るジャレッドは、ある日、同性に惹かれる自分を発見し、迷いが生じます。
観客から観たら、よくある思春期?の思い過ごしかもしれないのですが、本人が自覚することで、思わぬ方向に彷徨いでてしまうのかもしれません。
これは女の子も同様だと思います。
最近この手の映画が増えてきました。時代の流れでしょうか。
一時の気の迷いで済んでいたところを、本人も含めて周囲の過剰な反応に触発されることもありえますよね。悪いとかいいとかの範疇を超えて、「これしかない!!」的な受け止め方はむしろ不幸を呼ぶような気がしました。
人の一生に関わる問題ですが、映画を観ている間中、『矯正』という名目の裏に隠れた施設側の支配的な規律は人格を歪めこそすれ、正しい道への指導に本当につながるのか???という疑問が付きまといました。
この難しい役どころをルーカス・ヘッジズが演じています。
彼は若手俳優として最近注目を集めています。
2017年公開のケイシー・アフレック主演作の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でも好演して高い評価をうけていますね。
痛々しいまでの純真さや、不透明な環境に傷つきやすい青年時代特有のあやうさを表現することにおいては、他の若手よりも一歩秀でているような捉え方をされているようです(^_^)v
2018年公開のシアーシャ・ローナン主演作「レディ・バード」にも出ていました♥
ジャレッドの両親役をニコール・キッドマンとラッセル・クロウが演じており、息子を愛するがゆえの苦悩を体現していました。
特にニコールがいいですね♪♪若くてきれいなお母さん役がお似合いでした。
牧師の父親は、息子の神に背く?"(-""-)"考え方は、到底受け入れられない屈辱ととらえることで、事態をますます悪くしていきます。
監督はジョエル・エドガートンで、矯正施設のスタッフにも扮しています。かなり地味めな感じが以外でした(^o^)/
前監督作の「ザ・ギフト」に続いての意欲作(異色作?)です!
Title
僕たちのラストステージ
2019.4.19公開
イギリス・カナダ・アメリカ合作
Staff
監督/ジョン・S・ベアード
製作/フェイ・ウォード
Cast
スティーブ・クーガン:スタン・ローレル
ジョン・C・ライリー:オリバー・ハーディ
ニナ・アリアンダ:イーダ
シャーリー・ヘンダーソン:ルシール
ダニー・ヒューストン:ハル・ローチ
Story
実在のお笑いコンビ「ローレル&ハーディ」の伝記映画です。
ハリウッドの初期に活躍していたこの2人のことは初耳でした。
なんでも、あのチャップリンも同じ時期だそうですね。チャップリンはハリウッドの赤狩りで大変な時期だったとか・・・
そんな2人の晩年のイギリスのホールツアーの様子が本物の出来事のように映画化されていて、古き良き時代を堪能させてくれました(^_^)v
世間からは引退したのでは?と噂され、落ち目の気分を味わう彼らは、それでも予定をコツコツとこなしていくのでした。
このホールツアーは、元々予定されている映画の資金集めと自分たちの復活を賭けた大事なイベントでしたが、映画製作を実現させる役目はローレルが担っており、オリバーには「うまく行っている」と強気の姿勢を崩しません。
しかし、あてにしていた人物から映画の話は立ち消えたとの宣告を受けて、ローレルは失意のどん底に落とされます。
そんな中、2人の間にも微妙な空気が漂い始め、お互いに昔の出来事を蒸し返しすことの応酬になり、決定的な亀裂が入ってしまうのでした。
その上、肥満のオリバーが心臓発作で倒れるという悲劇にまで見舞われます。
オリバーを深く愛し、気遣う妻のルシールもコンビ解消を強く望み、すぐに帰国するようオリバーを説得するのでした。
マネージャーの提案で急遽、新しい相方とステージを務めるローレルでしたが、オリバーとの息の合ったやり取りこそが最高のパフォーマンスだったと悟ります。後戻りはできない彼らはどんな結末を選ぶのでしょうか?
ローレルの妻のイーダが魅力的でした♥
物憂げな感じですが、キッパリとした面も持ち合わせ、しっかりとした道筋を示す能力もあり、ローレルを脇から支えます。
どちらもいい夫婦でしたね~(^^♪
Title
ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ
2019.4.19公開
イタリア・フランス・ドイツ合作
Staff
監督/クラウディオ・ポリ
製作総指揮/ベロニカ・ボッタネリ
Cast
トニ・セルビッロ(イタリアの名優)
Story
ヨーロッパ各地でナチスが1933年~1945年にかけて
繰り返した略奪美術品を取り戻す努力をしてきた経緯が描かれているドキュメンタリー映画です。
人類の共通の遺産とも言える美術品・芸術品を無理やり略奪することは犯罪ですらありますよね。
ヒットラー始め、側近のゲッペルズもかなりの強欲だったそうです( ;∀;)
略奪品の数はなんと、約60万点!!
しかも、今だに10万点ほどが行方不明とか・・・
2015年に日本で封切られた『ミケランジェロ・プロジェクト(The Monuments Men)』という映画がありましたが、美術品・芸術品の略奪は、国家プロジェクトが必要なほどの大事件だったのでしょう。
なかには、巧妙に隠されたり、破壊されてしまったものもあるようで、現在も捜索は続いているとのことですね。また、個人所蔵のものが、美術館との取り合いさえも起きているらしいので、誰が所有すべきなのかさえ明確にされないもどかしさがあります。
Title
アガサ・クリスティー ねじれた家
2019.4.19公開
イギリス映画
Staff
監督/ジル・パケ=ブレネール
製作/ジェームズ・スプリング他
Cast
グレン・クローズ:イーディス・デ・ハヴィランド
マックス・アイアンズ:チャールズ・ヘイワード
ステファニー・マティーニ:ソフィア・デ・ハヴィランド
テレンス・スタンプ:タヴァナー主任警部
クリスティーナ・ヘンドリックス:ブレンダ・レオニダス
ジリアン・アンダーソン:マグダ・レオニデス
Stoty
1949年に発表されたアガサ・クリスティー『ねじれた家』の映画化。
アガサ・クリスティーは私が一番好きな作家です♥
大抵の作品は読んでいると思います♪♪
この作品は殆ど記憶にないので、とても期待できる映画だったので、映画の出来栄えに大満足です!!
さすが、クリスティー作品ですね。
時代観もさることながら、シックで奥深く、登場人物もクリスティー作品らしく謎めいていて・・・
立身出世した大富豪のレオニデスの遺産を巡り、遺族の醜い争いが幕を開けます。
よくある話ですが、そこには大成できなかった兄弟関係や、これまたありがちな若い後妻も絡み、さらに厄介な(^_^)vことに先妻の姉( ;∀;)までが参戦という意味ありげな家族構成です。
大富豪の孫娘ソフィアからの依頼で、捜査を始める元恋人のチャールズがじわじわと迫る真実には、意外な落とし穴があったのでした。
長男の妻でソフィの母(かなりエキセントリック♪♪)のマグダをジリアン・アンダーソンが演じていますが、美貌は衰えていませんでした♥
おおげさな表現で観客の目を惹きつけ、疑惑をもたらす役割を楽々とこなしているようでした( ^^) _
大伯母イーディスを演じるグレン・クローズがさすがに品が良く、存在感抜群で、上質なアガサ・クリスティー作品を体現してくれています。
タヴァナー主任警部役のテレンス・スタンプは重厚な演技でしっかりとした土台の役割を果たしてくれる得難い俳優だと実感しました。
こういう脇役が名画を作るヒントとなるのかもしれませんね。
探偵のチャールズ役はジェレミー・アイアンズの息子さんです。
「天才作家の妻 40年目の真実」にも出演していました。
Title
孤独なふりした世界で
2019.4.5公開
アメリカ映画
Staff
リード・モラーノ
製作/フレッド・バーガー他
Cast
ピーター・ディンクレイジ:デル
エル・ファニング:グレース
ポール・ジアマッティ:グレースの父?
シャルロット・ゲンズブール:グレースの母?
Story
「未体験ゾーンの映画たち2019」上映作品。
近未来の人類が絶滅?した世界を描くSF。
予告編を観て、エル・ファニング出演を知り、観ることにした作品です。
決して派手な映画ではないけれども、エルが出演するというだけで、観る価値があると感じるので、不思議なもので(^_-)-☆
彼女の出演作選びは多岐にわたり、大作かどうかは基準になっていないようで、好感が持てます♥
さて、図書館で一人暮らすデルは、町中の亡くなった人たちを埋葬し、なんとか秩序を保っている毎日を送っています。
彼なりの生き方がそこにあり、不思議な満足感まで漂う近未来の姿。
人々がなぜ死んでいったのかという理由は明かされないので、少しイライラする展開"(-""-)"ですが、そこへグレースという若い女性が現れ、ドラマが始まります。
彼女は何者か、どこから来たのかという謎をかかえたまま、2人の共同生活がスタートし、人嫌い?のデルもいつしか心が和むのでした♥
それもつかのま、グレースの両親と名乗る夫婦の出現で、デルの日常に変化が生まれます。
他にも生存者がたくさんいる町があることを知らされたデルが知る真実が怖い・・・というか、よく理解できずに映画は終わってしまいました(^o^)/
Title
荒野にて
2019.4.12公開
イギリス映画
Staff
監督/アンドリュー・ヘイ
製作/トリスタン・ゴリハー
Cast
チャーリー・プラマー:チャーリー・トンプソン
スティーブ・ブシェーミ:デル・モンゴメリー
クロエ・セビニー:ボニー
トラビス・フィメル:レイ
スティーブ・ザーン:シルバー
Story
なんと孤独で哀しく、観る者の心を揺さぶる映画でしょう。
チャーリーのそのピュアさが残酷なまでに際立つ、そんな情景が延々と続くのでした。
幼い頃に家を出ていった奔放?らしい母親の面影を心のどこかで追い求めつつ、日々のつましい生活に埋没する少年の身のやり場のなさがしんしんと胸に迫ってきます。
愛情深い反面、薄幸の影を引きずる父親を見るチャーリーのまなざしがたまりませんでした。
無表情さが目立ち、何を考えているのかうかがい知らなさを持つ彼が、時々父親に向ける笑顔のカワイイこと!!
緊張感を一瞬取り払った15才の少年の瑞々しさを見事に表現してくれるチャーリー・プラマーの才能はこれからさらに磨かれていくと思います。
それにしても、父親の死にざまは感心できない"(-""-)"出来事でした。
夫ある人妻と付き合うリスクを軽く見ていることへの報復だったのでしょうね。
走ること以外に何もすることのない彼は近くの競馬場でのアルバイトを通して、世間と多少のかかわりを持つことになります。
そして、競走馬のリーン・オン・ピートの世話をまかされ、厩舎のオーナーのデルから生きるためのいろいろなことを教わっていきます。
愛人の夫からの暴行で帰らぬ人となった父。
天涯孤独の身になってしまったチャーリーの頼みの綱は、疎遠になっているワイオミング在住のおばのみ。
そんなカオスに放り込まれたチャーリーが殺処分を下されたらしいピートを連れ出して、慣れない荒野への旅を決意します。
しかし、ワイオミングに行くといっても、お金も生きる手立てもないチャーリーに襲いかかる幾たびもの困難は、まだうら若い少年を堕落の道に誘い込むかのようで、恐怖を感じながら観ました。
やっとのことでおばとの再会を果たしたチャーリーの切ない質問を通して彼の心情を的確に表現している演出が秀逸でした(^_^)v
また、この寒々とした映画の救いとなるのは、ブシェーミとクロエでしょう!!
2人の助演がチャーリーを支えてくれていますよね♥
Title
ジャザム!
2019.4.19公開
アメリカ映画
Staff
監督/デビッド・F・サンドバーグ
製作/ピーター・サフラン
Cast
ザカリー・リー・バイ:シャザム
アッシャー・エンジェル:ビリー・バットソン
マーク・ストロング:ドクター・シヴァナ
ジャック・ディラン・グレイザー:フレディ・フリーマン
グレイス・フルトン:メアリー・ブルームフィールド
Story
孤独な少年が圧倒的なパワーをゲットする!!
というお話はこれまでも数多くありましたよね♪♪
この映画はなんと、少年がなぜか20~30代の男性に変わってしまうのです・・・(^o^)/
里親になじめず、家出を繰り返すビリーは愛情あふれる♥ある夫婦の里子に迎えられます。
そこには、もうすでに4人以上の里子が同居しているのでした。
その中の一人フレディと嫌々ながらもつるむことになり、学校でも家でもからむことが多くなります。
そんなある日、夢かまぼろしか?という空間に迷い込み、魔法使いのおじいさん( ^^) _のような人から不思議なパワーを授かるのでした。
半信半疑で「シャザム!」と叫ぶと、大人の男性に早変わりし、怪力と電力チャージなんかもできるスーパーマンとなってしまうのです!!
安易なストーリー仕立てですが、まあ、素直に観るとなかなか面白い映画ではありました。
ビリー&シャザムを付け狙う悪の存在が・・・
どうやらあちらの世界からやってきたようですね♥
Dr.シヴァナという恐ろしく屈強なこれまたスーパーマンが突如戦いを挑んでくるのでした。
どうやら、彼は何かを求めているらしく、それを持っているのがシャザムのようでした。
不死身な2人の死闘がこれでもか!!と展開するので、そちらも楽しめます。
ちなみに悪党のDr.シヴァナはマーク・ストロングが演じており、存在感が半端ない!!って感じです。
でも、マーク・ストロングっていい役者ですよね(^_-)-☆
悪友フレディ役のジャック・ディラン・グレイザー君は、「ビューティフル・ボーイ」でティモシー・シャラメの少年時代を演じています。
どうりで、どこかで観た顔だと思いました♪♪
Title
ハロウィン
2019.4.12公開
アメリカ映画
Staff
監督/デビッド・ゴードン・グリーン
製作/マレク・アッカド他
Cast
ジェイミー・リー・カティス:ローリー・ストロード
ジュディ・グリア:カレン
アンディ・マティチャック:アリソン
ウィル・パットン:ホーキンス警察官
バージニア・ガードナー:ヴィッキー
Story
あまりにも有名(^o^)な「ハロウィン」の40年ぶりの続編ということです♪♪
シリーズ?作は一度も観たことがないのですが、『噂』だけは知っておりました♥
で、実際に全編にローリー役で出演していたジェイミー・リー・カーティスが話題になっていたので、これはぜひとも観ておきたいと思っていたのです。
ブギーマンこと、マイケルの不気味さはなんとも言えないものがありました。
何かを喋るでもなく、淡々と殺人を重ねていくその無神経さはどうみても異常ですよね~。
感情というものは、ないかのように思われました。
被害者はただただ哀れ・・・という他ありませんでした。
そんなマイケルに立ち向かう姉のローリー。
娘のカレンには疎ましがられますが、彼女の予想はズバリ!!的中するので、面目躍如です(^_^)v
ローリーとカレンと、カレンの娘はローリーの自宅の地下室へと非難し、マイケルとの戦いを生き抜くことができるのかどうかは、劇場でお確かめくださいね♥
Title
魂のゆくえ
2019.4.12公開
アメリカ・イギリス・オーストラリア合作
Staff
監督/ポール・シュレイダー
制作/
クリスティーン・ベイコン他
Cast
イーサン・ホーク:トラー牧師
アマンダ・セイフライド:メアリー
セドリック・カーン:ジェファーズ
ビクトリア・ヒル:エスター
フィリップ・エッティンガー:マイケルStory
ニューヨーク州北部「ファースト・リフォームド教会」のトラー牧師が遭遇する、魂の在り方が問われるような非常に”重い”作品でした。
若いメアリーから頼まれて、彼女の夫から相談されたこととは・・・
環境活動家であるマイケルはそのあまりにも実直な感性と生き方に囚われる余り、妊娠しているメアリーの子どもさえ受け入れられないほどの葛藤を抱えていたのでした。
時々考えさせられる事柄ではありますが、例えどんな環境問題が地球を襲っても、生を受けた子どもは生まれてくる権利を持っているのですよね。
それを奪えるのは誰もいないはずです。神様さえも。
そんな重圧から目を背けることもできない正直なトラー牧師は、自分のことのように真剣に受け止めるのでした。
ただでさえ、自身の辛い過去を引きずっている彼をさらに追い詰める現実の非情さは目を覆いたくなるほど。
さらに、大人の事情的な、環境汚染の巨悪企業との軋轢も追い打ちをかけて、ますます絶望に凝り固まるトラー牧師は、ついにある決断をするまでに追い詰められてしまいます。
しかし、運命の皮肉でしょうか、ラストは感動的なものでした♥
捨てる神あれば、拾う神あり・・・でしょうね♪♪
メアリー役のアマンダが画面に登場するだけで救われる思いでした(^_-)-☆
Title
ザ・プレイス 運命の交差点
2019.4.5公開
イタリア映画
Staff
監督/パオロ・ジェノベーゼ
制作/マルコ・ベラルディ
Cast
バレリオ・マスタンドレア:謎の男
マルコ・ジャリーニ:エットレ
アルバ・ロルバケル:修道女キアラ
ビットリア・プッチーニ:アッズッラ
ロッコ・パパレオ:オドアクレ
Story
謎の男はカフェ「プレイス」の一番奥のテーブルに日がな一日座ったままです。
ガラス窓からもよく見える場所に。
そこへいろいろな男女が来て、男の前の椅子に座り、男と会話をするのです。
ただこれだけの描写なのに、それぞれの男女の人生が垣間見える仕組みになっているのは、おもしろくもあり、もどかしくもありました。
しかも、悩みを解決することへの助言は、遂行不可能そうなミッションがほとんど・・・
「どうしろって言うの?」とブチ切れそうになりながらも、彼らは「わかった・・・」と言いながら(時には男を罵りながら( ;∀;)」)カフェを後にします。
顔色ひとつ変えず、「女の子を殺せ」だの「爆弾を作って人の集まる場所に仕掛けろ」とか、清らかそうな修道女に「妊娠しろ」だのと強い口調で迫り、いっさいの抵抗ははねつけるのですから、はた迷惑な話ではありませんか?"(-""-)"
そんなアドバイス(脅迫・命令)( ^^) _をする権利は誰にもないはず。
なのに、神様ででもあるかのように、否応なしの対応はどうなんでしょうね~。
という疑問だらけが胸に渦巻くなか、見入ってしまう私も謎の男の言いなり?(^^♪になっているのかも・・・
こんな凄まじい映画がイタリアから上陸したわけですが、いろいろと考えさせられる作品ではありました。
計画を実行した後の責任は誰が撮るのでしょうか?というわだかまりをかかえたまま、幕切れになるのでした♥
Title
ビューティフル・ボーイ
2019.4.12公開
アメリカ映画
Staff
監督/フェリックス・ヒュルーニンゲン
制作/ブラッド・ピット他
Cast
スティーブ・カレル:デヴィッド・シェフ
ティモシー・シャラメ:ニック・シェフ
モーラ・ティアニー:カレン・バーバー
エイミー・ライアン:ヴィッキー・シェフ
ケイトリン・デバー:ローレン
Story
品行方正・成績優秀等、誰もがうらやむような息子がいつの間にかドラッグ中毒!!
こんな恐いことってありませんよね( ;∀;)
フリーで音楽ライターのデヴィッドがとんでもない窮地に追い込まれ、
愛するニックを救出すべく奮闘するのでした。
この映画は『プランB』というあのブラッド・ピットの会社が制作しているのですね~♪♪
「彼の制作会社なら、いい映画を作るに決まっている!」
という信仰(^_^)にも似た確信と憧れがいつもあります♥
ドラッグ中毒という迷宮に囚われたらもう地獄から脱出不可能でしょう・・・
そんなことを思い煩いながら、落ちていくニックを観ているのもさすがに辛い。
それでも、デヴィッドはあきらめずに一進一退を繰り返すのですが・・・
父親の新しい家族(ずっと年下の兄弟)との微妙な距離感も、
ニックとデヴィッドを隔てる壁になっているように感じました。
この映画は実際にあったお話だそうで、なおさら凄惨を極めます。
繊細で、傷つきやすそうなシャラメ君が痛々しくて観ていられなかったです"(-""-)"
Title
ブラック・クランズマン
2019.3.22公開
アメリカ映画
Staff
監督/スパイク・リー
制作/ジョーダン・ピール
Cast
ジョン・デビッド・ワシントン:ロン・ストールワース
アダム・ドライバー:フリップ・ジマーマン
ローラ・ハリアー:パトリス・デュマス
トファー・グレイス:デビッド・デューク
Story
黒人刑事が白人至上主義「KKK」に接触して、白人刑事が潜入捜査・・・
あり得ない設定のようですが、事実に基づいているとか。
1979年のコロラド州コロラドスプリングスの警察署に黒人刑事として初めて採用されたロンは、偶然見かけた「KKK」のメンバー募集に応募。
すんなり迎え入れられてしまいます(^_^)v
しかし、電話でしか「KKK」と話していないロンは黒人のため、集会に参加は不可能ですね。代わりに行くことになったのが、白人刑事のフリップでした。
録音機を内部に隠してまんまとメンバーにしてもらい、若干疑われながらも無事に捜査を進めていくのでした。
ロンにはデンゼル・ワシントンの息子のジョンが扮していて、なんとなく大物(^^♪振りが感じられます。
相棒のフリップにはアダム・ドライバー。
アダムが出てくると、ホッとします。どんな役でもそつなくこなす名優♥ですよね~。
表情がいいので、つい見入ってしまうアダムが私は大好き!です♪♪
「KKK」というとんでもない組織集団は、現在もあるのでしょうか?
まあ、世の中いろんな考えの人がいますから、仕方ないのかもしれません。
しかし、熱狂的すぎて、笑えるような恐怖の計画までも実際にあったとなると、複雑な心境になります。
アメリカって大変ですね"(-""-)"
Title
ハンターキラー 潜航せよ
2019.4.12公開
イギリス映画
Staff
監督/ドノバン・マーシュ
制作/ニール・H・モリッツ他
Cast
ジェラルド・バトラー:ジョー・グラス
ゲイリー・オールドマン:チャールズ・ドネガン
コモン:ジョン・フィスク
リンダ・カーデリニ:ジェーン・ノーキスト
トビー・スティーブンス:ビル・ビーマン
ミカエル・ニクビスト:アンドロポフ
Story
攻撃型原子力潜水艦「ハンターキラー」の艦長のグラスはたたき上げの現場主義のリーダー。
自分の経験と頭脳で、瞬時の判断力を遺憾なく発揮するスーパーヒーローでした!!
こんな極限状況で沈着冷静、しかも的確な指示を出しまくるって、もう天才としか思えません♥
ロシア近海を航行中の米海軍原子力潜水艦「タンパ・ベイ」の捜索に赴いた「ハンターキラー」は海底に沈む2隻の潜水艦を発見します。米国とロシアのものでした。
ここからロシアと米国の戦争突入危機が迫る攻防が繰り広げられるのです。
米国の潜水艦「タンパ・ベイ」は明らかに攻撃を受けて撃沈し、ロシアの潜水艦には内側から大きな穴が開いているのを見たグラス艦長は即座に内部に爆弾が仕掛けられていたことを察知します。
これは、数多くの経験を積んだ人でないと、見抜けないものでした。グラス艦長さすが!!
ロシアの潜水艦に生存者がいることを突き止めた「ハンターキラー」は危険を顧みず、救出に向かい、無事にアンドロポフ艦長らを保護します。
さあ、ここからどんどんおもしろくなってきますよ~。
こういう状況から導きだされる結論は、想像したくもない「第三次世界大戦」でしょう。
その理由は、ロシア国防相ドゥーロフが仕掛けたクーデターだったのです。
こんなことが本当に起こるとは思えませんが、可能性はあるかもしれないですね"(-""-)"
ロシアの不審な動向に対応するため、米国は4名のネイビーシールズを極秘に送り、情報収集を始めるのでした。
この4名が思いがけずカッコイイのです!!
『頼りになるなぁ~』と感激してしまいました。
「ハンターキラー」がロシア側に入るには海中に仕掛けられた様々な”罠”が待ち受けていて、一瞬も気が抜けません・・・
ひとつでもぶつかったら即爆発ですよね( ;∀;)あ~恐い・・・
何度もあわや、戦争突入か!?という危機を乗り越え、軍艦なども加わってクライマックスへとなだれ込むさまは、圧巻の映像を作り上げていて、見応え十分です!!
意外なラストはやはり素直に感動しますよね。あんな展開になるとは誰も良そうできなかったと思います(^o^)/
ぜひとももう一度観に行くつもりです♪♪~~
Title
バイス
2019.4.5公開
アメリカ映画
Staff
監督/アダム・マッケイ
制作/ブラッド・ピット他
Cast
クリスチャン・ベール:ディック・チェイニー
エイミー・アダムス:リン・チェイニー
スティーブ・カレル」:ドナルド・ラムズフェルド
サム・ロックウェル:ジョージ・W・ブッシュ
タイラー・ペリー:コリン・パウエル
Story
1960年代にインターンとして政治の世界に入り、共和党議員ラムズフェルドの下で下積みをし、後にジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領に就任。
イラク戦争を推進し、「影の大統領」と噂された一種、悪名高い人物が主人公です。
最近こういう映画が多くなってきたように思います。
”影の人物”の描写は、つい最近公開された「LBJケネディの意思を継いだ男」のリンドン・ジョンソン副大統領(ウッディ・ハレルソン)などがありますね。こちらも見ごたえがありました。
さて、今回のチェイニー副大統領ですが、クセが強いのか、弱いのかよくわからなかったという感じです。
政治的な出来事が起きすぎて、ストーリーに付いていくのも難しかったし、米国内のことである分、日本で暮らす私たちにはなじみが薄いものもけっこうあるので、途中で脳内マヒ状態に陥りました"(-""-)"
正直に言うと、チェイニーがどれほど悪どいのか、やり手なのかもよくわかりませんでした。
それでも、一見の価値はあるはずですね~。
なにしろ、歴史の勉強にもなるし、権号術数(駆け引き(^o^))の見比べもできるしで、賢くなるかもしれません。
チェイニー夫人のリン役のエイミー・アダムスがピリッとしたスパイスの役目をはたしています。
どんな役をやってもすんなりハマるエイミーには脱帽です♪♪
他にも、ジョージ・W・ブッシュ役のサム・ロックウェルなどもたまに、ブッシュに見えたり(^^)/
パウエル国務長官などは、本人と思いこんだほど・・・
政治と歴史の体得におすすめです!!
Title
リヴァプール、最後の恋
2019.3.30公開
アメリカ映画
Staff
監督/ポール・マクギガン
制作/バーバラ・ブロッコリ他
Cast
アネット・ベニング:グロリア・グレアム
ジェイミー・ベル:ピーター・ターナー
ジュリー・ウォルターズ:ベラ
バネッサ・レッドグレーブ:ジーン・グレアム
Story
イギリス俳優のピーター・タナーと往年の大女優グロリア・グレアムとの回顧録の映画化。
実在の人物の物語とは知らずに観に行きました。
こんな恋愛もあるんだな、と複雑な心境で観ていましたが、まさか実際の恋物語とは・・・
グロリアにはアネット・ベニングがふんしていますが、彼女は出演数は多くないようですが、今だに根強い人気を誇る名優のようですね♪♪
いわゆる通好みのする女優なんでしょうか。
対するピーター役はジェイミー・ベル。
あの「リトルダンサー」は衝撃的でした!!
あれから18年も経ったのですね・・・
ジェイミーは同世代が出演するような軽い作品とは一線を画す、重厚な作品に多く出演を果たしている印象が強く、今作も「ああ、ジェイミーらしい」という気がしました(^^)/
彼が演じるからこそ、ずっと年上の女性とのロマンスが絵空事でなく感じられるのかもしれません。
そのくらい、真実味がありました。
2人の想い出を散りばめた数々のシーンが、眩しく、あるときは痛々しく私たちに語りかけてきます。
それでも、グロリアの老いからくる切なさと、直視したくない現実の姿は、「もう、いいんじゃないの?」という苦しさを感じました。
恋や愛に年の差は関係ないとか言われたりしますが、どうしても無理があると思います。
当人同士ははまり込んでいるので気にならないかもしれませんが、周囲の困惑は相当なものがあるように思います。
今作でも、ピーターの家族は2人のことは了解ずみとしても、やはりそこには相いれなさや、忍耐などが漂っていて、苦しい空気に胸が詰まるような圧迫感が迫ってきました。
ジェイミーを観ているのも、正直辛かったです。
Title
あなたはまだ帰ってこない
2019.2.22公開
フランス・ベルギー・スイス合作
Staff
監督/エマニュエル・フィンケル
世紀/イエール・フォジール他
Cast
メラニー・ティエリー:マルグリット
ブノワ・マジメル:ラビエ
バンジャマン・ビオレ:ディオニス
シュラミ・アダール:カッツ夫人
Story
1944年、ナチス占領下のフランスで、夫ロベールとレジスタンス活動をしている作家マルグリットでしたが、ロベールがゲシュタポに捕らえられ、生死も不明になってしまいます。
夫の開放をただ待つしか手立てがないマルグリットが直面する、戦争の不条理・恐怖・焦りなどが細かく表現されるのですが、観ている方は次第にいらだちを覚えていきます( ;∀;)
レジスタンスの同胞のディオニスに支えられてはいても、どうしようもない空虚感が彼女を飲み込むかのように覆いかぶさるのでした。
マルグリットの無表情とやるせなさ、多くのシーンに登場するタバコが、物言わぬ代弁者としての役割を果たしているかのような錯覚から逃れることができない観客もまた、戦争の被害者なのかもしれません。
マルグリット役のメラニーはどことなく観た覚えがあるのですが、印象が薄く、どの映画に出ていたのかがわからないまま、最後まで観ました。
戦争を描いた作品はたくさんありますが、今作はそれまで公開されたものとは違う、異様な暗さがあると感じました。
行き先が見えないと人は生きる力をも奪われていくように思います。
確実な希望さえあれば、なんとか生き延びることも可能になるでしょうが、夫が生きているのか、死んでいるのか、また、生還できるのか、それなら、いつ??という果てしない疑問が渦巻きますが、疲れ切っているのはマルグリットだけではありません。
ある日、同居するようになった知り合いのユダヤ人の老いた母親が、収容所に連れていかれた娘を今日こそは、と希望をもちながら待ちわびる姿は哀れを誘います。
ゲシュタポの手先のラビエは夫ロベールの行方をちらつかせながら、マルグリットを自分のものにしようと執拗に狙ってくるので、私もマルグリットの身をつい案じてしまいます(^^)/
戦争と狂気の世界を映し出したこの映画は救いがない哀しみに満ちていますが、ラストでのマルグリットが下した決断にはアッと息を飲みます。
そうきたか・・・となりますが、妙に納得もするのでした♥
レジスタンスの仲間のディオニスが、あのベニチオ・デル・トロに見えてきてなりませんでした。
本当に良く似ています!!
Title
マイ・ブックショップ
2019.3.9公開
スペイン映画
Staff
監督/イザベル・コイシェ
制作/
ジャウマ・バナコローチャ他
Cast
エミリー・モーティマー:フローレンス・グリーン
ビル・ナイ:エドモンド・ブランディッシュ
パトリシア・クラークソン:ガマート夫人
1959年のイギリス東部でフローレンスは書店を開業することを決意します。
海辺に近い立地で、理想的な物件ではないにしても、愛着があり、地元の住民の嫌がらせにも耐えながら自分の想いを大切にする生き方が心に響きます。
芸術センター建設を企む有力者のガマート夫人の憎らしさに怒りを覚えます"(-""-)"
こういう人ってやっぱりどんな映画にでも出没するんですね~。本当に怖い・・・
ビル・ナイ演じる読書家の老紳士が味わい深いのも魅力の一つです。
40年間も邸宅に引きこもっていたなんて、とうてい理解できませんけど♪♪
そんな彼が後半に苦悩するフローレンスのためにひと肌脱ぐ決心をして、あくどいガマート夫人に直訴するシーンには胸を揺さぶられます。
できれば、ハッピーエンドであってほしいという、私の期待もむなしく、フローレンスの書店は潰されてしまうのでしょうか??
エミリー・モーティマーの寂し気であり、しっとりとした演技は真実味に溢れていて、「頑張って!」と応援したくなります。健気で芯も強い彼女の願いを叶えてあげたい気持ちが湧いてきました。
頑固そうな少女のクリスティーンもこの映画に彩りを添えてくれます。
2人のやり取りもどこか楽しくもありました。
Title
記者たち 衝撃と畏怖の真実
2019.3.29公開
アメリカ映画
Staff
監督/ロブ・ライナー
制作/マシュー・ジョージ他
Cast
ウッディ・ハレルソン:ジョナサン・ランデー
ジェームズ・マースデン:ウォーレン・ストロベル
ロブ・ライナー:ジョン・ウォルコット
ジェシカ・ビール:リサ
ミラ・ジョボビッチ:ヴラトカ・ランデー
トミーリー・ジョーンズ:ジョー・ギャロウェイ
Story
9.11後のアメリカがイラク戦争に走った事実を追っていくドキュメンタリータッチの社会派作品。
2002年にイラクの大量破壊兵器の大義名分のもとイラクと戦争を仕掛け、兵器は見つからずじまいで、後味の悪い結果に終わったのでした。
そんな戦争待望論に振り回されながらも、真実を追求し続けたナイト・リッダー社のワシントン支局のジョナサン・ランデー&ウォーレン・ストロベル両記者の奮闘を描きます。
現代と違い、電話や突撃取材しか方法がなかった時代のジャーナリストたちの苦労が偲ばれます。
ひとつひとつの情報の確認と足で集める事実を突き合わせ、そこから何が真実であるかを見極めなければならない。やり方を間違えばとんでもない窮地に追いやられる恐怖感と闘う新聞社の崇高な使命感も胸にジーンと来ました。
政府を敵に回してでも、本当のことを世に知らせようとするのは危険をはらんでいて、誰もができることではありませんよね。
この系統の映画と言えば、古くは大統領の陰謀」に始まり、「スポットライト 世紀のスクープ」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」などがあります。どれも素晴らしい緊張感あふれるドラマになっていました。
ランデー役のウッディは最近こういう役が多くなりましたね(^_^)v
昔のワルのイメージ(犯罪者とか。そう思うのは私だけ?(^o^)/)がまったく消え去り、時には紳士的な役なども引き受けていますよね~。
目立たないけど重要な役(助演?)に引っ張りだこのジョッシュ・ブローリン的な起用の仕方が目立ちます。そういう目で見ていけば、いろんな作品にウッディが出ているのがお分かりになるでしょう♥
もう一人の記者ウォーレン・ストロベル役のジェームズ・マースデンがいいですね~♪♪
ハンサム度も高く、彼が出てくると、なんとなくホッとしちゃいます。
彼といい関係になりそうな美女リサをジェシカ・ビールが好演しています。日本ではそうでもないようですが、アメリカではジェシカはゴージャス美女として名高いそうです(^^)/
ナイト・リッダー社のトップを監督のロブ・ライナーが務めていますが、当初予定していたアレック・ボールドウィンの代役だそうですね。監督の奥様が勧められたとか♥
こんな良質の映画がもっとできて欲しいと思います。
Title
ダンボ
2019.3.29公開
アメリカ映画
Staff
監督/ティム・バートン
制作/ジャスティン・スプリンガー他
Cast
コリン・ファレル:ホルト・ファリア
マイケル・キートン:V・A・ヴァンデバー
ダニー・デビート:マックス・メディチ
エバ・グリーン:コレット・マーチャント
アラン・アーキン:J・グリフィン・レミントン
ニコ・バーカー:ミリー・ファリア
フィンリー・ホビンス:ジョー・ファリア
Story
ディズニーアニメの「ダンボ」をティム・バートン監督が実写化。
あまりなじみのないアニメでしたが、期待作とあって、観に行きました(^^♪
サーカス団に戻ってきた、元看板スターのホルトは、戦争で左腕を失っていて、幼い子どもともしばらく離れてため、しっくりこない日々に失望と戸惑いを隠せませんでした。
しかも、愛する妻までが世を去っており、将来の不安にも押しつぶされそうになっていた時に、耳の長い小象のダンボが誕生します♥
しかし、ダンボはその特殊な外見から、人気者になるとはとうてい考えられない厄介者として、周囲の冷笑を浴びることになります。
そんな中、ホルトの長女ミリーと長男ジョーがダンボに愛情を注ぐのでした♪♪
ダンボの世話を精いっぱいやっていた二人は、偶然にダンボが空を飛べることを知ります。
理由は不明ですが、羽を吸い込むと、宙に浮くことができるのでした(^_-)-☆
そんなダンボに目を付けた、企業家のヴァンデバーから事業提携の話を持ち掛けられた団長のマックスは、言われるがままに新しいスタートを切ります。
戦争帰還兵のホルト役はコリン・ファレル。
久しぶりのいい役に恵まれましたね~(^_^)v
コリンの出演作で直近のは、ちょっと変わった役ばかりのように思っていたので、正統派の主役が嬉しいです。
ミリー役は、あのタンディ・ニュートンの娘でした!どことなく誰かに似ているような・・・と感じていたので、納得です。
団長のマックス役は大ベテランのダニー・デビート。
この人が出演するのなら、外れなし!というお墨付きがあるので、安心して観ていられました♥
私の好きなエバ・グリーンも参戦し、にぎやかな顔ぶれに『ヒット、まちがいなし!』の予感が・・・♥
フランス人のコレット役がピッタリでした(^o^)/
もちろん、一癖も二癖もありそうなヴァンデバーにはマイケル・キートン。
期待を裏切らない憎々しさで、映画を盛り上げてくれていました。
「ダンボ」を観たら絶対にハッピーになれますよ~♪♪
Title
サンセット
2019.3.15公開
ハンガリー・フランス合作
Staff
監督/ネメシュ・ラースロー
制作/シポシュ・ガーボル他
Cast
ユリ・ヤカブ:レイター・イリス
ブラド・イバノフ:ブリル・オスカル
エベリン・ドボシュ:ゼルマ
マルチン・ツァルニク:ヤカブ・シャンドル
Story
第一次世界大戦以前の1913年・ブタペスト。
イリスは幼少時に死別した両親の残した高級帽子店に入り込むことを希望するも、そこは自分とは相いれない別世界でした。
現在の所有者ブリルにより、なんとか店にとどまることを許されますが、私から見ると、イリスは帽子の仕事をしているよりも、行方不明になっているらしい兄を探して、町中を彷徨っているだけのように感じました。
心ならずも、帽子店の悪い噂にまで迫っていく危険性をも顧みず、がむしゃらに一人で突き進む勇気?に胸を打たれはしますが、いかがわしい場所で男たちに捕まえられそうになるなど、無事に宿舎に帰り着くのが不思議なくらい、その行動は奇異に映ります。
また、兄が過去に事件を起こしたらしい噂の真相を掴むことに必死になる姿は、複雑に絡みあう時代に翻弄される哀れな被害者とも言えるでしょうね。
とにかく、混とんとしていて、話が読めない映画だったと思います。
でも、どことなく、エマ・ワトソンに似たイリスの表情は一見の価値がありますね(^_^)v
Title
ソローキンの見た桜
2019.3.22公開
日本映画
Staff
監督/井上雅貴
制作/田中和彦
Cast
阿部純子:桜子/ゆい
ロデオン・ガリュチェンコ:ソローキン
山本陽子:高宮菊枝
アレキサンドル・ドモガロフ:ボイスマン大佐
Story
日露戦争当時の愛媛県松山市でのロシア兵捕虜収容所の出来事が主題になっています。
捕虜というと、なんとなく虐待などのネガティブな印象を持ちますが、松山市民の捕虜への扱いは、そういうものを覆すものだったようですね。
日本国民のすばらしさは過去の文献にも多くの記録があるようですが、識字率も高く、礼儀正しく、子どもたちも清潔で、笑顔が絶えない・・・とのことで、同じ日本人として、誇りを感じさせてくれますよね。
この映画で描かれるロシア人将校ソローキンと看護師のゆいの情感溢れる恋物語は涙なくしては観られませんでした。
純愛ものとしての日本映画界の歴史に刻まれる作品かもしれません。
家のために結婚することを強いられているゆいが最後まで自分の意思を貫く姿は尊さをも感じられます。
ソローキンの言った言葉「女性は日本の宝」がすべてを表しているような気がします。
現代と過去を織り交ぜて進行する手法が、緊張感と臨場感を高める役目をしています。
自分を抑えて生きる女性は世界中に今もいると思いますが、そこには言葉で言い表せない人間の営みの避けられない宿命が厳然と立ちふさがっているのでしょうね"(-""-)"