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Title
ドリームランド
2021.4.9公開
アメリカ映画
Staff
監督/マイルズ・ジョリス=ペイラフィット
製作/ブライアン・カバナー・=ジョーンズ他
Cast
ユージン・エバンズ:フィン・コール
アリソン・ウェルズ:マーゴット・ロビー
ジョージ・エバンズ:トラビス・フィメル
オリビア・エバンズ:ケリー・コンドン
Story
恋人と銀行強盗を働いた美しい女性アリソンとつかの間の親密な体験をする17歳のユージンの切ない逃亡劇。
1930年代のテキサスで義父との鬱々とした毎日を送っていたユージンに、思いがけない出来事が起こります。ちまたで噂にのぼっていたあのアリソンがこともあろうに、自宅の納屋に隠れていたのです。
しかも足に大けがを負った彼女は歩けないほどでした。アリソンの口車に乗せられた無垢なユージンは彼女を匿うことを半ば強制的に実行させられます。
そんな彼にとって、これは地元を脱出する得難いチャンスとも受け止められる誘惑となります。しかも、逃亡の相棒は罪人ではあっても魅力的な若い女性です。
うまく行けば、一発逆転の可能性が捨てきれない彼にとって大人の男性へと成長(変貌)の試練でもあるのです。
かくして2人の無謀な逃走(迷走)が幕を開けるのです。
マーゴット・ロビーがプロデュースとして参加しています。
Title
21ブリッジ
2021.4.9公開
アメリカ映画
Staff
監督/ブライアン・カーク
製作/アンソニー・ルッソ他
Cast
アンドレ・デイビス:チャドウィック・ボーズマン
フランキー・バーンズ:シエナ・ミラー
マイケル:ステファン・ジェームズ
マッケマ警部:J・K・シモンズ
Story
マンハッタン島で深夜に発生した不可解な強盗事件に全力で立ち向かうデイビス刑事。
2人の犯人にとっても、最初から筋が通らない強盗事件の様相を呈していたのですが、捜査が進むにつれ、巨大な悪の組織犯罪が浮かび上がってきます。
デイビス刑事は事件は見た目通りではないことに早くから気づいており、事件解決のためにマンハッタン島を5時間だけ封鎖する許可を取り付けます。
その短時間にいかに効率的な捜査をするかが鍵となりますが、随所に入る邪魔が彼の疑惑に確信を与えていきます。手回しのよい現地警察の動向や犯人を生きて捕らえるよりも射殺したがる警官たち。
陰謀の臭いを嗅ぎつけたデイビス刑事の渾身の追走が始まるのでした。
残念なことに、本作は主演。製作を務めたチャドウィック・ボーズマンの遺作となりました。
Title
レッド・スネイク
2021.4.9公開
フランス・イタリア・ベルギー・モロッコ合作
Staff
監督/カロリーヌ・フレスト
製作/サミュエル・ハディダ
Cast
ザラ:ディラン・グウィン
ケンザ:カメリア・ジョルダナ
ヤエル:エスター・ガレル
司令官:アミラ・カサ―ル
マザー・サン:マヤ・サンサ
Story
若い女性ザラの住むイラクのヤジディという村に、イスラム過激派IS(イスラム国)が襲撃してきます。抵抗もできない村人は無理やり引っ立てられ、ザラの父と数人の男性が銃殺されてしまいます。
ザラの幼い弟もISに連れ去られてしまいます。女性たちはISの奴隷として売られていく運命でしたが、ザラもISのイギリス人の幹部の家に監禁状態になりました。
どうしても別れた母と兄、弟を探しだいしたザラは伯父に連絡をつけ、屋敷を抜け出します。逃走中にISに対抗する「蛇の旅団」という組織に救われ、彼らの仲間になるのでした。「蛇の旅団」には勇猛な女性兵士が大勢所属しており、ザラも『レッド・スネイク』というコードネームをもらいます。
ISとの激しい戦闘を通して民族の誇りを刻みつけるザラと『レッド・スネイク』の仲間たちの連帯感に熱い感動を与えられました。
Title
ザ・ロック/午前10時の映画祭
2021.4.2~2021.4.15公開
アメリカ映画
Staff
監督/マイケル・ベイ
製作/デビッド・ワイズバーグ他
Cast
スタンリー・グッドズピード:ニコラス・ケイジ
ジョン・パトリック・メイソン:ショーン・コネリー
フランク・ハメル准将:エド・ハリス
ジェームズ・ウォマックFBI長官:ジョン・スペンサー
トム・バクスター少佐:デヴィッド・モース
チャールズ・アンダーソン中佐:マイケル・ビーン
Story
1996年に公開された作品。
今は廃墟となっている、脱獄不可能で名高い元刑務所「アルカトラズ島」がテロリストに奪われ、猛毒ガスミサイルをサンフランシスコにばらまくと脅された政府の対応が描かれています。
占拠したのはハメル准将と配下の名うての軍人グループ。観光客81人を人質として、要求は1億ドル。
それに対抗するために囚人として長期に捕らわれていたメイソンという重要人物に白羽の矢が立てられます。ある事情により、自由を奪われて久しいメイソンに頼らざるを得ない背景には、彼がかつて誰もなしえないと思われていた「アルカトラズ島」から脱出した過去を持つからでした。
彼しか島への侵入ルートを知る者がいないため、FBI化学兵器処理犯のグッドズピードと組まされます。化学兵器処理犯とはいっても、実践の経験はまったくの素人のグッドズピードでしたが、その頭脳と知識を駆使して、犯人たちの裏をかき、次第に追い詰めていくスリリングな展開はものすごい緊張感がありました(*'▽')
本当にドキドキしっぱなしでした♪♪
緊迫した徹底抗戦により敵はひとり、またひとりと倒されていきます。もう身代金交渉などおぼつかないほどの打撃を受けたハメル准将サイドの猛攻がこれでもかと炸裂します。
メイソンを演じたショーン・コネリーの持つ余裕しゃくしゃくの役柄が唯一の救いとなりますね💛どんなに危険が迫っても決してパニクったりせず、冷静な対処で危機をくぐり抜けるスキルはぜひ真似したいところです!(*'▽')
それに、若い頃のニコラス・ケイジが新鮮味あふれていてとっても楽しめました♪♪
Title
ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実
2021.3.5公開
アメリカ映画
Staff
監督/トッド・ロビンソン
製作/ショーン・サングハーニ他
Cast
スコット・ハフマン:セバスチャン・スタン
フランク・ピッツェンバーガー:クリストファー・プラマー
ウィリアム・ピッツェンバーガー:ジェレミー・アーヴァイン
タリー:ウィリアム・ハート
モントーヤ:エド・ハリス
ビリー・トコダ:サミュエル・L・ジャクソン
ジミー・バー:ピーター・フォンダ
キーバー:ジョン・サヴェージ
タラ・ハフマン:アリソン・スドル
Story
アメリカにおいて、名誉勲章授与の申請を30年以上も隠ぺいしていた事実を知ったペンタゴン空軍省のハフマンが気乗りしないながらも進めた調査が、闇に葬られた陰謀のためだったことを突き止めます。
1966年のベトナム戦争のさなかに命を落とした空軍落下さん救助隊員ウィリアム・ピッツェンバーガーの勇気ある行動が踏みにじられたことに憤りさえ覚えてきたハフマンの心理的な変化が同じ人間として共感を生み出します。
結果的に作戦の失敗により孤立したある部隊の真実を、何人もの退役軍人からの聞き込み調査により暴きだし、ついに名誉勲章授与を勝ち取るまでの真実の物語はどの時代にも語り続けられるべきだと感じました。
Title
NLT フランケンシュタイン/ジョニー・リー・ミラー編
限定公開
イギリス映画
Staff
監督/ダブー・ボイル
原作/メアリー・シェリー
Cast
ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・リー・ミラー
=ダブルキャスト=
Story
おそらく誰もが知っているこの「フランケンシュタイン」という物語は、これまでもいろんな形で映像化・舞台化されてきました。
恐怖の物語であるにもかかわらず、これほどまでに人の心を惹きつける要素は何があるのでしょうか?
この舞台は、2014年に『ナショナル・シアター・ライヴ2014「フランケンシュタイン」』として劇場公開されました。
今回はアンコール上映となります。
フランケンシュタインと博士をベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーがそれぞれ扮し、競演するという画期的な舞台で、人気・実力ともに備える当代随一の俳優がしのぎを削りあうのですから、映画ファンも舞台ファン両方とも楽しめるのではないでしょうか。
今回鑑賞できたのは、ジョニー・リー・ミラーが怪物(フランケンシュタイン( ;∀;))、博士がベネディクト・カンバーバッチという演目でした。両方は観ていないので比べることはできませんが、ジョニー・リー・ミラーのフランケンシュタインは邪悪で哀しい表現方法だったと思います。
自分は死体からつぎはぎで作られたと知ったフランケンシュタインの呻くような咆哮は、「もののあわれ」という表現がピッタリかもしれません。
その結果として、自分と同じように作られた女性怪物(フランケンシュタインの恋人)を造ってくれと懇願する彼の気持ちも理解できないこともないですよね。
しかし、博士はフランケンシュタインとそれを約束しながら心中では『そんな化け物を2人もこの世に造りだせるわけないだろ」というような冷酷なものだったのです。
それも一理ありますね。世の中を混乱させるのは目に見えているのですから。
できることなら、ベネディクト・カンバーバッチ演じるフランケンシュタインも観てみたいと思っています(^^♪
Title
サンドラの小さな家
2021.4.2公開
アイルランド・イギリス合作
Staff
監督/フィリダ・ロイド
製作/ロリー・ギルマーティン他
Cast
サンドラ:クレア・ダン
ベギー:ハリエット・ウォルター
エイド:コンリース・ヒル
ゲイリー:イアン・ロイド・アンダーソン
エマ:ルビー・ローズ・オハラ
モリー:モリー・マッキャン
Story
夫からのパワハラから逃れ、小さな娘2人との生活の場である「我が家」を手造りするチャンスを掴んだサンドラが周囲の協力を得て、小さな夢を実現するまでを描いた秀作。
アイルランドに住むサンドラは、仕事の掛け持ち、子育て、裁判所が決めた夫宅へも定期的に娘2人を送り迎えするなど、自分の時間などあってないような生活を送るシングルマザー。
母親の代から掃除婦として仕えてきたドクターの敷地内の庭に独力で家を建てることになります。ネットで家の建て方や材料の購入についても勉強し、友だちに週末に手伝ってもらっての作業は困難を極めます。現在は公営住宅の抽選も順番待ち状態で、仕方なくホテル住まいをしているのですが、
いつまでも高い宿泊費を払い続ける余裕はないためでした。
少しずつ形になっていく「我が家」に母娘の希望は膨らんでいきます。しかし、執拗に復縁を迫る夫にも神経を尖らせています。そんななか、下の娘が夫宅に行くのを嫌がるようになります。裁判所からはそのことについて規則違反だと警告を受けます。サンドラは仕方なくその理由を裁判所で告白する必要に迫られ、夫の申し立てが虚偽であることの証明する決心をするのでした。
『小さくてもいいから自分で家を建てる』・・もしかしたら、こういう夢を抱いたことがある人はいるかもしれませんね。できるのなら私もやってみたいと感じました(^^♪
勇気あるサンドラは自分の手で夫からの自由と娘2人との安定した幸せの第一歩を踏み出すのです。この映画は悩んでいる人たちへの助けになるかもしれないですね💛
Title
テスラ エジソンが恐れた天才
2021.3.16公開
アメリカ映画
Staff
監督/マイケル・アルメレイダ
製作/マイケル・アルメレイダ他
Cast
二コラ・テスラ:イーサン・ホーク
トーマス・エジソン:カイル・マクラクラン
アン・モルガン:イヴ・ヒューソン
ジョージ・ウェスティングハウス:ジム・ガフィガン
Story
エジソンと並び称される発明家/二コラ・テスラ。私たちはどれぐらい彼のことを知っているでしょうか?
私が今まで読んできた資料では、エジソンは発明家としての才能はもちろん、事業家としての才腕もあったようですね。つまり、実験・発明には莫大なお金がかかるということです。
実験室で研究に没頭しているだけでは世紀の発明は生まれないわけですね。資材や人員の調達はもちろん、研究の環境が整わなければ持続できないシビアな世界なのでしょう。
ただの「研究の虫」であっては元も子もないのです。
実業家としての才覚をどう発揮するか(支援者の確保)がとても重要になります。
この映画でのイーサンの演技は抑え気味で、真実味を与えてくれていると感じました。
膨大な実験に伴う犠牲、集中力、的確な判断と行動が要求される難しい世界の住人であったテスラの人生が興味深く映りました。
2020年6月に公開された「エジソンズ・ゲーム」も参考になります(^^)/
Title
ミッドナイトスワン
2020.9.25公開(現在再上映中)
日本映画
Staff
監督/内田英治
脚本/内田英治
Cast
凪沙:草なぎ剛
桜田一果:服部樹咲
瑞貴:田中俊介
キャンディ:吉村界人
桑田真裕美:佐藤絵里子
武田和子:根岸季衣
桜田早織:水川あさみ
Story
ニューハーフショークラブで働く凪沙が預かった親戚の娘一果は、恵まれない家庭に育った複雑な心理構造を持つ孤独な女の子でした。
養育費が支払われる契約での同居生活は、想像すら難しい試練の連続。編入した新しい学校で同級生の男子に暴力を振るってしまい、保護者として呼び出される凪沙でしたが、一果を理解するにつれ、彼女への親愛の情が生まれていきます。
反発することでしか他人との距離を保てない一果の唯一の楽しみはバレエだったのですね。下校途中で見かけたバレエ教室に引き寄せられ、生徒として受け入れられたことで彼女の才能が花開くのです。
一果は今までバレエレッスンを受けたことがあったのか?という疑問は払しょくされないまま終盤までいきましたが、もしかしたら、見よう見まねで覚えたのかもしれません。
一心にバレエに打ち込む一果の才能を伸ばすことが凪沙の関心事になっていきます。トランスジェンダーという自分の問題と向き合いながら、一果への肉親的な愛情を注ぐ凪沙のひたむきで、武骨な生き方には疑問を持つ部分もありますが、人は他者を理解するのは難しいということを実感した映画でした。
草なぎ君はこの役で、第44回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞を獲得しました。彼にしか演じられない当たり役だと思います。難しい役柄ですが、この表現力は後世にまで残る快挙だと言えるでしょう。
Title
モンスターハンター
2021.3.26公開
アメリカ映画
Staff
監督/ポール・W・S・アンダーソン
製作/ジェレミー・ボルト他
Cast
アルテミス:ミラ・ジョボビッチ
ハンター:トニー・ジャー
リンカーン:ティップ・”T.I.”ハリス
ダッシュ:ミーガン・グッド
マーシャル:ディエゴ・ボニータ
Story
カプコンのゲームを実写化した作品。
砂漠を偵察している時に巨大な砂嵐に巻き込まれ、逃げ場を失った特殊部隊のアルテミスの部隊が違う次元に迷い込み、正体不明のモンスターに襲われるパニック映画です。
ミラの大活躍が見られるので、彼女のファンはとても楽しめると思います(^^)/
「なんでこんなモンスターが砂漠のいるの?」と思ってはいけません…
想像の世界では不可能はありません♪♪ただ現実あるのみ💛
そこはアルテミスと同じような運命に遇い、この見知らぬ世界で「モンスターハンター」として生きている集団があったのです。
ワラワラと出没する強敵のモンスターに立ち向かう術はあるのでしょうか?
本当にこんな異世界があったら、と思うと身の毛がよだつ気がしますよね~"(-""-)"
襲われたらひとたまりもありませんから。
謎のハンターと死闘を繰り広げるアルテミスの身体能力が凄すぎ!!
どんなに闘っても不死身だなんて。
実力を認め合った者同士の信頼関係に発展する様子は、「さすが!」強者、という納得感があります。お互いに相手を理解するとすぐにも手を組めるようになるんですね。
アンダーソン監督とミラの世界観は見事に一致しているようですね。夫唱婦随で素晴らしい作品を世に送り続けてくれているのには、頭が下がります。
いつまでも美貌を保ち続けるミラは称賛に値します。
Title
ノマドランド
2021.3.26公開
アメリカ映画
Staff
監督/クロエ・ジャオ
製作/フランシス・マクドーマンド他
Cast
ファーン:フランシス・マクドーマンド
ディブ:デイビッド・ストラザーン
リンダ・リンダ・メイ
スワンキー:スワンキー
ボブ:ボブ・ウェルズ
Story
ジェシカ・ブルーダーの「ノマド 漂流する高齢労働者たち」が原作です。
ネバダ州での安定した生活がリーマンショックによる経済破綻の影響をもろに受け街を出なければいけなくなります。
悪いことは重なるもので、愛する夫までも病気で失い、自力で道を切り開く必要に迫らるファーン。
それまでの愛用品を、唯一手元に残ったキャンピングカーに詰めこみ、居心地の良い空間をしつらえ、「ノマド」として放浪の旅に出るのでした。
砂漠地帯に立つ「Amazon」の集配センターで働き、それを終えると、各地の労働力として懸命に働きます。彼女の周囲には、同じような境遇を持つ高齢労働者の存在が常にありました。
彼らとの交流を通して現代アメリカの、日の当たらない世界を体現するファーンの視点を私たちも共有することになります。
雄大な自然に感嘆しながらも、どうしても拭えない「負け犬」的なネガティブな気持ちを持ってしまいがちですが、ファーンにとっては過酷な放浪生活は必要不可欠なものだったのだなと思わせられるラストが不思議な感動を呼びます。
砂漠のようなところを転々とする現代ノマド高齢労働者の生きざまは悲しさを感じるのですが、ファーンのように、何かあったら(お金に困ったら( ;∀;))いつでも現代社会に戻れるという安心感も与えてくれるので、どこかほっとする部分もちゃんと用意されていました♪♪
親しくなったデイブが住む家に招かれたファーン。息子夫婦と住む彼に、「ゲストハウスもあるからここに住まないか?」と持ち掛けられます。
私からしたら放浪生活を終わらせることができるので、「大賛成!」でしたが、ファーンの選択は違っていました。
本当に芯の強い女性だなと恐れ入ります。
しかし、私はやっぱり都会で何不自由なく生きていたい方ですから~(*'▽')
ファーンの強さがうらやましい…
Title
マシュー・ボーン IN CINEMA 赤い靴
2021.3.19公開
イギリス映画
Staff
演出/マシュー・ボーン
振付:マシュー・ボーン
Cast
アダム・クーパー
アシュリー・ショー
ドミニク・ノース
ミケラ・メアッツァ
Story
2020年1月にサドラーズ・ウェルズ劇場での舞台から。
「赤い靴」と言えば、アンデルセン童話が基になった悲しい物語ですよね。
呪いをかけられたためにずっと踊り続ける運命が、人々を惹きつけるのでしょう。
才能あふれるヴィクトリアはプロデューサーのレルモントフのバレエ団で活躍するようになります。同じバレ団の若い作曲家と恋に落ちるのでした。
2人の仲をよく思わないレルモントフとのあつれきがヴィクトリアに及ぼす心理的圧迫はダンサーにとって永遠の課題のように感じました。
この舞台では男性ダンサーが多く出演しているのが印象的でした。
バレエというと、とうしても女性ダンサーが多く踊るという形になってしまうと思いますが、こういう男女同数の群舞は男性ダンサーにとっては見せ場が多いので、やりがいがあるのではないでしょうか?
素人考えですが、こんな演出のバレエももっと観たいですね。
Title
旅立つ息子へ
2021.3.26公開
イスラエル・イタリア合作
Staff
監督/ニル・ベルグマン
製作/エイタン・マンスーリ他
脚本/ダナ・イディシス
Cast
アハロン:シャイ・アビビ
ウリ:ノアム・インベル
母:スマダル・ボルフマン
エフラット・ベン・ツア
Story
脚本家ダナ・イディシスの家族の実話がベースのヒューマンドラマ。
自閉症スペクトラム症のウリは20歳。父アハロンはグラフィックデザイナーの仕事を引退し、彼の世話を一手に引き受けていました。
収入源はたまに請け負うデザイナーの仕事だけというギリギリの生活が災いして、別居中のウリの母の訴えにより裁判所から養育不適合との判断をされてしまいます。
その結果、ウリは全寮制の特別支援施設へと預けることが決定。その日がまじかに迫ってもアハロンの心中はそれを受け入れることを拒否し続けているのでした。
ウリを誰よりも愛するアハロンは、彼を施設に送る途中にウリが駅のホームで問題を起こしたことをきっかけにもうしばらくウリと共に過ごす誘惑にかられ、逃避行を決断します。
行き当たりばったりではあっても、つかのまの父子の安らぎの旅。今までのことが思い返され、自分がいかにウリの幸せを求め、彼の身を案じていたかに想いを馳せます。
まるで、最後の思い出作りのように、行く先々で新鮮な体験を共有し、ウリに困らされてもアハロンの愛情は揺るぎないものでした。
ウリは何かの選択を迫られると、いつもそばにいるアハロンに「僕はこれが好き?」「僕はこうしたい?」と判断を求めてきます。それは彼の意志というよりも、アハロンの許しを得る確認でもありました。
やがて、ウリが強制的に施設に送られる日がやってきます。ウリが我が家を去ってから2週間後にようやく面会にいったアハロンが目にしたもの。それは初めて見るウリの自立した(自立しようとする)姿と行動でした"(-""-)"
その時、アハロンは気づきます。憐れみで息子を囲い込むよりも、彼の本当の自立を促す手助けがウリには必要だったことを。
アハロンに遠慮しながらも、施設での「ワークショップ」の部屋へと急ぐウリはもう立派に”自立”への歩みを初めていたのでした💛
Title
ミナリ
2021.3.19公開
アメリカ映画
Staff
監督/リー・アイザック・チョン
製作/デデ・ガードナー他
製作総指揮/ブラッド・ピット他
Cast
ジェイコブ:シティーブン・ユァン
モニカ:ハン・イェリ
デビッド:アラン・キム
アン:ノエル・ケイト・チョー
スンジャ:ユン・ヨジョン
ポール:ウィル・パットン
Story
移民の国アメリカに、希望を託して移住してきた韓国人一家の涙ぐましい苦闘が描かれています。
1980年代が舞台で、当時の情勢が反映された作品だということで真実味がありますね。
アーカンソーの牧草地に新天地を求めて、農業でひと旗上げた若い父親と娘と息子の将来にも目を向けざるを得ない若い母親との葛藤があますところなく表現され、観る者を不安な心理状態に置き、ハラハラ・ドキドキで見守ることになるのでした。
野菜の栽培を成功させることで頭がいっぱいのジェイコブの奮闘も理解できるのですが、中盤で軽く触れられた「前の居住者は農業に失敗して亡くなった」という話が頭にちらつき、もしやジェイコブもそうなるのではないかという絶望的な気持ちを抱えたまま魅入ってしまいました。
モニカの母を韓国から呼び寄せ、孫たちともなんとか上手く行っていたのもつかの間、老いからくる病魔に侵され、家族の負担になってしまう祖母の健気さに胸を打たれました。
今作はブラッド・ピットの制作会社プランBエンタテインメント作品です。
タイトルの「ミナリ」とは、『セリ』という意味です。水際に繁茂する、食べられる植物ですが、ラストにジェイコブとデビッドがそれを摘む姿が印象的でした。
ちなみに、春先に沼地で採取できるこの『セリ』は、炊き込みご飯にすると美味しいです。
Title
奥様は、取り扱い注意
2021.3.19公開
日本映画
Staff
監督/佐藤東弥
原案/金城一紀
Cast
伊佐山菜美:綾瀬はるか
伊佐山勇輝:西島秀俊
矢部真二:鈴木浩介
岩尾珠里:岡田健史
三枝礼子:前田敦子
Story
冒頭から派手な銃撃戦が展開され、これは緊張感あふれるスパイものだな💛と思ったものですが、中盤からはどこかの港町で生活する普通( ;∀;)の主婦のまったり映画にシフト。
なんとなく「シーン…」な雰囲気になってしまいました♪♪
とりあえずはるかちゃんの美貌を楽しむことはできました。
平凡な生活の理由は凄腕工作員だった菜美がある作戦で負傷し、記憶喪失になり、現役の公安警察の夫と静かな結婚生活を営んでいるという設定なのですね。そんな2人が地域の利権に絡む騒動に巻き込まれ、菜美が活性化するというラストは楽しめました。
欲を言えば、菜美が敏腕工作員としてもっと活躍する場面を観たかったなと感じました。できればブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの「Mr.&Ms.スミス」みたいなスリリングな展開を…。
まあ、西島秀俊さんは好きな俳優なので、それは良かったかな♪♪
Title
レンブラントは誰の手に
2021.2.26公開
オランダ映画
Staff
監督/ウケ・ホーヘンダイク
製作/ウケ・ホーヘンダイク他
Cast
ヤン・シックス
エリック・ド・ロスチャイルド
ターコ・ディビッツ
エルンスト・ファン・デ・ウェデリンク
Story
実物が出演するドキュメンタリー映画。
絵画世界の裏側が透けて見える、美術界の駆け引きなどが描かれています。
正直、こんなにあからさまに描写していいものなのか?と感激と心配が交差する作品となっています。
何人もの関係者の、それぞれの立場からの取材でさまざまな事情が浮かび上がり、美術愛好家(素人も含めて)にはたまらない映画だと思います(^^♪
主な登場人物のオランダ貴族の家系に生まれた画商のヤン・シックスの粘り強い努力が実り、自信を持って落札したレンブラントの1枚が真正であると証明されるまでの息詰まる攻防が楽しめます💛
残念だったのは、ヤンが手に入れた絵画が本物と認められると、外野(共同購入予定だった人物)からの横やりですね。
それまでは関心を持たなかったであろう商品(レンブラント)が価値を持った途端に名乗りを上げる手法はどの世界でも起こり得るものでしょう。
そんな窮地に立たされたヤンを応援したくなるのも、この映画を観ている観客は多いと思います。なんだか身内のような気がして、「頑張って!」と肩入れしてしまいますよね~♪♪
それ以外の絵画の争奪戦もあるので、ぜひ劇場でご覧くださいね。
Title
アウトポスト
2021.3.12公開
アメリカ映画
Staff
監督/ロッド・ルーリー
製作/ポール・メリーマン他
Cast
クリント・ロメシャ2等軍曹:スコット・イーストウッド
タイ・カーター特技兵:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
キーティング大尉:オーランド・ブルーム
ジョシュ・カーク3等軍曹:ジャック・ケシー
ヴァーノン・マーティン3等軍曹:コリー・ハードリクト
ロバート・イエスカス大尉:マイロ・ギブソン
Story
2009年10月3日に実際に起きた「カムデshの戦い」をもとにしたアフガニスタンとの戦争の記録史的な作品。
アフガニスタン北東部の谷あいに設置された米軍基地は、敵であるタリバンにとって格好の獲物となる前哨戦地域となっていました。
地形を見ても「なぜこんな場所に基地を作ったのか?」と目を疑いたくなるぐらいにミス選択と言わざるを得ないほどの安易な計画と素人目にも映るしろものでした(*'▽')
平坦であるため、物資の調達や動きやすさが重視された結果だと思いますが、それはもうタリバンからは丸見え状態&攻撃目標としては見本のような感じが拭えません。
そんな激戦地での兵士の苦労を知ってか知らずか、撤退を決めても延長するばかりで、ついにタリバンからの総攻撃を受けるのです。
本物の戦争地帯なのかと思うほどの臨場感で、演じる俳優の命が危ぶまれるほどの迫力で苦しくなりました。
鑑賞された方は、「実際の戦闘はこういうものなんだな」と実感することになるでしょう。
最近スクリーンで観られなかったオーランド・ブルームが大尉役で出演してキリリとした演技を魅せてくれます💛
また、重要な兵士役を演じているケイレブ・ランドリー・ジョーンズは最近売れっ子になっているようですね(^^♪ 先ごろ公開された「ニューヨーク 親切なロシア料理店」にも出ています。ちょっとマコーレー・カルキン似の彼は、作品の味付け役として重宝されているような感じがして、これからの活躍が期待できます。
もちろん、主役のスコット・イーストウッドが精悍な兵士として作品を引っ張っている姿は頼もしく感じました。
Title
ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏
<未体験ゾーンの映画たち>
2021.3.12公開
イタリア・アメリカ合作
Staff
監督/シーロ・ゲーラ
製作/マイケル・フィッツジェラルド他
Cast
民生官:マーク・ライランス
ジョル大佐:ジョニー・デップ
マンデル准将:ロバート・パティンソン
Story
19世紀のアフリカにおける帝国支配の辺境の地での忌まわしい権力とのぶつかり合いが凄まじさが描かれ、気が滅入るような作品でした。
これはノーベル賞作家のジョン・マックスウェル・クッツェーの『夷狄を待ちながら』の映画化です。架空の帝国という舞台設定ですが、実際に起こったかもしれない歴史的な背景を感じないではいられない作品だと思いました。
砂漠の蛮族が攻めてくるという噂に怯える支配者層と被支配者層の不安と焦燥が臨場感を生み、緊張が高まる不安定な戦場の過酷な現実があぶり出されたようでした。
情の深い民生官が暴力の犠牲になった砂漠の民の女性に対して罪滅ぼしとも言える手厚い看護をする姿は人間の尊厳を感じさせますが、政府から派遣された検察官僚たちの振る舞いはそれとは次元の違うものでした。
立場の違いでこんなにも人間性に差が出るというのは恐ろしいことですね。
マーク・ライランス、ジョニー・デップ、ロバート・パティンソンという主役級の俳優の競演も見ごたえがあります💛
Title
ターコイズの空の下で
2021.2.26公開
日本・モンゴル・フランス合作
Staff
監督/KENTARO
脚本/KENTARO他
Cast
タケシ:柳楽優弥
アムラ:アムラ・バルジンヤム
三郎:麿赤児
遊牧民女性:ツェツゲ・ビャンバ
Story
祖父である大企業の経営者の三郎の競走馬を結んだモンゴル人のアムラと、モンゴルの大平原の旅に出ることになった3代目のタケシですが、都会人の派手な生活とは違う環境にはたして溶け込めるのでしょうか?( ;∀;)
遊びにしか興味を持たなそうな無気力なタケシを否応なしに襲う大自然との共生が彼の人生にも影響を及ぼしていく様は現代においても心に響くものがありました。
そもそもモンゴル人のアムラがなぜ日本にいるのか、そして、馬を盗んだ動機はなんなのか?という疑問は置いて行かれ(*'▽')、あっさりとモンゴルの大地へ連れていかれる観客のとまどいはどう表現したらいいのでしょうか?♪♪
そんなことはものともせず、ストーリーは勝手に続いていきます。三郎の戦時体験と終戦時に現地女性と恋仲になり、娘ができたことがわかってきます。
仕事に関心を見せないタケシに命じたのは、現在60代にはなっているであろう、三郎の娘をモンゴルで探し出すミッションでした。大自然に放りこまれたタケシにそれを実現する力があるかが問われます。
Title
シンクロニック
2021.2.5公開
アメリカ映画
Staff
監督/アーロン・ムーアヘッド他
製作/デビッド・ローソン・JR.他
Cast
スティーブ:アンソニー・マッキー
デニス:ジェイミー・ドーナン
ケイティ・アセルトン
アリー・ヨアニデス
Story
公私ともに信頼し合っている救急隊員のスティーブとデニス。謎の事件を追ううちに2人の間に一種の溝が生まれていきます。
デニスはティーエイジャーの娘と小さい娘を理解ある妻と育ててきた家庭を持つ堅実な男性です。その上の娘に異変が起きてから妻との関係性が崩れ始めるのですが、自分の力だけでは解決は難しく、悩みが尽きないストレスの中でもがいています。
一方、スティーブは不治の病に侵され、余命わずかとなってしまいます。そんなある日、デニスの娘が行方不明になる事件が発生。このところ、不可解な事故が立て続けに起き、救急隊の出動の回数も増えてきているのです。
そんな矢先、偶然からスティーブは謎のドラッグ「シンクロニック」がタイムトラベルを引き起こすことを突き止めます。自分に残されたわずかな時間を有効に使う手立てを手探りしながらデニスの娘の救出を計画するのですが…
最近めっきりたくましくなったジェイミー・ドーナンと甘いマスクがステキなアンソニー・マッキーのコンビに涙が止まらなくなりました"(-""-)"
最後まで自分の愛情を彼の家族に捧げ通すスティーブに勇気をもらう作品です。
Title
ワン・モア・ライフ!
20213.12公開
イタリア映画
Staff
監督/ダニエレ・ルケッティ
脚本/ダニエレ・ルケッティ
Cast
パオロ:ピエルフランチェスコ・ディリベルト
アガタ:トニー・エドゥアルト
天国の役人:レナート・カルペンティエーリ
アウォラ:アンジェリカ・アッレルッツォ
Story
風光明媚なシチリア島パレルモ。慣れているはずの交差点で交通事故に遭います。慣れが産んだ油断だったのかもしれません。
天国の入り口での間違いが発覚した彼は92分間だけ再び地上に戻ることを許されるのです。
浮気性なパオロは今までの自分の行いを顧みることになり、愛する妻と娘、息子との絆を取り戻そうと躍起になりますが、普段の態度が災いして彼らはとの変貌に戸惑うはめになります。
天国に戻るタイムリミットが容赦なく迫るにつれ、うまくいかない家族との交流に全力を注ぐのですが…
妻はともかく、娘と息子は逆に気持ち悪さを隠しきれません。どうにかパオロに合わせる努力をして理想の家族の姿を取り戻したかに見えなくもないですが、ぎこちなさは隠しようがありませんね(^^♪
人は失ってから大事なものに気づくようですが、パオロなりの必死さは伝わってくるので、純粋に応援してしまいます💛
Title
シティーコップ 余命30日の?!ヒーロー
<未体験ゾーンの映画たち>
2021.3.12公開
フランス映画
Staff
監督/グレク・ブダリ
製作/クリストフ・セルボーニ他
Cast
気弱な警官ライアンが巻き起こす抱腹絶倒のアクション・コメディ。
Story
父親の跡と継いで警官になったものの、心優しく、ドジな性格が災いし、失敗の連続の毎日のライアン。
捜査中にネズミに噛まれたことで、医者から余命30日との宣告を受けます。
どうせ死ぬのならとラスベガスまで飛び、余生を謳歌します。ところが、父の殉職の原因が近所に住む麻薬組織のボスであることがわかり、職場へと戻るのでした。
ライバルとして現れたキザな刑事や密かに好意を寄せていた女性警官と協力して捜査に当たるライアンでしたが、そこには予期せぬ出来事のオンパレード状態!!
よくもまあ、これだけの失態を見せてくれるわ!というぐらいのカッコ悪さなのですが、どこか憎めないキャラなんですね~💛
フランス映画らしく、毎分ごとの笑いが襲う痛快なコメディは、観る人を天国に連れていってくれます♪♪
今ではあまりみられない素朴なユーモアに浸ってみてはいかがですか?(^_-)-☆
Title
バッファロー‘66
2021.3.12公開
アメリカ映画
Staff
監督/ヴィンセント・ギャロ
製作/クリス・ハンレイ
Cast
ビリー・ブラウン:ヴィンセント・ギャロ
レイラ:クリスティーナ・リッチ
ジミー/ビリーの父:ベン・ギャザラ
ジャン/ビリーの母:アンジェリカ・ヒューストン
ブッキー:ミッキー・ローク(賭博のノミ屋)
ソニー:ジャン=マイケル・ヴィンセント
スコット・ウッズ:ボブ・ウォール
グーン:ケヴィン・コリガン
Story
1999年に日本で公開されたリバイバル上映作品。常識では考えられないスト―リーをお楽しみください♪♪
無実の罪(身代わり)で5年もの間刑務所に入っていたビリーが出所します。
出所したといっても、帰る場所は両親の住む故郷のバッファローしかないのが現実です。
強がるクセのあるビリーは、長年の音信不通の理由がまさか刑務所暮らしだったとは両親に言えず、架空の「婚約者」をでっち上げるはめになります。
そうなると、誰かを「婚約者」に仕立てる必要があるわけですね(*'▽')
たまたまトイレを借りに入ったダンス教室にいたレイラという純真そうな女の子に目をつけます。彼女の車に強引に潜り込み、故郷への旅が始まりました。
本来ならば、レイラに同乗のお礼を言うぐらいな状況にもかかわらず、上から目線でグイグイと自分勝手な行動に走るビリーに戸惑いながらも、優しい性格のレイラは彼に合わせ、車を走らせ続けます。
ついに実家に到着したのはいいのですが、なぜか感動の親子対面とはならず、よそよそしい空気に包まれるのでした。これには気のいいレイラも気を使わずにはいられません。ビリーからは道中「両親の前で俺を盛り立てろ」としつこく命令されていたので、場を明るくしようとして、無理に調子のいい話をでっち上げてしまいます。
実はこの親子はずっと以前から心の通わない状態だったようですね(^-^)
ビリーの回想でもわかるとおり、親子ともに幼少期から不満を募らせていた様子がうかがえるのでした。
そんな彼らに囲まれたら、「婚約者」という立場でのレイラの演技にも熱が入るというものです。食事の間にも気まずい空気が流れる映像には、観ている方も胃がキリキリ痛む思いでした( ;∀;)
「俺様」なビリーのやるせなさを鋭く感じ取ったレイラの「聖母/マドンナ」を思わせる反応には涙も出てしまいました。何を言われても、どんなに手ひどく扱われてもじっと耐える姿に胸を打たれました。
ビリーの人生、心はどんな構造になっているのかと想像すると、いたたまれない気持ちになりました。決して順風満帆ではなかったであろう惨めな人生が、そこには横たわっているようでした。
器用に生きることができなかった投げやりのビリーの姿が目に見えるようです。
でも、時にはシリアスに物事を捉える才能も覗かせるので、やりようによっては明るい未来を拓く可能性はあると思いました。
人生の再出発の場面にレイラが現れたということは、ビリーにもようやく運が向いてきたと言えるかもしれません。
ギャロの個性とクリスティーナ・リッチのはかなげさがうまくマッチして、予想外のヒット作になりました。この作品がいつも心のどこかにあって「いつかまた観たいな」と思っていたので、リバイバル上映を嬉しく思っています。
Title
ビバリウム
2021.3.12公開
ベルギー・デンマーク・アイルランド合作
Staff
監督/ロルカン・フィネガン
製作/ジョン・マクドネル
Cast
ジェマ:イモージェン・プーツ
トム:ジェシー・アイゼンバーグ
マーティン:ジョナサン・アリス
Story
ジェマとトムのカップルが軽い気持ちで訪れた不動産屋によって永遠に逃れられない世界に閉じ込められて精神にまでも支障をきたすことになるスリラー。
明るい役をやらせたら「これでもか!」というぐらいにハマりまくるジェシーが挑む問題作となりましたね"(-""-)"
新居を夢見て、なんの気なしに家探しに行った先は地獄への門に通じていたとは…
これほどまでに悲惨な映画はそうそうあるものではないような気がしました。
案内してくれた不動産屋の社員は気がつくと消えていて、車でどれだけ行っても出口に着かないのですから、若いふたりの胸中は察してあまりあるほどです。
私はこの映画を観ながらあの名作『トゥルーマン・ショー』を思い出していました。
どこまでも続く迷路から出られない恐怖を同じように感じたからです。
迷路もそうですが、高い所に立てば全景が見渡せるけどね、と思っていたら、トムも屋根に上って周囲を見渡します。しかし、そこには絶望的な眺めが広がっているばかり。
屋根に「HELP」と書いても、発見してくれる人は誰もいないのです。そんな毎日に耐えられなくなったトムは前庭に穴を掘ります。地面の下は外界に続いているかもしれないという淡い希望を抱いての行動でしたが、やがてそれも蜃気楼のように消えさる日が来ます。
しかも、配達?された赤ちゃんは成長していくばかりで、なんの助けにもならない。不気味な子育てに神経も磨り減るばかりでした。
ふたりは次第に心身ともに追い詰められていきます。この不可解な現実はなんのためにあるのか?
それさえも知りたくなくなるぐらい孤独で哀しい映画でした。
Title
ステージ・マザー
2021.2.26公開
カナダ映画
Staff
監督/トム・フィッツジェラルド
製作/J・トッド・ハリス他
Cast
メイベリン:ジャッキー・ウィーバー
シエナ:ルーシー・リュー
ネイサン:エイドリアン・グレニアー
マイア・テイラー
アリスター・マクドナルド
オスカー・モレノ
Story
テキサスで聖歌隊の指導をするメイベリンにはリッキーという1人息子がいましたが、生き方の違いから疎遠になっていました。
そこへ届いた訃報がメイベリンを息子の方へと導きます。
リッキーはサンフランシスコでなんとゲイバーを経営していたことが判明します。
テキサスの田舎町しか知らないメイベリンにとってそれは天と地がひっくり変えるぐらい衝撃的な事実でした。
夫の反対を押し切り、リッキーの葬儀会場である教会に赴きますが、そこでは、何とも表現できないドラァグクイーンのショーが行われ、場違いな自分に気づいた彼女はそそくさと教会を後にします。
ホテルに帰り、さてこれからどうしようかと途方にくれますが、とりあえず愛するリッキーが住んでいたアパートとゲイバーを訪ねることにしました。
リッキーの公私とものパートナーのネイサンには素っ気ない態度で迎えられますが、人の良さがにじみ出るメイベリンに周囲の人たちも信頼を寄せるようになっていきます。
リッキーの法定相続人である彼女は彼が残したゲイバーの再建に乗り出す覚悟を決め、未熟ながらもあれこれと思案しながらも経営を軌道に乗せることが可能になっていきます。
隣人のシエナの赤ちゃんの子守り役も引き受け、周囲に溶け込んでいくメイベリンは、もうテキサスの田舎町のおばさんではなくなっていました(^^♪
ひと皮剥けた新しい人生の始まりを予感させる心境の変化を見せつけられた夫にも今までのように遠慮せずに、自分の意見を言える女性に変身していく様子が頼もしくも温かい「お母さん」を感じさせてくれます。
ドラァグクイーンという特別な存在感のある種族?(^-^)の実態のようなものを知る機会になると思います💛
メイベリン役ジャッキー・ウィーバー。昨年公開された『チア・アップ』でダイアン・キートンと共演しています。
ネイサン役にはエイドリアン・グレニアー。『プラダを着た悪魔』でアン・ハサウェイの恋人役で有名になりましたね。
Title
あのこは貴族
2021.2.26公開
日本映画
Staff
監督/岨手由貴子(そでゆきこ)
原作/山内マリコ
Cast
篠原華子:門脇麦
時岡美紀:水原希子
青木幸一郎:高良健吾
相良逸子:石橋静河
平田里英:山下リオ
Story
そろそろ結婚を焦る年齢に差し掛かった山の手育ちの華子が婚活に奮闘する姿は、微笑ましく、現実的な面も含めて興味深いものでした。
庶民育ちの美紀と直接の接点は薄くても、同時代を生きる同じ女生徒しての立ち位置の違いも感じさせられる作品です。
「上流家庭」出身の華子が何の疑問も抱かず、一般家庭で育った人にはおそらく想像もつかないある意味『窮屈』な世界で淡々と自分の役割をこなす姿には違和感と同時に尊敬さえ感じることができますね。
ようやく掴んだ理想の結婚相手との将来がチラつき始めるのは、親友の自立した姿と意外な接点を持った美紀の生き方に触発されたことがあると思います。
政治家を輩出してきた名家の跡取りとはいえ、夫が政治家への道を選ばざるを得なくなった時、華子は「このまま流れに乗って人生を送っていいのだろうか?」という疑問を抱くのです。
自分らしさや家・家族とのしがらみからの解放へと脱皮する華子のこれからを応援したいと感じた観客はたくさんおられるのではと思いました(^_-)-☆
門脇麦ちゃんの存在感が光る作品ですね。憂いを秘めた表情と、どことなく不安げな行動がよく似合う女優だなと感じました。これからも彼女を応援していきます♪♪
夫役の高良健吾君の凛々しさはインパクトがあります。こんな難役もサラっと演じられるのは、彼に上流出身らしさを醸し出す雰囲気があるからでしょうね。
Title
スカイライン 逆襲
2021.2.26公開
イギリス・スペイン・リトアニア合作
Staff
監督/リアム・オドネル
製作/マシュー・E・ショーズ他
Cast
ローズ・コーリー:リンゼイ・モーガン
レオン伍長:ジョナサン・ハワード
オーエンス大佐:ダニエル・バーンハード
Dr.マル:ローナ・ミトラ
Story
「スカイライン征服」「スカイライン奪還」の続編。両作とも観ていませんが、単独でも楽しめる作品だと思います。
ハーベスターというエイリアンたちに襲われる人類が、抵抗軍を結成して地球の存亡を賭けて繰り広げる壮大な宇宙戦争です♪♪
脳を「パイロット」というサイボーグに移植され、奴隷にされる恐怖から逃れるには、彼らの力の源である『コアドライブ』を破壊する以外にありません。
ハーベスターが放つ青い光線に触れ特殊なDNAを持つローズは、ラドフォード将軍からその『コアドライブ』が敵の惑星であるコバルトワンに転送されたことを知らされ、仲間と共にコバルトワンに降り立ちます。
次々と襲ってくるハーベスターたちと死闘を繰り広げながらも決死の覚悟で『コアドライブ』奪還するローズたちを影の支配者の真の目的が明らかになっていきます。
地球人とエイリアンたちとの戦いは映画ファンを引き付ける大きな要素だと思います。スペースものは殆どといっていいほど観に行くのですが、宇宙というロマンの魅力がそうさせるのでしょうね(^^)/
ローズ役のリンゼイ・モーガンの美貌にため息が出ます。彼女はテレビドラマで活躍してきたそうで、これから映画界での出演も多くなるのではないでしょうか。ぜひとも覚えておきたい女優のひとりですね💛
Title
ガンズ・アキンボ
2021.2.26公開
イギリス・ドイツ・ニュージーランド合作
Staff
監督/ジェイソン・レイ・ハウデン
製作/ジョー・ニューローター他
Cast
マイルズ:ダニエル・ラドクリフ
ニックス:サマラ・ウィービング
ノヴァ:ナターシャ・リュー・ボルディッゾ
リクター:ネッド・デネヒー
Story
「ハリー・ポッター」ファンには衝撃な作品ですね!?
あの優等生的なラドクリフ君がこんなオタク映画にでるなんて!!
今回も一種の「怖いもの見たさ」で行ってきました"(-""-)"
しかし、衝撃という言葉ではとても言い表せません…
なんと、両手にガン「拳銃」を取り付けられたラドクリフ君扮するマイルズが遭遇するあり得ない凄惨な事件♪♪が次々に発生するのですから。
ゲーム会社でプログラマーとして働くマイルズが「スキズム」という恐ろしいオンラインゲームの標的にされ、最強の女戦士ニックスから執拗に狙われるといういかにも現代を投影したような異様な映画でした(*'▽')
ビジュアルからも推察されますが、これほど破壊的な作品だとは思わず劇場に足を運んだ私を待っていたのは、想像を絶するゲーム世界でした…
脳内パニックを起こしながらも観るしかない私にとってはまさに「拷問」ですよね~。
ただでさえ、ゲームの世界とはかけ離れた日常を過ごしている私には刺激が強すぎます。
ただただ、ラドクリフ君の無事を祈るばかりでした( ;∀;)あの清廉潔白な彼の出る映画とはとても思えません。どうしてこんな過激な作品に出演を決めたのでしょうか?
それでも、話が進むにつれて、よく考えてみれば、これはかなりの演技力が要る映画だとうすうす気づきました。ボコボコにされ、傷つきながらもアクションスターのようにがんばるマイルズ。
ひょっとして、これって、ラドクリフ君でなければ演じられなかったかもしれない「スーパーいじられ役?」かも!!
ボロボロのカッコ悪いマイルズになりきったラドクリフ君は高い演技スキルの持ち主だった…のでは?と感服いたしました。
「ハリー・ポッター」のファンの皆さん。
衝撃的なこの作品。劇場では、できるだけ目をつぶってご覧くださいね~♪♪
最後に、ニックスを演じるサマラ・ウィービングのことに少し触れておきます。
先日公開されたキアヌ・リーブス主演の「ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!」で、ビルの娘・ティアを演じた女優です。
あまりの迫力(破壊力)に、全然気づきませんでした。こんなにも印象が変わってしまうんですね。
Title
ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日
2021.2.26公開
フランス映画
Staff
監督/ジル・ド・メストル
製作総指揮/二コラ・エルボージ他
Cast
ミア・オーウェン:ダニア・ビラーズ
アリス・オーウェン:メラニー・ロラン
ジョン・オーウェン:ラングレー・カークウッド
ミック・オーウェン:ライアン・マック・レナン
Story
南アフリカで暮らすミア一家は、ライオンファームを経営。育てたライオンたちを動物園などに販売するのです。
故郷のイギリスへの郷愁に心を乱されながらも、なんとか現地に溶け込もうとするミア。ホワイトライオンのチャーリーが家族に加わったことで新たな生活が始まります。
当初はそれほどチャーリーに愛情を感じることなく過ごしていたミアですが、次第にきょうだいとしての関わり方ができるようになっていきます。
そして、ふたりは離れられない愛情で結ばれてていくのでした。
チャーリーが成長したことで家族と一緒に生活するには危険が迫り、専用の囲いに入れられます。それでも言いつけを破ってチャーリーと遊ぶミア。
しかし、その裏には一家のファーム経営には避けられない問題がありました。ミアが聞かされていたライオンたちの行き末は動物園ではなく、トロフィー・ハンティングという残酷な野生動物の販売業者というむごい現実でした。ある日そのことを知ったミアは、ティムババティ野生保護区にチャーリーを逃がすことを決意します。
様々な苦難を乗り越え、無事にチャーリーを保護区に連れていく使命を負ったミアと、彼女に運命を委ね、旅をするチャーリーの姿は涙なしでは見られません。
ミアの母親役でメラニー・ロランが出ています。彼女を観るだけで幸せな気持ちになります💛
折しも、つい最近ネット上で問題とされたニュースでその「トロフィー・ハンティング」の記事を読み、憤りを感じていたので、この映画は私にとってタイムリーであり、無視できない現実でした。その記事には、実際にキリンを撃った女性の言葉が衝撃でした。
「このキリンは年老いているんだから、自分が自然に手を貸しているんだから、悪い事じゃない」というような責任逃れの言い分です。「その地域の若いキリンたちの為にいいことをしてやった」とか「高い費用を払ったのだから」という認識なのですね。開いた口が塞がりませんでした。そんなことは人間が手出しするべきものではないはずですよね?
自然淘汰という言葉があるように、自然界にはそれなりの掟が存在し、なにも人間が手を下す必要はないのです。想いあがった人間の勝手な行動が世間から非難を受けてはいるのですが、当事者である南アフリカでは、この行為が合法だということです。観光として売られている「動物を殺す権利」のようです。
このような残酷な商売が無くなることを切に望みます。