映画サロン『リンドグレーン』:アップルリーズ 2020.1.6
Title
リンドグレーン
2019.12.27公開
スウェーデン・デンマーク合作
Staff
監督/ペアニル・フィッシャー・クリステンセン
製作/マリア・ダリン他
Cast
アルバ・アウグスト:アストリッド
マリア・ボネビー:ハンナ
トリーヌ・ディルホム
ヘンリク・ラファエルソン:ブロムベルイ
Story
スウェーデンの児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの青春時代を映し取った伝記ドラマ。
リンドグレーンという名前は知りませんでしたが、「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」などの題名はさすがに聞いたことはありました( ;∀;)
そんな彼女が送った若かりし頃はどんなふうだったのかは、私ならずとも興味がありますよね♡♥♡
本作は彼女が16歳ごろから約10年間の出来事を描写しています。
もっとも多感で、それこそ人生を位置づける年代といっても過言ではないでしょう。
彼女の場合もその時の行動や決断がその後の人生を決定づけていくわけです。
兄と2人の妹と両親と使用人?( ^^) たちとにぎやかに暮らす家族の平和な日常がさりげなく描かれます。
農業や家畜の世話等、けっこう忙しそうな日々を送っていたアストリッドはダンスに行っても、男性から声がかからないので、退屈そうでした。
私から見たらそれほど魅力がないわけでもなさそうなのですが、華やかな容姿の友人たちには負けるようでした(*'▽')
ある日、地方新聞社で働けることになり、初めてのタイプもすっかり上手くなり、生きがいを感じるようになっていきますが、家庭内で悩みを抱える編集長と恋仲になります。
やがて、予期せぬ妊娠、出産への恐怖と不都合が彼女を苦しめるのでした。
実は、彼女の家は教会から借りた土地だったのですね。妊娠を知った彼女の母親の「そんなことが周囲にばれたら、この土地を借りている私たちはどうなるの?!」とういうような、悲痛な叫びが困難に拍車をかけます。
とにかく妊娠を隠すために、タイプ学校に行くという口実で都会に逃れるアストリッド。
下宿で同室の友達から同じような境遇の女性を援助する弁護士の存在を教えてもらい、郷里には秘密裏にデンマークで無事に出産するのでした。
他の映画でも似たような話を観たことが何回かあります。出産して、里子に出すルートがあったようですね。
こういう場合、どこの誰の手に我が子が渡ったのか知らされない決まりになっていることが当たり前のような現実も多かったようですが、幸いにもアストリッドは里親マリーに普通に育ててもらったようです。
やがて、自分に懐かない息子を予期せぬ出来事から引き取ることになった当初は親子関係に絶望しそうになりながらも、実の親子としての愛情ある生活を送れるようになります。
不倫相手を退け、自立した母親としてのアストリッドは美しく、たくましい!!女性の強さを感じました。
ラスト近くでの、故郷の教会に一家で礼拝に出かけ、
幼い孫をしっかと抱いた母の揺るぎない眼差しが胸に迫りました。
「これが私の孫よ。文句があったらどうぞ!!」というような気迫を感じました。
故郷の古いしきたりに挑む姿はアストリッドにも届いたに違いありませんね(^_-)-☆
Title
燃えよスーリヤ!!
2019.12.27公開
インド映画
Staff
監督/バーサン・バーラー
製作/ロニー・スクリューワーラー
Cast
アビマニュ・ダサーニー:スーリヤ・サンパト
ラーディカー・マダン:スプリ
グルシャン・デーバイヤー:空手マニ/ジミー
マヘーシュ・マーンジュレーカル:おじいちゃん
Story
乳児の頃に事故で母を亡くし、愛情豊かな父と祖父に育てられたスーリヤは生まれつき痛みを感じない病いも持っていました。
そんな彼を学校の悪ガキ連中は痛めつけるのですが、幼馴染みのスプリは弱いながらもかばってくれていました。
痛みを感じないということは、いいことばかりではないのですね( ;∀;)
怪我をしても、病気をしても神経が感知しないので、手当てが遅れたして生命の危険にさらされるのですから。
また、スーリヤの身体は水を定期的に補充しないと脱水症状を起こすので、常に背中に水パックを背負っていなければなりません。
しかも、顔にプロテクター(マスク)をし、突発的な危険から自らを守る必要もあったのでした。
そんな彼の楽しみは、ビデオで格闘技を観ることでした。理解ある(^^♪祖父に支えられながら、自己流で技を鍛える毎日。
たまたま観ていたアクション・ビデオで「空手マン/片足の格闘家マニ」を知り、衝撃を受けます。不自由な身体で100人を倒す彼に憧れを抱きます。
純朴(^_^)な大人に成長したスーリヤは、格闘家マニのチラシを発見。それを貼っていたスプリを再会するのです。そして、マニが開いている道場を訪ねると、そこには何者かに荒らされて壊滅した後でした。
マニの双子の兄、ジミーが牛耳る悪の組織との対立があったのです。
たくましく育ったスーリヤと初恋の相手スプリが悪の組織と闘う姿は、もう世界のアクションスターとの違いはありませんね~♪♪
インド映画も水準が高い!!
しかも、スーリヤも若くてハンサムだし、スプリも美女。これからのインド映画を牽引してくれそうです♥
Title
ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋
2020.1.3公開
アメリカ映画
Staff
監督/ジョナサン・レビン
製作/エバン・ゴールドバーグ他
Cast
シャーリーズ・セロン:シャーロット・フィールド
セス・ローゲン:フレッド・フラスキー
オシェア・ジャクソン・JR.:ランス
アンディ・サーキス:パーカー・ウェンブリー
ジューン・ダイアン・ラファエル:マギー・ミリキン
ボブ・オデンカーク:チェンバーズ大統領
アレクサンダー・スカルスガルド:ジェームズ・スチュワート首相
Story
シャーロットはバリバリのアメリカ国務長官。
実は次期大統領候補として出馬を狙っている才媛。
彼女は、環境問題に対する世界的な解決方法を模索する立場にあり、
そのために世界中を駆け回っているのですが、
それに付随するスピーチ原稿作成を、たまたま再会したフレッドに依頼します。
このフレッドこそが彼女がティーン時代にベビーシッターとして世話をしていた
”お隣さん♪♪”だったのでした。
フレッドは勤めていた新聞社を退職したばかりで、友人のランスから誘われ、
あるアーティストが出演するビッグなパーティーに出向き、
そこでシャーロットと運命の出会いをしたのです(^_-)-☆
ここから周囲を巻き込んだ2人の珍道中が幕を開けるのでした♡♥♡
ハンサムなカナダ首相が絡んだり、パワハラ&セクハラオヤジの大富豪がまとわりついたりと
シャーロットは仕事以外にも頭痛の種がいっぱい。
そんな毎日の疲れを癒してくれるのが、昔の知り合いのフレッドなのでした。
ストーリーはそれほどの意外性もないですが、シャーリーズがとにかく綺麗!!美しい!!
アップもたくさんあり、スタイル抜群のシーンに目がクラクラするほどでした(*‘∀‘)
完璧な美女とはシャーリーズのことをいうのですね~♪♪
もちろんフレッド役のセス・ローゲンが物語を盛り上げてくれます。
また、シャーロットの側近役のマギーを演じるジューンが素晴らしい!!
今まで観た覚えのない女優でしたが、黒髪がよく似合っていて、
いかにも優秀なサブらしさが溢れていました。
そして、一番うれしい驚きは、オープニングシーンでのプレゼン女性が
私の大好きなリサ・クードローだったことです!!
ここ数年( ;∀;)以上、彼女の出演作の覚えがなかったので、
何年ぶりかのリサの顔を観て舞い上がりました♪♪
チョイ役ではありましたが、元気な彼女に会えて感激です♥♡♥
シャーロットとフレッドの恋は、いままでのラブコメディでは考えられない展開に
「えっ~、こんなんアリ?」と戸惑いましたが、新しい恋愛映画の確立だと納得しちゃいました。
世界でひとつぐらいこういう恋愛映画があってもいいですよね~( ^^) _U~~
Title
去年マリエンバートで
4Kデジタル・リマスター版
2019.12.13公開
フランス・イタリア合作
Staff
監督/アラン・レネ
製作/ピエール・クーロー他
Cast
デルフィーヌ・セイリグ:A
ジョルジョ・アルベルタッツィ:X
サッシャ・ピトエフ:M
Story
1961年製作、日本初公開1964.5月という、とても歴史のある映画ですね。
それゆえに、モノクロの世界が新鮮な感じでした♪♪
さて、本作についての数々のレビューを見ていますと、皆さん揃って「難解な映画~」という批評に落ち着くようですね(^_^)v
私もそのような意見に異存はありません♥♡
というよりも、「安心した!」というのが本音です。
自分と同じ意見の人がいた!という安心感ですね♪♪
冒頭から何が何だかわからない・・・
ずっと観ていてもわからない・・・
何度も同じナレーションが繰り返されている・・・
あれっ、このシーンは何のこと???とか、それはもう、『難解』そのものだったような気がします。
というか、ハッと気が付けば、寝ていた・・・という失態も(*‘∀‘)
で、なおさら意味が飲み込めないワ・・・
という連鎖で、しまいには理解することを諦め、ただただ衣装とカメラワークに注意を向けていたら、結末も曖昧なまま終了してしまった、というのが真相です♪♪
本来ならば、「~が素晴らしかった!」とか「それ以降の映画史に影響を与えた!」とか多数の意見同様、殊勝なことを書きたい、という気持ちもありますが、素人の私にはこれが精いっぱいの感想です<m(__)m>
物語は、人里離れた所にある、豪勢なホテルが舞台です。そこでは、夜な夜な(昼も?(^^♪)無味乾燥なパーティに明け暮れている名士たちの優雅♡な世界。
1人の人妻Aにある男性Xが「去年ここで会いましたよね。そして、1年後の今日、駆け落ちの約束をしました」と詰め寄るのです。
しかし、Aはそれを全面否定。それから終わりなき、追いかけっこ( ^^) が続いていくというものです。
場を変え、主役の軸を変えながら、「何のこと?」的な意味深なシーンが入れ替わり立ち替わり描写されるのですが、時間軸さえバラバラ・・・
さらに、Aの夫とおぼしきMの視点からのシーンなどにも「アレレ???」となり、さすがに『もう、どうでもいいわ!( ;∀;)」な、最後の抵抗も捨て去り、ほぼあきらめの境地で終わりました💛♥♡
もしかしたら、『もう一度観たいかも』的な感想も少しはありますが、理解不能なものを無理に挑む必要もないようなので、時間があったらまた観ようぐらいの感じが残っています。
それでも、モノクロながら、ココ・シャネルによる衣装の数々は必見の価値は確かにありますね♪♪
ファッションに興味がある方にはお奨めかも(^_-)-☆
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◆エルフの王・スランドゥル◆
♥ホビットシリーズ出演のリー・ペイス♥
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Title
ジョン・デロリアン
2019.12.20公開
アメリカ映画
Staff
監督/ニック・ハム
製作/ルイージョ・ルイス他
Cast
リー・ペイス:ジョン・デロリアン
ジェイソン・サダイキス:ジム・ホフマン
ジュディ・グリア:エレン・ホフマン
コリー・スト―ル:ベネディクトティーサ
Story
『バックトゥザフューチャー』シリーズでおなじみの車「デロリアン」と言えば、知らない人はいないのではないでしょうか?
パイロットのジムは自分の飛行機で密かに麻薬を運んだ現場をFBIに押さえられ、情報提供者になる条件で罪を逃れ、南カリフォルニアの豪勢な家に引っ越します。
そこで隣人のジョン・デロリアンと出会うのでした。
まさに成功した”男”を体現している有名人!!
しかし、ジョン・デロリアンは自身が経営する自動車会社の資金繰りに詰まり、ジムに手助けを要請します。
言葉ではっきりと『麻薬取引で・・・』と言ったわけではないようでしたが、ジムは自分の知り合いの麻薬売人に紹介するのでした。
そこへFBIが絡み、おとり捜査が入念に仕掛けられ、ジョン・デロリアンと麻薬売人もろとも罠にかけますが、裏切り、裏切られという、情け容赦なくうごめく恐ろしい世界が待っていました。
ジムは饒舌であり、一見善人のように見えますが、その真意は誰にもわからないように思いました。へたすると自分でもわかっていない・・・かな?というノー天気さ(^o^)/
億単位の資金調達というのは、麻薬意外にあり得ないと思いますが、ジョン・デロリアンがそれをジムに教唆したのかどうかが問われることになり、ある意味、それが本作のキーポイントかもしれません。
ジョン・デロリアンを演じたのはリー・ペイスという俳優でした。あまり見かけない人だな、との印象でしたが、なんというか、ところどこである種の「セクシー」さと「洗練」を感じたので、どんな人なんだろうと調べてみると、『ホビット 思いがけない冒険』と『ホビット 竜に奪われた王国』にエルフの王でレゴラスの父親のスランドゥルで出演していたんです(*‘∀‘)あの美しいエルフですね~♥
とても印象に残っている人だったので「やっぱりな~!!」と納得しました♬
1970年代のファッションや世界観も見えてくる素晴らしい映画です。ぜひご覧ください。
Title
だれもが愛しいチャンピオン
2019.12.27公開
スペイン映画
Staff
監督/ハビエル・フェセル
製作/ガブリエル・アリアス・サルガド
Cast
ハビエル・グティエレス:マルコ
ホアン・マルガリョ:フリオ
アテネア・マタ:ソニア
セルヒオ・オルモス:セルヒオ
Story
「アミーゴス」という名前の知的障害者のバスケチームのコーチに抜擢( ;∀;)された、プロバスケチームの元コーチのマルコでしたが、彼らの言動に慣れるまでの期間は試練の連続!!
指示どおりに動かないばかりが、指示さえも理解不能という『あり得ない(*‘∀‘)』集団に、短気なマルコはブチ切れ寸前・・・
しかし、交通違反にまつわる軽犯罪♪♪で刑務所に行く代わりに、コーチを引き受けたこともあり、ただただ環境に慣れるしかありません♡♥
こういう映画が最近流行っているような(^o^)/
そんな前途多難なチームがなぜかバスケの全国大会にエントリー!!
本当に試合ができるのか???と、半信半疑のマルコの猛特訓でのおかげで♪♪、チームは不思議と勝ち上がっていくのですが~♪♪
本気を出して勝利に邁進するマルコでしたが、別居中の妻ソニアとの仲がどうにもうまくいかないことで自己嫌悪に陥ったり、母親に慰めてもらったりと、映画は賑やかに進んでいくのでした(^_-)-☆
実際に障害を持つ人たちがオーディションで選ばれたというだけあって、なかなかに個性的なメンバーでしたね~。
映画が終わる頃には彼らがタイトルどおり本当に愛しくなりました。
まるで、何年も付き合ってきた仲間のような気持ちになっていました。
人間って、素晴らしいですね~♥
Title
THE UPSID 最強のふたり
2019.12.20公開
アメリカ映画
Staff
監督/ニール・バーガー
製作/トッド・ブラック他
Cast
ブライアン・クランストン:フィリップ・ラカッセ
ケビン・ハート:デル・スコット
ニコール・キッドマン:イヴォンヌ
ゴルシフテ・ファラハニ
Story
フランス映画「最強のふたり」のリメイク版。
前作も感動しましたが、本作も勝るとも劣らない優れた映画になっていますね~♡♥
人ってこういう心温まるストーリーに惹かれるのだと思います(^_^)v
しかも実話が元になっているとのことですし、なおさら感動が大きいです。
スラム育ちの粗野な失業者デルが大富豪のフィリップの介護人に雇われ、歯に衣着せぬ言動でフィリップの冷めた心を開いていきます。秘書のイヴォンヌでさえそれを次第に認めるようになっていきます。
『何事も人の手を借りないとできない』というハンデを背負ったフィリップの絶望と哀しみはわかるような気がします。なにしろ、首から上しか動かない身体で生きていくのは苦痛以外の何ものでもないでしょうね。
でも、見方を変えれば、口はきけるので、意思疎通は可能なのでした( ^^) _U~~
介護人の仕事は素人ですが、そこは世故に長けたデルのことですから、我が道をいく!とのスタンスで、フィリップをグイグイと引っ張っていきます。
今までの消極的な人生とは違う経験をさせてくれるデルの存在はフィリップにとって最良の相棒なのだったのでしょう♪♪
人生って、殻を破ることで、それまで予想もしていなかった展開が起こることもありますよね♡♥
だから生きるって素晴らしいのだと思います(^_-)-☆
フィリップを演じたブライアン・クランストンもデルに扮したケビン・ハートも最高に素晴らしかったです!!
とくにケビンは『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』でも大活躍ですね~♪♪
Title
テッド・バンディ
2019.12.20公開
アメリカ映画
Staff
監督/ジョージ・バーリンジャー
製作/マイケル・コスティガン他
Cast
ザック・エフロン:テッド・バンディ
リリー・コリンズ:エリザベス・クレプファー
カヤ・スコデラーリオ:キャロル・アン・ブーン
ジェフリー・ドノバン
アンジェラ・サラフィアン
Story
1970年前後のアメリカで、実際に起きた連続殺人事件の容疑者とその恋人がどのような境遇にあったのかを克明に描いているようですね。
元になるのがこの恋人のシングルマザー・エリザベスからの分析とも言える視点。
いかにして彼と出会い、恋に落ち、深みにはまっていったのかが、ゆっくりとではありますが、見えてくるのです。
我が子さえもとりこにするような魅力たっぷりのテッドに惹かれる女心はよく理解できます。
この映画を観るかぎり、彼は優しく、明るくて、一緒にいて飽きさせな人柄のようですし、おまけにハンサム!!
こんな男性であれば、多少疑惑を感じても離れたくないでしょうし。
しかし、テッドは容疑者として逮捕され、裁判にかけられます。
本人は自分の無実を叫ぶのですが、証拠も何点か上がっている・・・
そんな極限のエリザベスがどんな心理状態だったのかは、ラスト近くで明らかにされます(*‘∀‘)
「あぁ、そうだったのか・・・」となりました。
自分の裁判の弁護を自ら行うほどの高い知能をもつテッド・バンディ。
彼が無実ならばいいのに、と何回も思わされたのですが、それこそが彼の悪魔的な魅力なのでしょうね。
女性が抗えない手腕で罪を重ねた殺人鬼をあなたはどう思いますか?
人は『自分の信じたいものを信じる』という言葉が胸に去来するような映画でした。
そして、もうひとつ、『好きになってしまったら、そう簡単には割り切れない』ということです。
それができずに、不運や不幸を呼び寄せる人たちはこれからも世界中に存在するのでしょう。
本当に恐いことですね( ;∀;)
Title
この世界の(さらにいくつもの)片隅に
2019.11.20公開
日本映画
Staff
監督/片淵須直
原作/こうの史代
Cast
のん:北條(浦野)すず
細谷佳正:北條周作
尾身美詞:黒村径子
稲葉菜月:黒村晴美
Story
「この世界の片隅に」の追加シーンバージョン。
告白します。あれほどまでにヒットし、ロングランになった本作を私は観ていませんでした(*‘∀‘)
なぜ今まで観に行かなかったかというと、大きな理由はありません。単に観る機会を失ったということでした。
今度は映画ファンならさすがに観ておかないとまずい・・・と思い直して、劇場に足を運びました♥
『観て良かった~!!』と心から言える秀作でした。
時代考証もしっかりしており、変にお説教くさくなく、史実に忠実に”淡々と”描写していく手法は、
この作品がヒットした理由を示していると思いました。
すずが成長して、広島から誰も知り合いのいない呉に嫁いでいく。
こういう風景は日本には実際にたくさんあったでしょう。そんな時代だったのですね。
婚家で何があっても、どんな扱いを受けても”逃げて実家に帰れない”
そんな女性の生きざまが描かれていて、歴史的観点からみても興味深いものでした。
それでも、すずの嫁ぎ先はまだかなりマシな方だったのではないかを感じました。
それは、すずの「ポワン♪」とした雰囲気もあったでしょうし、
家族や隣近所の人々もごくまっとうな(^_^)たちだったからではないでしょうか?
そんなすずが最初に友だちになった女の子は、
道に迷っていた時に助けてくれた遊郭で働くリンでした。
2人はすぐに心を通わせ、生い立ちを語り合える親友になっていきます。
家に帰るとたくさんの家事に追いまくられ、
自分の時間も満足に取れないすずにとってリンとの触れ合いは
何ものにも代えられない経験だったようですね♥
第二次世界大戦をはさんでの軍事国家としての呉の風景は、
爆弾投下などを通しての日本人の原風景として後の世にまで遺産として残され、
語り継がれていくと思います。
のんが演じたすずの吹き替えがとても素晴らしくてびっくりしました( ;∀;)
こんな喋り方ができる女優だったとは思わなかったので、新鮮な驚きでした。
それを聴くだけでも本作を観る価値がありますよね~♪♪
Title
スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け
2019.12.20公開
アメリカ映画
Staff
監督/J・J・エイブラムス
製作/キャスリーン・ケネディ他
Cast
デイジー・リドリー:レイ
アダム・ドライバー:カイロ・レン
キャリーフィッシャー:レイア・オーガナ
マーク・ハミル:ルーク・スカイウォーカー
ジョン・ボイエガ:フィン
オスカー・アイザック:ポー・ダメロン
ドーナル・グリーソン:ハックス将軍
Story
~ターン、ターン、タタタータン、タタタターン
ルルー、ルルルー、ルルルルーという、あの名曲が耳から離れません~(^^♪
スター・ウォーズもついに完結の時を迎えました。
これだけ世界中のファンを虜にした作品もないでしょう・・・
知らない人はいないくらい有名、かつ、
質の高さと意表を突く世界観を備えた名作が
本当に終わるのが惜しいと思われる人もたくさんおられると思います(*‘∀‘)
しかし、どんなものにも終わりは訪れるのが世の定め。
これほど長い間、私たちを惹きつけ、楽しませてくれたスタッフ&出演者たちに感謝しています。
さて、素性の不明なレイが敢然と挑む最後の闘いにカイロ・レンがどう絡むのか・・・
また、、レジスタンスたちの運命はどうなるのか・・・
それらがすべて明かされる本作は、永遠に観客の胸に残ることでしょう。
心に迷いを抱えながらも、敬愛するレイアから導かれるレイと、
彼女を捉えて離さない亡霊のような皇帝パルパティーンの陰謀が渦巻き、
最終決戦へとなだれ込む壮絶な結末に驚き、感動しました。
スター・ウォーズという表現にふさわしい宇宙戦争のビジュアルにも圧倒されっぱなしでした(^o^)/
SFXやVFXという概念が生まれたのもこの映画からだったと思います。
今では当たり前のようになりましたが、時代を先取りしたルーカスには感謝の気持ちしかありません。
シリーズ最後の大きな見どころは、レイとカイロ・レンが自らの存在を賭け、
繰り広げる死闘です。息詰まる緊張感に身が引き締まります。
反発しあいながらも、心のどこかで結び合う2人の運命が交差し、
やがて新しい世界への扉が開かれていく様を、皆さんにも劇場でぜひ観てくださいね(^_-)-☆
カイロ・レンを演じる大好きなアダム・ドライバーの素晴らしさを堪能できたこと、
そして、レイを演じるデイジー・リドリーが映画と同じように成長した姿も観られて、
最高に幸せな映画でした♡♥♡
Title
カツベン!
2019.12.13公開
日本映画
Staff
監督/周防正行
監督補/片島章三
Cast
成田凌:染谷俊太郎
黒島結奈:栗原梅子(沢井松子)
永瀬正敏:山岡秋饗
高良健吾:茂木貴之
Story
日本にはサイレント映画時代に活動弁士が活躍していました!!
日本の原風景が映し出されていました♪♪
懐かしいですね~(^o^)/
活動弁士を夢見る俊太郎は幼少時から黎明期の活動写真(映画(^_^))に夢中でした♪♪
幼馴染の松子と無賃で小屋に潜り込んだり(*‘∀‘)
いつしか成長した俊太郎は憧れの活動弁士になりすまし、各地を回るのですが、それには深い訳がありました。仕方なく悪事の片棒を担がされていたのでした。
悪い仲間とようやく縁が切れ、青木館という、ある小屋に拾ってもらうことになり、懸命に仕事に勤めます💛♥♡
そこでは彼が幼少時に憧れていた山岡が酒浸りで役立たずとなっており、俊太郎にチャンスが巡ってくるのですが、ライバル小屋の陰謀に阻まれたり、昔の雇い主に追われたりと、なかなか活動弁士に打ち込むことができません。
そんな折、忘れがたい松子が現れ、物語は意外な方向へと進んでいくのでした。
俊太郎を演じる成田凌がとても素晴らしい存在感を示してくれていました。活動弁士役を演じるに当たり、大変な努力をされたそうで、本当に頭が下がります<m(__)m>
それ以外にもワヤワヤ感がハンパなくて、さすが周防監督だな~と感心いたしました。こんなカオスを生み出せる監督は日本にもそうそういないのではないでしょうか・・・
また観たくなる映画でしたね~(^_-)-☆
Title
一粒の麦 荻野吟子の生涯
2019.12.6公開
日本映画
Staff
監督/山田火砂子
制作総指揮/山田火砂子
Cast
若村麻由美:荻野吟子
山本耕史:志方之善
賀来千香子:松本萩江
佐野史郎:井上頼圀
Story
嘉永4年(1851年)女性がまだまだ男尊女卑の波に呑まれていた時代に自分の努力で日本初の女医誕生の奇跡を果たした荻野吟子の人生賛歌ですね(^_^)v
現代からはとても考えられない男女差別にめげず、男社会に切り込んでいき、近代医学を牽引した唯一無二の存在となった吟子の涙と決意が胸を熱くします。
世界でもそうですが、日本でもこんな女性がいてくれていたからこそ男女平等が根付いてきたんですね♥♥
「女に勉学は必要ない!」との一言であきらめていたならば、今の私たちの躍進はなかったでしょうね。
「女は結婚して、子どもを産み、育てる!!」ことのみが押し付けられてきた事実を嫌と言うほど見せつけられて、心から哀しみが湧き上がってきました(^^♪
Title
2人のローマ教皇
2019.12.13l公開
イギリス・イタリア・アルゼンチン・アメリカ合作
Staff
監督/フェルナンド・メイレレス
製作/トレイシー・シーウォード
Cast
アンソニー・ホプキンス:ベネディクト16世
ジョナサン・プライス:ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ
ファン・ミヌヒン
Story
バチカンを描く映画はいままでにも数多くあったと思いますが、これほど真髄に迫った作品はなかったように記憶しています。
この映画は、前教皇ベネディクト16世と現教皇フランシスコの全人生を賭けた対話であり、対立ということができると思います。
自身の都合から枢機卿辞任をベネディクト16世に懇願するも、何度もはねつけられ、事態は思わぬ方向へと進んでいきます。
そこには、ベネディクト16世その人が教皇職からの撤退を考えていることがわかってくるのでした。
お互いに本音でぶつかりあい、腹を探りながら、一定の和解までを選び取らざるを得ない終点へと向かう魂の駆け引きを経て、様々な困難からの脱却を目指して着地点を探るのです。
どちらの俳優も一歩も引かない勝負の演技を見せてくれていて、
もう映画ファンとしてはこれ以上ない至福のひと時になりました(^o^)/
来年度のアカデミー賞レースを賑わしてくれること間違いなし!!でしょうね♥♥
Title
再会の夏
2019.121.13公開
フランス・ベルギー合作
Staff
監督/ジャン・ベッケル
製作/ルイ・ベッケル
Cast
フランソワ・クリュゼ:ランティエ少佐
二コラ・デュボシェル:ジャック・モルラック
ソフィ―・ベルベーク:ヴァランティーヌ
Story
第1次世界大戦が終わったフランスの片田舎。暑そうな通りで1匹の黒い犬が吠えています。かなり精悍な顔つきですが、何のために吠えているのかはやがてわかります。
すぐ目の前にある留置所に入れられている主人に向かって吠えていたのですね~。
その飼い主はある行動で軍法会議にかけられそうになっている、勲章を受けたほどの英雄でした。
そこへ軍判事のランティエ少佐がやってきます。それはジャックを軍法会議にかけるかどうかの判断をするためでした。
しかし、当の本人は反抗的な態度で素直に話すらしません。少佐はまずはジャックの人柄を知ることが先決だと判断。周囲の調査を始めると、村はずれにジャックの恋人のヴァランティーヌの存在が浮かび上がります。
彼女こそがジャックの本心を探る鍵を握る人物との確信を得、接触をはかります。
そこから見えてくる忌まわしい戦争の実態が事件の背後に隠されているのを知ります。
沈黙を守らざるを得ない苦しみからジャックを開放する手段を少佐は探り続けるのですが・・・
戦争映画はどれもそうですが、戦闘シーンがもう残酷で観ているのがつらくなるほどでした。
しかも当時の戦争は銃器もまだないようで、銃剣での殺し合いで、凄惨なシーンがこれでもか!!と続くのです。
こんな経験をすればジャックならずとも精神に暗い影を落とすのは当たり前だと感じました。
さて、黒い犬の正体とともにジャックとヴァランィーヌの恋愛模様が次第に明らかになっていき、戦争の英雄が取った愚かしい行動の秘密が少佐に伝えられるのでした(*‘∀‘)
フランソワ・クリュゼは、2011年の『最強のふたり』に出演していたんですね。気づきませんでした(^_^)v
Title
ジュマンジ ネクスト・レベル
2019.12.13公開
アメリカ映画
Staff
監督/ジェイク・カスダン
製作/マット・トルマック他
Cast
ドウェイン・ジョンソン:ブレイブストーン博士
ジャック・ブラック:シェリー・オベロン教授
ケビン・ハート:ムース・フィンバー
カレン・ギラン:ルビー・ラウンドハウス
アレックス・ウルフ:スペンサー
ダニー・デビート:おじいちゃ
ダニー・ウォーカー:マイロ・ウォーカー
Story
スペンサーの気の抜けたような日常から始まる本作は、どんどん面白くなっていく映画ですよね~(^o^)/
おじいちゃんは相変わらず毒舌吐きまくりですし、さらに長年仲たがいしていたマイロまで家に現れることになります。
刺激を求めていたスペンサーは皆には知らせずにゲームの世界に飛び込んでしまいます。それを知った以前の仲間たちが後を追います(*‘∀‘)
いつものように人物はいろいろに入れ替わり、ゲームの世界は新たな強敵が出現し、悪党の手に渡った「ジュエル」を求めての冒険の旅が幕を開けるのでした。
砂漠や氷山で危険な目に遭い、吊り橋でサルの大群に襲われ、何度も死んでは生き返り、現世への帰還を実現するために奮闘する彼らのたくましさを実感しました( ;∀;)
特にルビー役のカレン・ギランがすてきですよね~♪♪
強くて、セクシーで観ていても楽しいキャラです。
ケビン・ハートのユーモアがまた面白くて、この映画のスパイス役になっています。
今週末公開の『THE UPSIDE 最強のふたり』にも重要な役ででていますので、大いに期待しています♥♥
Title
シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢
2019.12.13公開
フランス映画
Staff
監督/ニルス・タベルニエ
製作/アレクサンドラ・フェシュネル他
Cast
ジャック・ガンブラン:シュヴァル
レティシア・カスタ:フィロメーヌ
ベルナール・ル・コク:オーギュスト
Story
実在した無名の建築家のお話です。
シュヴァルは真面目で寡黙な郵便配達員(^_^)
毎日人々に徒歩で郵便を届けます。
雨の日も風の日も~♪♪
そんな彼には1人息子がいましたが、奥さんが亡くなり、シュヴァルには子育ては無理・・・と判断した親戚にパリに連れ行かれたのでした。
1人ぼっちになった彼は、配達先で若い女性と出会います。2人はほどなく結婚♥♡
やがてアリスというかわいい女の子も生まれ、不器用ながら、家族を見守るシュヴァルでした。
ある日、彼の運命を決定づける出来事が起こります。
配達の途中で石につまづいて転んだ彼はその石の形に惹かれます。
それにインスピレーションを得て、仕事が終わってから毎日石を拾い、自分流の建築を始めます。
それは、愛するアリスのための「宮殿」として徐々に形を整えていくのでした。
もちろん、アリスもこの「宮殿」が大のお気に入り!
シュヴァルとともにここで時間を過ごしますが、多感な年ごろのアリスは、村の悪ガキたちに「宮殿」のことでからかわれて、寂しい気持ちを持っていました。
どんなことでも静かに耐え忍ぶシュヴァルでしたが、どういう運命なのか、次々に身近な人を亡くしてしまうのがかわいそうでした( ;∀;)
シュヴァルの人生と33年後に完成した「宮殿」をぜひ観て下さいね。こんな映画を楽しめるのも幸せですよね♪♪
Title
家族を想うとき
2019.12.13公開
イギリス・フランス・ベルギー合作
Stff
監督/ケン・ローチ
製作/レベッカ・オブライエン
Cast
クリス・ヒッチェン:リッキー
デビー・ハニーウッド:アビー
リス・ストーン:セブ
ケイティプロクター:ライザ・ジェーン
Story
なかなか定職に就けないリッキーですが、次に選んだ職業はフランチャイズの宅配ドライバーの自営業でした♪♪
しかし、自営業といいながら、厳しい管理体制にがんじがらめになり、健康とともに家族との絆まで危険にさらすはめになっていきます。
訪問介護職に就く妻アビーにもしわ寄せがいくようになります。自家用車で仕事をしていたのですが、リッキーが配達で使うトラックの調達のために、しかたなくバスでの通勤になってしまい、不便と不満が溜まっていきます。
リッキーも帰宅がどんどん遅くなり、今まさに家族がバラバラに!!
高校生のセブはまるで両親を困らすかのように反抗を繰り返し、学校からの呼び出しが発生したり、万引きで警察署の世話になることも。
さらに、優等生のライザまで精神的不安定に陥ってしまうのでした(*‘∀‘)
いつも穏やかなアビーもついに追い詰められ、家庭崩壊寸前になるにつれて、悪いことが雪だるま式に家族を襲うのですから、もうたまったものではありません。
この家族はどうなってしまうのか?と気をもむ私でしたが、一方で彼らの不幸の原因を考え始めていました。
海外の映画を観てよく思うのが、「どうして外国の主婦や子どもたちは一家の主に対して、こんなにも非協力なのか???」というものでした。
私の考えでは、古き良き時代の日本を例にとると、一家の大黒柱である父親が仕事に邁進するのは当たり前であり、それに異議を唱えたり、極端なことを言えば、『邪魔をしたり』など考えられなかったということでした。
といっても、男尊女卑とか、父親からのパワハラとかではなく、一番家族を想ってくれる存在である父親を尊重するのは『家族の本髄』ではないのか?ということです。
理想を言えば、父親が安定した職業を維持してくれれば何の問題もないのですが、人によっては、さらに現代のように多様な価値観の違いとか、技術の進歩などから派生する社会格差がこういう不安定な問題を作ってしまっているのだろうと思えます。
この映画の批評にもみられるように、『ワーキングプア』という問題が根底にあるのでしょうが、それならなおさら、家族が団結して物事に当たる必要があるのではないでしょうか?
両親が仕事で忙しいことに対して、「自分をかまってくれる時間がないじゃないか!!」といじけて非行を繰り返すバカ息子や、そのバカ息子に加勢して父親につらく当たり、非難を当然のように表明して傷口を広げる妻の方に責任を感じてしまいますね。
封建的な家長制度を良しというつもりはありませんが、今のように生きづらい時代こそ、一家一丸となり、ベクトルを合わせて乗り越えていく知性が求められていると考えます。
しかも、息子や娘の学校生活は一定の期間であり、必ずや成長して自活できるようになるという『希望』があるのですから、一番苦しい時をみんなで手を携えて乗り切る賢さをもっと学ぶべきだと思っています。
「誰がわるい」だの、「誰の責任か」だのと家族の欠点をあげつらうだけでは貧困はなくならないのですから。
本作では多分「世の中が悪いんだ!」という主張をしているのかもしれませんが、もっと本質的な家族の在り方が問われているのではないでしょうか。
父親が転職して四苦八苦している姿を見ているならば、自分の本分である学業に精を出すとか、両親の不在をカバーして家事を進んでやるとかの生産的なやり方のほうが「幸せ」が近くなると思いますよ(^_-)-☆
私は責任転嫁しかできない「甘えた人」が好きではないのです。
Title
マリッジ・ストーリー
2019.11.29公開
アメリカ映画
Staff
監督/ノア・バームバック
製作/デビッド・ハイマン他
Cast
スカーレット・ヨハンソン:ニコール
アダム・ドライバー:チャーリー
ローラ・ダーン:ノラ
レイ・リオッタ:ジェイ
Story
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ゴールデングローブ賞2020年のノミネートが発表されて、この映画が主要部門に多数ノミネートを果たしました!!
◆映画部門:ドラマ作品賞
◆主演男優賞:ドラマ部門
アダム・ドライバー
◆主演女優賞:ドラマ部門
スカーレット・ヨハンソン
◆助演女優賞
ローラ・ダーン
◆脚本賞
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仲睦まじそうな家族に何が???
と思ってしまう冷酷な現実が突き付けられ、観ているほうも唖然・呆然としてしまいました。
平和そうに見える日常に潜む、人間の深層心理をググっと感じさせる映画でした。
ちょっとした心のほころびから「もう、ダメ!!」と沈殿していく心の闇が浮かび上がったようでした。
それは夫婦どちらも同様だったようですね(*‘∀‘)
問い詰められて初めて表層に上がってくる胸の奥にため込んでいた真実の発露・・・
どんなに言葉を尽くしてもできてしまった心の溝は広がるばかり。お互いに傷つけあう激しさも、愛し合った仲だったからこそかもしれません。
そんな2人の次の行動の行きつく先は、財産分与と1人息子の親権争いで、いかに優位に立てるかでした。
優秀な離婚弁護士のノラを得て、勢いに乗るニコールを前にして自分の非力と先見性のなさが露わになったチャーリーの無力感にただならない敗北の空気が漂うので、思わずチャーリーの側に立って観てしまいました(^_^)v
ここまでくると、やり直しは不可能に近く、それならばお互いにいっそ別の伴侶との新しい人生を築くのがベストかも?と思ってしまった私でした♪♪
Title
ラスト・クリスマス
2019.12.6公開
アメリカ映画
Staff
監督/ポール・フェイグ
製作/デビッド・リビングストン他
Cast
エミリア・クラークソン:ケイト
ヘンリー・ゴールディング:トム
ミシェル・ヨー:クリスマスショップのオーナー
エマ・トンプソン:ケイトの母
Story
ドジで、足元の定まらない大人の女性未満のケイト。女優・シンガーのオーディションに挑みつつも不採用ばかり。
何をやっても失敗ばかりで、善意の友人たちにも愛想を尽かされまくりな毎日です。
本人は決して悪気はありません( ;∀;)
ロンドンのクリスマスショップに勤務している最中にも心はどこかにトリップ中。オーナーに注意されても我関せずな様子ですが、接客は上手いので、くびにならずにすんでいます♥
実家の母からの電話にも出ないことで、姉に叱責を買い、やることなすことついてないケイトですが、ある日感じのいい青年に出会います。
何度か話をするうちにケイトの中では彼の存在が次第に大きくなっていくのでした。
彼に連れて行ってもらった先は、ホームレスシェルター。そこでの人との触れ合いに一すじの光を見出すケイト。「こんな私でも必要としてくれる場所があるのでは」との思いがあったのでしょうか。
トムとの思いがけないデートに心を弾ませるケイトでしたが、初めて入れてもらった彼の家で2人で過ごす夜の思い出がのちに重要なキーポイントになるのでした。
自分以上にケイトを思いやるトムの優しさを必死で求める彼女に明かされた真実が胸にズシン!ときました(*‘∀‘)
「あ~、そうだったんだ・・・」の衝撃がたまらない悲しさ、寂しさを倍増させるのです。
妖精エルフ姿のケイトが可愛すぎます!!
ショップのオーナーからも愛され、必要とされている理由が後半にはよく理解できました♥♡
こんな友だちがいたら最高ですよね~♪♪
そんなケイトの母は旧ユーゴスラヴィアからの移民だった自分たちのアイデンティティにいまだにしばられていて、ことあるごこにそれが頭をもたげてくるようですね( ;∀;)
哀しく、苦しい家族の歴史から解放されてほしいと思いました。ラストをお楽しみに~💛♥♡
Title
シティーハンター 史上最香のミッション
2019.11.29公開
フランス映画
Staff
監督/フィリップ・ラショー
製作/クリストフ・セルボーニ
Cast
フィリップ・ラショー:リョウ(ニッキー・ラルソン)
エロディ・フォンタン:カオリ(ローラ・マルコーニ)
タレク・ブダリ:パンチョ
ジュリアン・アルッティ:ジルベール・スキッピー
Story
あのシティーハンターが実写で、しかも日本語吹き替え版で公開されました!!
1980年代に放送されていた作品がどんなふうに映画化されるのか
一抹の不安がよぎりましたが、大正解!!だと評価していいでしょう!!(^o^)/
アニメと同じぐらい面白く、楽しい~♪♪
とにかく何分(何秒?)かに1回笑わせてくれるし、
ビジュアルもアニメ版にソックリ!!と思います(^^♪
ちょっと品のない(*‘∀‘)お笑い気味ですが、
フランス映画だということを考えればもう目をつぶってもいいのでは?
探偵として、あるいはボディーガードの仕事で事務所を運営するりょうとカオリですが、
最近は赤字続き。
で、この際、仕事を選んでいる贅沢は許されない!
とのことで、ある依頼を受けます。
一度香水を嗅ぐと、その相手を好きになってしまい、
48時間以内に解毒剤を飲まないと、一生そのままの状態が続くという
不幸の香水の発明者との接触から物語はスタートします。
そこへ香水を奪取する謎のバイク男やへんな帽子男子(本当はいいヤツだった)♥に絡まれ、
さらにはセレブ好きのうだつの上がらない中年男性が混じり、
舞台はモナコへと飛んでいきます。
さすがにフランス映画ですよね~。
セレブのパーティシーンの演出もうまいし、ストーリーのテンポもよく、
日本原産(^_^)の外国映画としてのセンスが光ります!!
りょうとカオリの相性も抜群で、時には「ホロリ」とさせられるシーンもあります♥♡
こんな実写映画だったら大歓迎ですよね!!
Title
ワイン・コーリング
2019.121.29公開
フランス映画
Staff
監督/ブリュノ・ソバール
製作/二コラ・マニュエル
Cast
ジャン・フランソワ・ニック
ローランス・マニャ・クリエフ
オリビエ・クロ
シルバン・レスポ―
Story
自然派ワイン生産者たちのワイン製法とライフスタイルが鮮やかに映しだされます。
トラクターよりも馬を使う方法を守り、足で葡萄を踏み、「体のためにきれいなワインを造りたい」との理想を追い求める彼らの生き方から尊い教えを学ぶことができたような気がしました。
心からワインを愛し、家族を愛し、仲間を敬う・・・
そんな生活に憧れます♪♪
葡萄畑では犬も遊び、子どもたちも駆け回り、そんな原風景に心地よい涙が浮かんできました。
『ジョージア、ワインが生まれたところ』と『ワイン・コーリング』は2作品同時公開です。
ワインの旅をお楽しみいただけますよ~(^_-)-☆
Title
ジョージア、ワインが生まれたところ
2019.11.29公開
アメリカ映画
Staff
監督/エミリー・レイルズバック
製作/ブルース・シェリダン
Cast
ジェレミー・クイン
ラマズ・ニコラゼ
ギオルギ・ナテナゼ
マリアム・イオセビゼ
Story
世界無形文化遺産に登録されている、土でできたクヴェヴリという甕(かめ)を地中に埋めるという、紀元前6000年の歴史を持つ希少なワイン造りに迫ります。
自然を愛する人々の生活が牧歌的な風景に溶け込み、人の営みの深さ、清らかさを肌で感じるワインの世界に浸ってみませんか(^_^)v
両親の傍らで育つ子どもたちの素直な表情からは、現代の私たちが見失った家族の姿が浮かび上がります。
「あ~、人間っていいな♥」と心から思いました。
ワインって、なんとなく芸術的だと思いませんか?
その響きと芳香な赤い色、甘くてほろ苦い味わいがノスタルジックな心境にさせてくれるような気がします。
絵画の題材としても昔からよく使われてきて、独特の存在感に満ちていると思います。
そういう私はワインを飲むのが苦手で、グラス1杯すら空けることができませんが、テイスティングなどのセミナーには時々参加します。
ワインの匂いを嗅ぐだけで良いそうになるほどアルコールに弱いのですが(*‘∀‘)
それでもあの赤い色・あるいは白ワインのゴールドには惹かれます♥♡
Title
THE INFORMER 三秒間の死角
2019.11.29公開
イギリス・アメリカ・カナダ合作
Staff
監督/アンドレア・ディ・ステファノ
製作/ベイジル・イバニク他
Cast
ジョエル・キナマン:ピート・コズロー
ロザムンド・パイク:ウィルコックス
コモン:グレンズ
アナ・デ・アルマス:ソフィア
クライブ・オーウェン:モンゴメリー
Story
殺人罪で服役中の囚人ピートがFBIから情報屋としてスカウトされ、麻薬組織に潜入捜査中にNY市警の刑事が誤って射殺される現場にいて、組織のボスからもFBIからもさらなるミッションを無理強いされて、再度収監される運命に陥れられるクライムムービー。
こんなことが自分の身に降りかかったらどうなるのか?と肝を冷やしながら観ました( ;∀;)
ま、あり得ない話ですが・・・現状♪♪
でも、世界のどこかでは似たような陰謀が日々繰り返されているのかもしれませんね。
殺人罪といっても酒場で妻絡んできた酔漢をピートが撃退したというある種の「正当防衛」と言えなくもない事情があったようです。
ピートってそんなに悪党には見えませんしね(^^♪
ピートに扮しているジョエル・マキナンですが、「今まで映画で観た記憶がないんだけど」というぐらい印象が薄い俳優さんだったのです。
過去の作品を調べてみると、「チャイルド44 森に消えた子供たち」「ラン・オールナイト」で観ているはずなんですね~。また、観てはいませんが、「ロボコップ」にも出演しているけっこう有名だったりします・・・
でも、本作でやっ覚えました~♥♥
なんというハンサムなお方でしょうか?傷つきやすそうな表情がなんとも言えません(*‘∀‘)
弱いですが、こちらが助けてあげたくなるような、守ってあげたくなるような”はかなげな”ルックスが胸を締め付けてきました。
この方、スウェーデン出身なんですね。どおりで、ハリウッド系には観られない風情が漂っているはずですね(^_-)-☆
今後はファンとしてついていくつもりです♥♡
またまた、ロザムンドがFBI捜査官として出演しております♪♪
さいきんこういう役柄にはまっているような。
女優でこんな役が付くのはとっても幸運だと思います。単なる恋愛ものなどしか回ってこないようになったら寂しいですものね。
クライブ・オーウェンもつい最近の映画「ジェミニマン」にも有用な役で出ていました!