♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥♡♥♥
Title
皮膚を売った男
2021.11.12公開
チュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作
Staff
監督/カウテール・ベン・ハニア
製作/カウテール・ベン・ハニア
Cast
サム:ヤヤ・マヘイニ
アビール:ディア・リアン
ジェフリー:ケーン・ボーウ
ソラヤ:モニカ・ベルッチ
Story
有名なアーティストから背中にタトゥーを入れる契約を持ちかけられたシリア人男性サムが経験する前代未聞の顛末が描かれます。
内戦が終わらないシリアからどうにかして逃れたいサムは海外に出る手段としてその提案をうけいれたのでした。
アート作品の身分を持つということは、「展示される」責務が発生します。
人目に晒されながらも自由は手に入れたわけで、念願だった恋人のもとを訪れたのですが、当初の予定は狂っていくのでした。
大金と自由を引き換えにアート作品となったサムが味わう苦痛や失望も胸に迫ってきます。
愛する女性との結婚を夢見てヨーロッパ移住ビザ取得を目指すサムが選んだ結末が傑作でした♪♪
Title
フォーリング 50年間の思い出
2021.11.12公開
カナダ・イギリス合作
Staff
監督/ビゴ・モーテンセン
製作/ビゴ・モーテンセン他
Cast
75歳時のウィリス:ランス・ヘンリクセン
若い頃のウィリス:スベリル・グドナソン
50歳時のジョン:ビゴ・モーテンセン
サラ:ローラ・リニー
医者:デビッド・クローネンバーグ
モニカ(ジョンの養女):ギャビー・ヴェイルス
ポーラ:エラ・ジョナス・ファーリンガー
エリック・ピーターソン:テリー・チェン
グウェン・ピーターソン:ハンナ・グロス
Story
ビゴ・モーテンセンの自伝とも言える作品。
偏屈でわがままな老父ウィリスが認知症を患い、農場経営から手を引かざるを得ない状況になり、息子であるジョンを頼ってきました。
そんなウィリスを歓迎し、なにかと世話をやくジョンへの感謝の気持ちする表すことがない老父の人生を回顧していくのですが、観ていていたたまれない気分になりどおしでした"(-""-)"
何にでもケチをつけ、反対し、人の気持ちを逆なでする才能?を持つウィリスはいわば「厄介者」です。ひたすら我慢を重ねるジョンの努力が実を結ぶ時が来るのでしょうか?
こんな父親って、持ちたくないなと思いました。
Title
パワー・オブ・ザ・ドッグ
2021.11.19公開
イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ合作
Staff
監督/ジェーン・カンピオン
製作/ジェーン・カンピオン他
Cast
フィル:ベネディクト・カンバーバッチ
ローズ:キルステン・ダンスト
ジョージ:ジェシー・プレモンス
ピーター:コディ・スミット=マクフィー
ローラ:トーマシン・マッケンジー
ルイス:ジュヌビエーブ・レモン
州知事:キース・キャラダイン
老婦人:フランセス・コンロイ
Story
1920年代のモンタナ州を舞台にした男の世界がテーマとなっています。
ジェーン・カンピオン監督作はもうずいぶん観てないような気がしますね。
牧場主のフィルと弟ジョージを中心に、彼らを取巻く広大な西部の風景と人間関係の妙が映し出されます。
未亡人ローズは息子コディを連れてジョージの妻になります。それを快く思わないフィルの度重なる嫌がらせや冷遇にローズの精神は苛まれていきます。
親から受け継いだ牧場を守り抜くのはフィルの役目です。ジョージの妻に収まったローズは悪賢い女と映っても当然なのかもしれませんね。財産目当てだと邪推されても文句は言えない弱い立場でしょう。
大学に通うピーターは医学部専攻のひ弱そうな青年。そんな彼を牧童たちも笑いの種にします。そんな好奇の目を逃れたいピーターと彼を心配するローズを優しく見守るジョージでしたが、ローズに対しての彼の庇護は完璧とはいかず、悩み多い生活を強いられます。
そんなある日、いつもは冷たいフィルがピーターを一人前の男にするために遠出を計画します。苦難を経験し、たくましくなってもらいたいというフィルなりの期待がそこには見られます。
しかし、そこにはある出来事が待っていました。それをきっかけに事態は急展開します。ローズとピーターの行く末は?
キルステン・ダンストが未亡人を演じていてこの作品に「キリッ」とした品格を与えています。
ベネディクト・カンバーバッチとジェシー・プレモンスの兄弟対決もお楽しみに!
Title
NO SMOKING
2021.11.1公開
日本映画
Staff
監督/佐渡岳利
音楽/細野晴臣
Cast
細野晴臣
バン・ダイク・パークス
小山田圭吾
坂本龍一
高橋幸宏
マック・デマルコ
水原希子
水原佑果
宮沢りえ
Story
「YMO/イエロー・マジック・オーケストラ」という稀代のバンドで活躍した細野晴臣のドキュメンタリー映画。
音楽に明け暮れた青春時代を絡めて、現在までを淡々と綴った音楽史でした。
こんな映画が作られたことが奇跡のように思います。これほどまでに世界的に有名な彼の軌跡をたどれる幸せがあるでしょうか?
「YMO」の音楽にはあまり馴染みがないと思っていましたが、彼がソロで提供した楽曲が有名揃いで驚きました。
あの「曲」、この「曲」と、聞いたことがあるものがたくさんあり、その並外れた才能に畏敬の念を覚えました。
細野晴臣の『素』を堪能できる1本となっています💙
私の好きな水原希子ちゃんも出演されていました(^^)/
Title
アイス・ロード
2021.11.12公開
アメリ映画
Staff
監督/ジョナサン・ヘンズリー
製作/アル・コーレイ他
Cast
マイク・マッキャン:リーアム・ニーソン
トム・バルネイ:ベンジャミン・ウォーカー
タントゥー:アンバー・ミッドサンダー
ガーティ:マーカス・トーマス
ランバード:ホルト・マッキャラニー
コディ―:マーティン・センスマイヤー
ジム・ゴールデンロッド:ローレンス・フィッシュバーン
Story
トラック運送を請け負っているマイクは、戦争で心的障害を負った弟ガーティと2人で懸命に仕事をする毎日を送っている初老の男性。
障害のために度々不祥事を起こしてしまうガーティをかばって暴力沙汰にしてしまったことで解雇されてしまいます。
生活のためにどうしても仕事が欲しいマイクはたまたま聞きつけた鉱山事故が起きた現場までトラックを輸送する契約をします。
それは極めて危険なミッションで、巨大なトラック3台で凍ったウィニペグ湖(アイス・ロード)を微妙な速度で走り切らないといけないというものでした。
事故現場の鉱山ではガスが充満しており、鉱員の生命も風前の灯火状態で、一刻も早く30トンもの機材を届けなければならないのです。
マイクとガーティ、ジム、鉱員の兄を持つタントゥーの4人と保険会社のトムがガソリンを満タンにして出発。sばらくして1台のトラックの故障が発生します。これは誰かの陰謀からくるガソリン取替によるものだと判明し、皆に緊張が走ります。
たまたまタントゥーに容疑がかかり、犯人扱いされてしまいます。そんな切迫した状況下、またも難題が勃発。このままでは鉱員の窒息死は免れないほどの危機感を募らせていくマイクでした。
アイス・ロードを制限時間内に疾走という、極限の状態に追い込まれた彼らの人間力が試されるのでした。
またもやリーアム・ニーソンが大活躍!!です♪♪
彼の作品には優劣はあり得ません(^^)/
いつ、どんなことになっても絶対の信頼を与えてくれる頼もしいスーパーマンですよね。
Title
マグリナント 狂暴な悪夢
2021.11.12公開
アメリ映画
Staff
監督/ジェームズ・ガン
製作/ジェームズ・ガン他
Cast
マディソン・ミッチェル:アナベル・ウォーリス
シドニー・レイク:マディー・ハッソン
ケコア・ショウ:ジョージ・ヤング
レジーナ:ミコール・ブリアナ・ホワイト
F・ウィーバー博士:ジャクリーン・マッケンジー
デレク・ミッチェル:ジェイク・アベル
ウィニー:イングリット・ビス
Story
もうひとりの自分に抑えられた(乗っ取られた)徐栄の苦悩に満ちた恐怖の体験が描かれています。
マディソンは悪夢に悩まされるようになります。凄惨な殺人現場を目撃させられてしまうようになります。それがなんなのか彼女には想像もつかないのです。しかし、「それ」は次第にエスカレートしていき、自分の身にも危険が及ぶにつれ、見て見ぬふりができないほどに追い詰められていくのでした。
その悪魔とも言える謎の人物はマディソンの生い立ちにあることが次第に判明していきます。
はたして何が起こっているのか?
今までにない恐怖の連鎖にあなたは耐えられるでしょうか?
私はあまりの凶悪さ、醜悪さに肝をつぶしました(*'▽')
皆さま。ぜひ、ご覧になってくださいね。
Title
カオス・ウォーキング
2021.11.12公開
アメリ映画
Staff
監督/ダグ・リーマン
製作/ダグ・リーマン他
Cast
トッド:トム・ホランド
ヴァイオラ:デイジー・リドリー
プレンティス首長:マッツ・ミケルセン
ベン:デミアン・ビチル
ヒルディ:シンシア・エイボ
ディヴィー・プレンティス・ジュニア:ニック・ジョナス
アーロン牧師:デビッド・オイェロウォ
Story
西暦2257年の惑星「ニュー・ワールド」に不時着した飛行船に乗っていたのは、ヴァイオラアという一人の女性でした。
その星の住民の特徴は、思考がノイズという現象となって他人に悟られてしまうというもので、なぜか男性しか住んでいない異様な世界。
村の首長であるプレンティスに心酔する青年トッドは、なにをやっても身が入らない怠惰な生活に窮屈さを感じながら暮らしていました。
そこへ舞い降りた金髪の若い女性であるヴァイオラ。生まれてから女性を見たことがないトムは彼女に興味を持ち、匿います。
ヴァイオラは地球からやってきた宇宙船のクルーで、プレンティスたちに捕まれば身の危険が及ぶからでした。ヴァイオラと共に村から抜け出したトムがたどり着いたのは、「ファーブランチ」という未知の植民地でした。そこで明かされた真実とは?
トム・ホランドとデイジー・リドリーが微笑ましい逃亡者を演じます。まるで、姉弟のようでした💚
また、プレンティスの息子ディヴィーは父親に認められたくてたまらない未熟な青年で、トムをことごとく付け狙い邪魔をします。
もう1人の問題人物はアーロンという牧師。なにかにつけ「罪」という言葉を押し付け、住民を誤った方向へ誘導しようとします。
こんな発狂寸前の牧師も困ったものだと思いました"(-""-)"
本作を観ていると、西部開拓時代をほうふつとさせます。
「あの時代もこんなだったんだな…」と暗い気持ちになりました。
未来の出来事なのに、「先祖がえり?」をしたようで、人間がいかに進歩できない生きものであるかを思いしらされました。
Title
エターナルズ
2021.11.5公開
アメリ映画
Staff
監督/クロエ・ジャオ
製作/ケビン・ファイギ他
Cast
セルシ:ジェンマ・チャン
イカリス:リチャード・マッデン
セナ:アンジェリーナジョリー
エイジャック:サルマ・ハエック
キンゴ:クメイル・ナンジアニ
スプライト:リア・マクヒュー
Story
マーベル・ヒーローたちが集結した大作。
「アベンジャーズ エンドゲーム」の先に起こった危機。
ついに守護神として陰で人類を助けてきたエターナルズがその姿を現し、新たな使命を全うさせるために力を結集させるのでした。
それはエターナルズに亀裂を起こすことにも発展してしまい、分断の危機まで呼び寄せてしまいます。
壮大な歴史ロマンとして観ると、人知の及ばない世界が本当にあるのかも?という気にさせられてしまいますね。
Title
ほんとうのピノッキオ
2021.11.5公開
イタリア映画
Staff
監督/マッテオ・ガローネ
製作/マッテオ・ガローネ他
Cast
ジェペット:ロベルト・ベニーニ
ピノッキオ:フェデリコ・エラピ
ネコ:ロッコ・ババレオ
キツネ:マッシモ・チョッケリニ
妖精:マリーヌ・バクト
妖精(幼少期):アリーダ・バルダリ・カラブリア
人形劇一座の親方:ジジ・プロイエッティ
Story
有名な童話「ピノキオ」の実写化。ジェペット爺さんをロベルト・ベニーニが愛情深く演じています。
食べる物にも困るその日暮らしをしているジェペット爺さんがある日出会った木で人形をつくったら話始めます。
驚きながらもその人形にピノッキオと名付け可愛がります。やがて地元の学校に行けるように高い教科書を買い与え、学校に送り出しますが、学校が性に合わないピノッキオは脱走し、教科書を売ったお金で人形劇を観に行き、その一座に入り込んでしまいます。ジェペット爺さんの元に帰りたがるピノッキオに親方は金貨5枚を渡し村へおくりだしてくれました。
それもつかの間森で出会った悪賢いキツネとネコに「金貨を埋めたら金貨がたくさん実るぞ」と騙され、土の中に金貨を埋めてしまいます。
その大事な金貨をキツネとネコに盗まれたり、要請に助けられたりしながらピノッキオを探しに旅に出たジェペット爺さんの後を追い、冒険の旅に出るというお話でした♪♪
自分のためになるアドバイスを受け入れないピノッキオには本当に困ってしまいますが、妖精の助けもあり、良い子になる努力をしながら成長していくのでした(^-^)
ファンタジー映画なので、摩訶不思議な生き物がわんさと出てきて、ちょっと引く場面も多かったですが、ピノッキオとジェペット爺さんの固い絆が胸に響きました。
Title
アンテベラム
2021.11.5公開
アメリ映画
Staff
監督/ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
製作/レイモンド・マンスフィールド他
Cast
ヴェロニカ/エデン:ジャネール・モネイ
彼/マザーズ上院議員:エリック・ラング
エリザベス:ジェナ・マローン
ジャスパー司令官:ジャック・ヒューストン
ジュリア:カーシー・クレモンズ
ドーン:バボリー・シディベ
Story
黒人奴隷労働時代にタイムワープしたかのか?というような、不可解な状況に生きる絵でMの悲惨な人生からスタートした本作でしたが、徐々に実態が明らかになるにつれて背筋が凍る思いでした。
人気作家で、幸せな家庭生活を謳歌するヴェロニカとエデンとの関係はどうなっているのかとハラハラ・ドキドキの展開に引きずりこまれていきました。
絶望的な状況を脱するためにエデンが起こす行動は、勇敢ではありますが、後戻りができない危険なものでした。それでもその勇気は称えるにふさわしいと思います。
講演会を終えたヴェロニカが陥った罠の行方を見届けてくださいね。
Title
アレックス STRAIGT CUT(2003年公開)
2021.115リバイバル公開
フランス映画
Staff
監督/ギャスパー・ノエ
製作/クリストフ・ロシニョン他
Cast
アレックス:モニカ・ベルッチ
マルキュス:バンサン・カッセル
アルベール・ディポンテル
Story
マルキュスとアルベールと共に行ったパーティの帰り道で壮絶な体験をしてしまうアレックスの哀しい姿にショックを受ける作品でした( ;∀;)
もともとの作品はラストから現在までを追ったストーリーだったそうですが、そのほうがもっと怖いとおもいました。
駅に行くのについ使ってしまった地下道でまさかの暴行に合うとは知らないアレックス。
そんな陰気で危険な所を通らなくても良かったのに、と思ってしまいました。
それにしても、一緒にパーティに行ったマルキュスの軽薄な行動が情けない・・・
しかも、アレックスの探しかたも行き当たりばったりで知性すらない男だなと軽蔑の念が湧いてきました"(-""-)"
元恋人のアルベールがまだマシという体たらくでしたね。
こんな汚れ役を演じたモニカが凄いです…ただただ頭が下がります。
さすがに『イタリア女優魂』。あの美貌でこの役です。どんな女優もかなわないと思いました。
まあ、後味の悪い作品ではあります・・・
Title
リスペクト
2021.11.5公開
アメリ映画
Staff
監督/リーズル・トミー
製作/ハービー・メイソン・Jr.
Cast
アレサ・フランクリン:ジェニファー・ハドソン
C.Lフランクリン師:フォレスト・ウィテカー
テッド・ホワイト:マーロン・ウェイアンズ
バーバラ・フランクリン:オードラ・マクドナルド
ジェリー・ウェクスラー:マーク・マロン
Story
アレサ・フランクリンの半生の伝記映画。
絶大な人気を誇ったアレサがどのようにしてスターになり、その人気と実力を保持してきたのかが理解できる優れた作品となっていますね。
少女時代から天才的な歌う才能を発揮し、牧師の父の熱心な指導が実を結び、大成功を収めたアレサを「ドリーム・ガールズ」でブレイクしたジェニファー・ハドソンが演じ、絶賛されています。
どんな大スターでも通る茨の道を歩み、数々の名曲を残した彼女の心の闇にもスポットを当て、人間味を備えた一人の女性の健気な姿に胸が熱くなります。
最初の夫との不和も、アレサを成長させる糧となったかのようでした。2人の姉妹との音楽的な息もピッタリのステージも圧巻です。
Title
ユージュアルサスペクツ
1996年公開
アメリ映画
<午前10時の映画祭>
Staff
監督/ブライアン・シンガー
製作/ブライアン・シンガー他
Cast
ディーン・キートン:ガブリエル・バーン
マイケル・マクナマス:スティーブン・ボールドウィン
フレッド・フェンスター:ベニチオ・デル・トロ
トッド・ホックニー:ケヴィン・スペイシー
Story
カリフォルニア州サンペドロ港で起きたロシア・マフィアの麻薬密輸船の爆発の犠牲者を巡る陰惨な事件を追う刑事の追求と、その容疑者たちのワルぶりがこれでもかと目の前に晒されます。
今作は1996年に公開され、大変な反響を呼びました。映画ファンなら知らない人はいないぐらい有名な作品と言えますね。
ある銃器強奪事件の容疑者たちが「面通し」として呼ばれますが、とりあえず釈放されます。懲りない5人は新たな宝石強奪を企み、失敗。その裏には「カイザー・ソゼ」という黒幕が牛耳っていたのでした。「カイザー・ソゼ」が何者
かを知る者はおらず、その陰に怯える犯罪者たちでしたが、ついに魔の手が彼らに延びてきます。
一番ひ弱そうに見えるホックニーもロシア麻薬密輸船の爆発当時に現場にいたのですが、間一髪で逃れていました。その彼がすべての鍵を握る黒幕であったことがラストで判明し、取り逃がした刑事の無念な姿が印象的でした(^^)/
Title
モーリタニアン 黒塗りの記録
2021.10.29公開
イギリス映画
Staff
監督/ケビン・マクドナルド
製作/アダム・アクランド他
Cast
ナンシー・ホランダー:ジョディ・フォスター
モハメドゥ・ウルド・スラヒ:タハール・ラヒム
ニール・バックランド:ザカリー・リーバイ
テリー・ダンカン:シャイリーン・ウッドリー
スチュアート・カウチ中佐:ベネディクト・カンバーバッチ
Story
実話がベースの政治的な恐さを感じさせる映画でした。グアンタナモ収容所に強引に入れられたモーリタニア人のモハメドゥを救うことを目的とした弁護士の執念の調査が実を結ぶのでしょうか?
激しい拷問を受けながらも決して希望を捨てないモハメドゥと彼を信じるナンシーの息詰まる挑戦が緊張感をもって語られていきます。
政府の側に立つカウチ中佐は次第にこの件がはらむ陰謀に近づいていき、遂に黒塗りの資料を見つけ出します。
国家対非力な個人という理不尽な構図に背中がゾクリとする恐怖が込み上げてきました。
Title
ハロウィン KILLS
2021.10.29公開
アメリ映画
Staff
監督/デビッド・ゴードン・グリーン
製作/マレク・アッカド他
Cast
ローリー・ストロード:ジェイミー・リー・カーティス
カレン:ジュディ・グリア
アリソン:アンディ・マディチャック
マイケル・マイヤーズ/ブギーマン:ジェームズ・ジュード・コートニー
トミー・ドイル:アンソニー・マイケル・ホール
リンジー・ウォレス:カイル・リチャーズ
フランク・ホーキンス:ウィル・パットン
Story
あの恐ろしい『ブギーマン』が帰ってきました( ;∀;)
綿々と続く負の連鎖に今度捕らわれるのは誰なのか?
でも、『ブギーマン』から逃れられる物は誰もいないのでしょう。どんなに深い傷を負わされても復活するマイケルとはどんな生きものでしょうか?
近隣の住人が結束してマイケルに対抗してもなんの効果もないのですから、まさに地獄の使者といった存在感を見せるマイケルです。
ハドンフィールドを恐怖のどん底に叩き落としながら自分の目的完遂のために人を殺害しながら突き進む殺人鬼を止められる物はいるのでしょうか?
あまりにも恐ろしい今作ですが、それなりに見応え十分でした。
Title
老後の資金がありません!
2021.10.30公開
日本映画
Staff
監督/前田哲
原作/垣谷美雨
Cast
後藤篤子:天海祐希
後藤章:松重豊
後藤まゆみ:新川優愛
後藤勇人:瀬戸利樹
松平琢磨:加藤諒
神田サツキ:柴田理恵
後藤芳乃:草笛光子
Story
電気量販店でパートで働く篤子とのんきなサラリーマンの夫章。娘のまゆみと大学生の勇人の4人家族に人生の『危機』が降りかかります。
というか、困らせられるのは篤子のみかもしれません。他の家族は我が道を行く輩ばかりとあって、主婦篤子の苦労は絶えません。
しゅうとが亡くなったのに、葬式代にも苦慮するのですが、それに加えて、姑の芳乃まで転がり込んできて家計は火の車状態に陥ります。
それに追い打ちをかけるように夫の章まで失業してしまます。不幸って重なるものですよね~(*'▽')
しかし、娘のまゆみが結婚して家を出て行き、家計の負担が少々減ることになります。こんなことでも起きなければ滅入ってしまいますよね♪♪
友人のサツキと一緒に習っているヨガ教室が救いとなっていますが、姑まで入ってきてさらに出費が重なります。
どこの家庭にも起こり得る日本の庶民の暮らしをほうふつとさせ、アットホームな余韻にも浸れる作品です。
Title
宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 TAKE OFF
2021.10.8公開
日本映画
Staff
監督/安田賢司
原作/西崎義展
Cast
古代進:小野大輔
森雪:桑島法子
真田志朗:大塚芳忠
アベルト・デスラー:山寺宏一
スターシャ:井上喜久子
デーダー:天田益男
土門竜介:畠中裕
Story
古代進がヤマトの新艦長となり、新メンバーも加わり、さらなる航海が始まります。
星間での領土をめぐる争いは加速し、銀河全体での危機を生み出していきます。
艦船内ではスタッフの反逆が表面化。それぞれの思惑が交差するなかでのクルーの協力体制強化が果たして実現できるのかという命題も明らかにされる前途多難な幕開けを迎えていきます。
本作の前半はこれまでを振り返り、未見の方にも理解しやすいように工夫がみられました。
日本が生み出した「ヤマト」シリーズはどんどん進化を遂げていくので、今後が楽しみですね💛
Title
G.I.ジョー 漆黒のスネーク
2021.10.22公開
アメリカ・カナダ合作
Staff
監督/ロベルト・ジュベンケ
製作/ブライアン・ゴールドナー他
Cast
スネークアイズ:ヘンリー・ゴールディング
トミー/ストームシャドー:アンドリュー・小路
バロネス:ウルスラ・コルベロ
ハードマスター:イコ・ウワイス
ブラインドマスター:ピーター・メンサー
スカーレット:サマラ・ウィービング
セン:石田えり
Story
日本で600年間続いた秘密組織「嵐影」に受け入れられ、家族同然にもてなされることになるスネークアイズと彼を信頼する当主のトミーの片腕となるべく3つの試練を受けることになります。
彼らを襲う国際テロ組織「コブラ」、抜け忍者軍団との戦いは熾烈を極め、驚異の力をもつ名刀「曙/モーニングライト」の争奪戦に突き進みます。
日本を舞台に繰り広げられる闘争ですが、「ここは本当に日本なの?」と聞きたくなるような光景がたくさん出てくるので驚かれる方も多いと思います( ;∀;)
外国人が描く「日本」を堪能できます。
Title
<主婦>の学校
2021.10.16公開
アイスランド映画
Staff
監督/ステファニア・トルス
製作/ヘルギ・スババル・ヘルガソン
Story
アイスランド・レイキャビクにある家政学校のドキュメンタリー映画。
女性だけでなく、男性も在籍する珍しい教育実習を主体とした学校です(^^♪
家事は女性がして当たり前という規定概念に縛られず、自分が積みたい経験を学ぶ学生たちの日常を観られるのでためになりますよね♪
アイロンがけ・刺繍・掃除・料理など、結婚してもしなくても生活に必要な技術を身につけることで自信がつき、人生にも前向きになれる優れたカリキュラムはうらやましいほど・・・
これまでにも海外にはこのような教育制度が当たり前のように存在してきたようですが、とても素晴らしい考え方だと思います。
家庭を守る責務を負った女性たちが『家事』を通して家族を幸せにするというのは万国共通の現実ではありますが、義務としてだけではなく、自分を高めることにも繋がりますよね。
生き生きとした彼女たちの表情が『家事』の楽しさを伝えてくれます。
Title
ビルド・ア・ガール
2021.10.22公開
イギリス映画
Staff
監督/コーキー・ギェドロイツ
製作/アリソン・オーウェン他
Cast
ジョアンナ・モリガン:ビーニー・フェルドスタイン
パット・モリガン:パディ・コンシダイン
アンジー・モリガン:サラ・ソルマーニ
ジョン・カイト:アルフィー・アレン
Story
1993年のイギリス郊外。16歳のジョアンナは、周囲から浮いた孤独な学校生活を送っている高校生。
仲のいい兄が唯一の味方という寂しいジョアンナですが、それなりの文才を生かすことを思いつきます。
音楽情報誌「D&ME」のライターを目指し、ロンドンにある編集部へ直談判を試み、なんとか採用してもらいます。
辛口批評家ドリー・ワイルドに変身したジョアンナ。
最初の取材相手のロックスターであるジョン・カイトに刺激され有頂天になりますが、秘密だと言われた彼の逸話を暴露してしまいます。
取材する側と取材される側との『一線』を越えてしまったジョアンナが次に打つ作戦とは?
「ブックスマート 卒業前夜のパーティでニュー」で見せたユーモラスな女学生をまたも演じて楽しませてくれます💚
共演はエマ・トンプソン。映画界のレジェンドです♪
Title
スウィート・シング
2021.10.29公開
アメリカ映画
Staff
監督/アレクサンダー・ロックウェル
製作/サム・ロックウェル他
Cast
ビリー:ラナ・ロックウェル
ニコ:ニコ・ロックウェル
アダム:ウィル・パットン
イヴ:カリン・パーソンズ
マリク:ジャバリ・ワトキンス
Story
アルコール依存症の父が強制入院させられ、母も離れた所に住む姉弟が味わうほろ苦い経験を描く作品。
15歳のビリーと11歳のニコ。
行くところもない2人は母の家に身を寄せることになります。そのパートナーのボーから嫌がらせを受け、友達のマリクと共に2人は父のいるフロリダへと脱走します。
自由を得て、つかの間の子どもらしい遊びに夢中になる彼らの奔放ぶりは解き放たれた喜びに溢れていました。
途中で知り合ったキャンピングカーで生活する夫婦に親切にされ、すっかり油断してしまった3人でしたが、翌朝警察に通報されてしまい、マリクは銃で撃たれて瀕死の重傷を負います。
記憶が消え、身体の自由を失ったマリクを残して父の元に返されたビリーとニコは、ボーと別れた母イヴと再会。マリクを忘れられない2人は病院から彼を連れ出し、思い出の残る海にたどり着きます。マリクのために「SWEET THING」をウクレレを奏でながら歌うビリー。それをじっと聞き入るマリクの表情が感動を与えます。
Title
グレタ ひとりぼっちの挑戦
2021.10.22公開
スウェーデン映画
Staff
監督/ネイサン・グロスマン
製作/フレドリク・ハイニヒ他
Cast
グレタ・トゥーンベリ
スベンテ・トゥーンベリ
アントニオ・グテーレス
Story
気候変動に危機感を抱いたスウェーデン人のグレタは2018年からひとりで環境問題を問う活動を始めます。国会議事堂前で座り込みをし、次第に賛同者を獲得していきます。
そんな彼女の行動がドキュメンタリー映画として発信されました。彼女が何を感じ、何を考えてきたのかがわかる秀作ですね。
圧倒的な支持を受けるかたわら、アンチも増えていき、世論に攻撃されることも多くなりました。
それでも意欲的に世界を飛び回るグレタの雄姿は、現代の環境問題に取り組まざるを得ないことを私たちに示してくれました。
本作で印象的だったのは、飛行機を使わず、ヨットでの航海を選択したシーンでした。荒波にもまれる彼女の表情にはこの環境問題の是非を問うリスクがクッキリと刻まれていました。
つまり、燃料を使うジェット機を拒否するということはこういう目に遭うということを知った瞬間でしょう。
きれいごとでは済まないという矛盾を肌で感じた航海を彼女はどう消化したのでしょうか?
彼女をサポートするお父さんが素晴らしかった!彼がいてこその活動なのだと思いました。
Title
ONODA一万夜を越えて
2021.10.8公開
フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・日本合作
Staff
監督/アルチュール・アラリ
製作/二コラ・アントメ
Cast
小野田(青年期):遠藤雄弥
小野田(成年期):津田寛治
鈴木紀夫:仲野大賀
小塚金七(青年期):松浦祐也
小塚金七(成年期):千葉哲也
島田庄一:カトウシンスケ
赤津勇一:井之脇海
Story
第二次世界大戦末期。フィリピン・ルバング島で任務遂行のために現地に赴いた小野田寛郎さんが以後30年間過ごすことになった「出来事」の映画化。
陸軍中野学校二俣分校で特殊任務のための特訓を受け、フィリピン・ルバング島で援軍を待つ指令を授けられます。
当時日本軍は各地で劣勢を余儀なくされている状態で、ここルパング島もそのひとつだったのです。
なんとしてもここを死守する使命を帯びた小野田さんたち数名で敵の姿が見えないまま地元民たちとのゲリラ戦を維持します。
教官からの教えを忠実に守る小野田さんの姿勢は、仲間からは疑問視されることも多々ありましたが、実直な彼は固い意志を貫くことしか考えられません。物資が底を尽き始め、脱落者も現れますが、援軍が来るのを信じて待つことしかできない孤軍奮闘が哀れを誘いました"(-""-)"
終戦も知らされず、世の中の変化から取り残された小野田さんを知った日本人男性が彼との接触を試みます。やがて人々の前に姿を現した彼と、かつての教官との対面は「両者」の違いを明確にします。教官は自分が叩き込んだ教えなどすっかり捨てさり、平和な暮らしを送っていたのです。
一方、初志貫徹した小野田さんは30年という人生の大事な時間を無為に過ごすはめになったわけです。日本人という特異体質で、盲信的に突き進んだ結果が生んだ悲劇でした。
Title
コレクティブ 国家の嘘
2021.10.2公開
ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ合作
Staff
監督/アレクサンダー・ナナウ
製作/アレクサンダー・ナナウ他
Cast
カタリン・トロンタン
カメリア・ロイウ
テディ・ウルスレアヌ
ブラド・ボイクレスク
Story
2015年10月にブカレストのクラブ「コレクティブ」ライブで起きた火災での大惨事を扱ったドキュメンタリー映画。
複数の病院へ入院した患者さえもが命を落とすケースが後を絶たず問題化。
この事態に疑問を抱いたスポーツ紙の編集長たちが製薬会社・病院施設・政府とのつながりを追っていきます。
その過程で、あってはならない巨大陰謀が明らかにされて政府そのものの改革が必要となるのです。
この事件の背後で何が起こっていたのかを突き止めることの重要性をあぶり出したジャーナリストたちの奮闘ぶりに共感しました。
時代を変えるのは情報社会にしかできないということを実感する作品でした。
実態を追及するジャーナリストによって隠ぺいされていた悪が暴かれ排除されていく図式が近年増えてきたように思います。
ジャーナリストの目を私たち市民が持つことの大切さも教えてくれました。
Title
燃えよ剣
2021.210.15公開
日本映画
Staff
監督/原田眞人
原作/司馬遼太郎
Cast
土方歳三:岡田准一
近藤勇:鈴木亮平
お雪:柴咲コウ
沖田総司:山田涼介
松平容保:尾上右近
一橋慶喜:山田祐貴
Story
幕末を駆け抜けた新選組の雄姿とその没落が語られます。
組長の近藤勇を支える副組長土方歳三が名を挙げるに至る進化の過程が丁寧に描かれ、歴史に自信がない方にも理解しやすいように思えました。
郷里にいた頃からの夢であった武士になり、討幕派を相手に縦横無尽の活躍を見せる土方の行動には是非もあると思いますが、熱血物語としてみれば大いに楽しめる作品ではないでしょうか?
特に、土方を演じた岡田准一さんの演技には鬼気迫るものがあり、「もしや土方歳三が乗り移ったのでは?」と思えるほどの臨場感がありましたね。
『新選組』という稀代の組織が誕生したのは当然と言えるほどの混乱の時代であったようですが、あまりにも血なまぐさい乱世が哀れを誘います。
しかし、こういう流れがあったからこそ、今日の日本があるわけなので、想像を絶する政治的な争奪戦も運命だったと思わざるを得ません。
Title
DUNE デューン 砂の惑星
2021.10.15公開
アメリカ映画
Staff
監督/ドゥニ・ビルヌーブ
製作/メアリー・ペアレント他
Cast
ポール・アトレイデス:ティモシー・シャラメ
レディ・ジェシカ:レベッカ・ファーガソン
レト・アトレイデス:オスカー・アイザック
ガーニイ・ハレック:ジョシュ・ブローリン
ウラディミール・ハルコンネン男爵:ステラン・スカルスガルド
ラッバーン:デイブ・バウティスタ
チャニ:ゼンデイヤ
ダンカン・アイダホ:ジェイソン・モモア
スティルガー:ハビエル・バルデム
教母ガイウス・ヘレネ・モヒアム:シャーロット・ランプリング
Story
語り継がれてきた名作を再映画化。待望の新作が完成です!
豪華な俳優陣が話題になっていましたよね(^^♪
なかでもポール役のティモシー・シャラメは期待を裏切らない美しさ・・・
他の惑星に地球から移植した人類のその後が描かれ、まだ見ぬ世界への扉を開いてくれます。
西暦1万190年という途方もない未来のお話なので、実感が湧きませんが、想像力で補いたいと思います(*'▽')
惑星アラキスでのアトレイデス家とハルコンネン家との確執がもたらす争いで、危機の真っただ中に置かれた1人息子のポールとその母レディ・ジェシカが助かる方法があるのでしょうか?
抗老化作用を持つとされるメランジという香料の争奪戦が始まり、広大な砂漠に戦闘が吹き荒れます。様々な陰謀が飛び交い、あわやの事態に陥ったポールとレディ・ジェシカ。
私はそのレディ・ジェシカの戦闘能力に非常に感銘を受けました。さすがにアトレイデス家を守る女帝ですよね。
男性顔負けのアクションシーンで見せてくれた凛々しさは、ポールの母親としてふさわしいと思わせてくれるのに十分でした💚
描写が難しいとされた作品ですが、期待に背かない完成度だったと思います。
続編を楽しみに待ちましょう!!
Title
最後の決闘裁判
2021.10.15公開
アメリカ映画
Staff
監督/リドリー・スコット
製作/リドリー・スコット他
Cast
ジャン・ド・カルージュ:マット・デイモン
ジャック・ル・グリ:アダム・ドライバー
マルグリット・ド・カルージュ:ジョディ・カマー
アランソン伯爵ピエール:ベン・アフレック
ニコル・ド・ブシャール:ハリエット・ウォルター
シャルル6世:アレックス・ロウザー
クレスピン:マートン・ソーカス
ロベール・ド・ティボヴィル:ナサニエル・パーカー
Story
百年戦争が吹き荒れる中世フランスに巻き起こった実際の「決闘裁判」と呼ばれる稀代の事件を元にした作品。
壮大な叙事詩としても後世に語り継ぐ物語となっているようですね。
日本人にはあまりピンとこないかもしれないですが、あの乱世にこんなにも勇気のある女性がいたことに感銘を受ける方も多いのではないかと思います。
城の主である騎士カルージュの留守を狙った卑劣な犯罪行為の摘発に敢然と立ち向かったマルグリットの置かれた状況は、想像できないほどのプレッシャーがかかったことでしょう。生と死を賭けた『決闘』という壮絶な運命を裁くのは『神』のみなのですから。
夫ジャンか旧友ジャック。どちらか倒れた方が負けるのですね。それが『神』のご意志なのだそうです。そんないきあたりばったり?の裁決ってどうなんでしょうか( ;∀;)
とんでもない仕組みだと私は思うのですが、皆さまはいかがでしょうか?
乱暴を受けた証拠もなく、自分の言質のみで争うマルグリットは、ジャンの「負けたら死ぬ」という言葉に「私だって同じ運命よ!」と言い返します。その激しい応酬で彼女の覚悟を知ったジャンは、負けられない闘いへと挑むのでした。
マルグリットを演じたジョディ・カマーは、近年グングン存在感を増してきて女優らしいですね。私にはほとんど記憶にない女優だったのでその圧倒的な演技力に驚きました。
美しさに負けない凛とした演技には、映画業界から将来への期待を抱かせるものを強く感じました。
夫ジャン役のマット・デイモンはルックスが現代すぎてちょっとキャラクターに合わないように感じています。それでもその力演は称えたいです💚
そして、ジャック役のアダム・ドライバー。風貌からして中世の騎士にピッタリ!演技力も申し分なし(^^♪
意外だったのはアランソン伯爵ピエール役のベン・アフレック。前髪を下ろしたヘアスタイルが新鮮でしたね♪♪最初は誰だか分らなかったほど・・・
中世の香りが漂う良質な世界に浸ってみるのも楽しいですね~。
Title
Our Friend アワー・フレンド
2021.10.15公開
アメリカ映画
Staff
監督/ガブリエラ・カウパースウェイト
製作/ケビン・ウォルシュ他
Cast
マット・ティーグ:ケイシー・アフレック
ニコル・ティーグ:ダコタ・ジョンソン
デイン・フォシュー:ジェイソン・シーゲル
フェイス・プルイット:チェリー・ジョーンズ
アーロン:ジェイク・オーウェン
テレサ:グウェンドリン・クリスティー
Story
マット・ティーグのエッセイの映画化。
2015年に「Esquire」誌に掲載、全米雑誌章を受賞したことで知られる「真の友情とはなにか」を問われる作品でした。
マットは希望している記事を与えられない失望感を抱いて過ごしているジャーナリスト。舞台女優として活躍するニコルとマットは可愛い2人の女の子の親としても多忙な日々を送っている、どこにでもいる普通の夫婦でした。
しかし、ニコルが末期がんと宣告されてから人生が一変してしまいます。娘たちの世話、家事などの些末な役割がマットの肩にのしかかるようになっていきます。
そこへ登場するのが古くからの親友であるデインでした。遠く離れた州からはるばるマットとニコルをサポートすべく、(恋人も?)仕事も投げ捨ててティーグ家に住み込みの世話をやいてくれるのです。
そんなデインを不審視する友人たちもいましたが、内情を知らない彼らにかまっている暇はないのでした。毎日の日課に忙殺されるティーグ家に必要なのはデインしかいないのですから。
病気が進むにつれて弱っていくニコルと世話を続けるマット、そして娘たちにとってデインは本当の家族となっていきます。
こんなに没我の精神で役に立ってくれる友人など欲しくても見つかりませんよね?(*'▽')
真の友情がどんなものであるのかを見つめ直すきっかけになればいいなと思います💛
スイートな役柄が多いダコタがこの難役に挑んだ勇気に打たれました♪♪
劇場でこの冊子を頂きました。ステキですよね(^_-)-☆
Title
ドライブ・マイ・カー
2021.8320公開
日本映画
Staff
監督/濱口竜介
原作/村上春樹
Cast
家福悠介:西島秀俊
渡利みさき:三浦透子
家福音:霧島れいか
高槻耕史:岡田将生
イ・ユナ:パク・ユリム
Story
脚本家の妻・音と平穏な毎日を送る舞台俳優で演出家の悠介は仲のよい夫婦として知られていました。音が運転するマイカーの中でのセリフのやり取りが日常的に行われ、それが2人の絆ともなっていたのです。
美しく聡明は音は悠介にとってかけがえのない存在だったのですが、ある夜、帰宅したら息を引き取っていました。
突然の悲劇に飲み込まれ、生きる意義さえ見失うほどの喪失感に襲われていた悠介は、広島での演劇祭の演出を依頼されます。
妻の死から立ち直るきっかけとなる仕事に真摯に向き合うことを意識した彼は自慢の赤いマイカーで広島に到着。宿泊先のホテルから離れている劇場への往復にもこのマイカーを使うつもりでしたが、主宰者側からストップがかかります。
従来どおりに専属の運転手を受け入れざるを得なくなった彼は、不機嫌なまま演出家としての仕事をスタートさせるのでした。舞台の役者のオーディションも無事に終わり、一息つく悠介にある変化が生じていきます。最初は嫌がっていた運転手みさきの存在を受けいれる余裕が生まれたのです。
よけいな口出しをせず、一定の距離を保ちながら接するみさきに興味も沸いてきて、お互いの境遇を語りあううちに信頼感も芽生えます。
そんなある日、与えられたワーニャという役柄に不安を覚える耕史から相談を受けた際に、耕史が女性関係にだらしないことにも話が及びます。時として激高しやすい耕史の内面を知った悠介は一抹の不安を覚えるのでした。
演劇には詳しくないので、セリフの読み合わせのシーンで、各々がセリフを言った後に『ドン』と机を叩くのが驚きでした。それはその人のセリフが終わったという合図なのだと勝手に解釈(^-^)しましたが、ちょっと新鮮でした♪♪
この作品はロングランを続けていて複数の映画館で上映されています。179分と長いですが、観る価値はありますね。
Title
サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ
2021.10.1公開
アメリカ映画
Staff
監督/ダリウス・マーダー
製作/ベルト・ハーメリンク他
Cast
ルーベン:リズ・アーメッド
ルー:オリビア・クック
ジョー:ポール・レイシー
ダイアン:ローレン・リドロフ
リチャード・バーガー:マチュー・アマルリック
Story
恋人ルーと、トレーラーハウスでの全米ツアーを敢行するドラマーのルーベンは難聴の病を抱えています。一か所に落ち着けない不安定な生活から来るストレスと悪環境のその遠因になっているのかもしれません。
彼を支える優しいルーと別れ、ろう者のコミュニティに受け入れてもらい、新しい人生への模索を始めます。コミュニティにも慣れ、ある程度の生活基盤を得たルーベンでしたが、やはりルーが恋しい。
指導的役割のジョーからここで皆のために働いてみないかと魅力的な誘いを受け、迷いが生じます。このまま、生ぬるい環境に甘んじて人生を立て直すことへの誘惑は強いものがあっても、やはりそ「外」の暮らしを簡単に捨て去ることは難しいものがあるのでしょうね。
そして、何よりもルーとまたツアーに出るという希望も捨ててはいないのですから。
ルーの家に行き、ルーの父親と面会。そして、ツアーに出ていた頃とは全く別人に見えるルーとの再会で、ルーベンはもはや自分の出番はないと悟ります。
ルーはストレスを受けると自分の身体を「引っかく」という癖があるのですが、ルーベンに前の生活に戻ろうと言われた瞬間にその癖が出てきます。とっさの行動だったのですが、ルーベンにはそれで十分でした。それが今のルーの代弁だったからです。
現在のルーには父親の威光もあり、輝かしい未来が待ち受けているのですから。
もう元の生活に戻るなど考えられないでしょうし。パーティ客たちと楽しそうに談笑するルーを後に、ルーベンは去っていきます。
彼に残された道はどんなものになるのでしょうか?悲しいお話でした"(-""-)"
Title
TOVE トーベ
2021.10.1公開
フィンランド・スウェーデン合作
Staff
監督/ザイダ・バリルート
製作/アンドレア・ロイター他
Cast
トーベ・ヤンソン:アルマ・ポウスティ
ヴィヴィカ・バンドラー:クリスタ・コソネン
アトス・ヴィルタネン:シャンティ・ルネイ
トゥーリッキー・ピエティラ:ヨアンナ・ハールッティ
シグネ・ハンマルステン=ヤンソン:カイサ・エルンスト
ヴィクトル・ヤンソン:ロベルト・エンケル
Story
日本でも絶大な人気を誇ってきたあの『ムーミン』の生みの親であるフィンランド作家のトーベ・ヤンソンの伝記映画です。
そこにはいままでベールに包まれていたトーベの半生が詳しく描かれていて、新たな親近感を与えてくれることでしょう。
ムーミンというと、のどなか田舎町で暮らす動物?一家と不思議な旅人スナフキン、なまいきな女の子ミイが暮らす平和な物語というイメージがありますよね💚
なので、作者のトーベもそんなフワフワした人物のように思い込んでいましたが、そうではなかったようですね。生きた時代ということもありますが、彫刻家の父親との複雑な関係や交友関係、そして、アイデンティティとのせめぎ合いなどが微妙に絡んで、葛藤を抱えた人間性が見えてきたように思いました。
芸術を極める難しさと共存。そして、ムーミンを生み出していくエネルギーなどが興味深く映し出されています。フィンランドという、日本にはあまり馴染みのないお国柄もありますが、そこに生きる人々の思想や人生観などの再発見に役に立つのではないでしょうか。