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Title
マーティン・エデン
2020.9.18公開
イタリア・フランス・ドイツ合作
Staff
監督/ピエトロ・マルチェッロ
製作/ピエトロ・マルチェッロ他
Cast
マーティン・エデン:ルカ・マリネッリ
エレナ・オルシーニ:ジェシカ・クレッシー
ニーノ:ビンチェンツォ・ネモラート
Story
アメリカの作家ジャック・ロンドンの自伝的小説の映画化。
舞台は風光明媚なイタリア。
貧しい船員であるマーティンはその日暮らしというような人生を歩む労働者階級の青年。
とりたてて夢や希望があるわけではく、好きな海上暮らしで生計を立てています。
姉の家に居候させてもらい、2人の甥と姪とは仲良し。しかし、義兄には冷たい仕打ちをされ、心中傷つきながらもなんとかやっている状態でした。
かと言って、独立する力量もないマーティンにとって将来のビジョンなどあるわけはなく、今日も波止場をぶらつき、ある青年そ助けたことから思わぬ人生の転機が訪れます。
その青年の自宅(豪邸!)に呼ばれた彼はそこの娘エレナと出会い、すぐに惹かれ合うようになります。こころ優しいエレナの導きにより、思ってもいなかった文学への関心が生まれ、自分の人生に差してきた光明に素直を受け入れるのでした。
それまで本を読むなどという行為は覚えがなかったはずでしたが(^^)/、エレナの関心を引きたい気持ちもあり、独学で文学を学んでいくマーティンが眩しいですね~💛
ついに将来へのとっかかりを掴むマーティン。ある雑誌に掲載された「新人作家の作品募集」という記事に引き寄せられ、作家への道に目覚めます。
エレナとの交際も順調で、姉の下宿を出て新しい生活を始めた彼の毎日は作家としての( ;∀;)「執筆」でした。どんなに出版社に原稿を送り返されてもめげず、「初心一徹」の頑張りには胸が痛くなりました。
どんなに険しい道でも信念を持って貫く気持ちを持ち、努力を続けることのすばらしさを教えてくれる映画ですね♪♪
Title
マティアス&マキシム
2020.9.25公開
カナダ映画
Staff
監督/グザビエ・ドラン
製作/ナンシー・グラン他
Cast
マティアス:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス
マキシム:グザビエ・ドラン
リヴェット:ピア=リュック・ファンク
フランク:サミュエル・ゴティコ
Story
幼馴染で、いつも仲間でつるむのが好きな男性7人の友情を描いた作品。
他愛ないふざけ合いも気心が知れた彼らならでは(^^)/
オーストラリアに2年間行くマキシムと、彼を送りだす仲間たちの数日間が興味深く過ぎていきます。
リヴェットの家族が所有する別荘に集まった彼らに、リヴェットの妹から依頼が舞い込みます。
それは彼女の映画に出演する、男性同士のキスシーンを撮りたいとのことでした。
とまどいながらも、マティアスとマキシムが引き受けてシーン撮影が終わり、2人の間に気まずい空気が漂い始めます。
予想しなかったお互いへの思慕の気持ちのやり場に困るマティアスとマキシム。男性同士でもこんな感情が湧いてくることもあるんですね…
男同士のじゃれ合いや言葉の掛け合い、おしゃべりなど、女同士にはない友情のあり方を教えてもらった映画でした(^^♪
Title
mid90s ミッドナインティーズ
2020.9.4後悔
アメリカ映画
Staff
監督/ジョナ・ヒル
製作/ジョナ・ヒル他
Cast
スティーヴィー:サニー・スリッチ
ダブニー:キャサリン・ウォーターストン
イアン:ルーカス・ヘッジズ
レイ:ナケル・スミス
Story
「マネーボール」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などで知られる俳優ジョナ・ヒルの初監督作。脚本も手掛けています。
1990年代のロサンゼルス。13歳のスティーヴィーが自分を相手にしてくれるスケートボーダーたちと仲間としてつるみ、成長していく姿が瑞々しい青春ものです。
強い兄イアンから家で暴力を振るわれても抵抗できず、鬱々として毎日を送る内向的な少年が、街のスケートボードに出入りすることで仲間と出会い、惹きつけられ、彼らと行動を共にし、さまざまな経験を積み、自我が芽生え始めます。
母や兄からは「あんな仲間と付き合わないで!」と非難されても自分の感性を信じ、少しづつ彼らとの距離を詰めていき、やがて尊重されるようになります。
次第に自信をつけていくスティーヴィーが頼もしく見えてきて「がんばって!」と応援したくなる作品でした♪♪
Title
シリアにて
2020.8.22公開
ベルギー・フランス・レバノン合作
Staff
監督/フィリップ・バン・レウ
脚本/フィリップ・バン・レウ
Cast
オーム:ヒアム・アッバス
ハリマ:ディアマンド・アブ・アブード
ジョリエット・ナウィス
モーセン・アッバス
Story
内戦が続くシリアの市街戦が激しくなり、アパートの住人はほどんどが避難をしている中で、3人の子どもの母オームは気丈な女性で、最後までここを死守することを自分の役目と信じています。
彼女は自分の持ち物であるこの住いを誇りにしており、ここから立ち去る気持ちは持っていないのです。
上階に住む若い夫婦と赤ちゃんを助けるために、母子を自宅に匿い、夫が迎えにくるまで支えているのでした。
そんな折、アパートを荒らす泥棒ふたりがオームの家の窓を割って侵入。
緊急の逃げ場と決めてある浴室に家族全員で隠れますが、一瞬隠れるのが遅くなった赤ちゃんと母親が、隣の部屋に置き去りにされます。
絶望的な展開を避ける術を知らない若い母親は、自分が盾になり、泥棒の暴力からオームの家族を守る決心をするのでした。
「自分が犠牲になれば匿ってくれた隣人一家は助かる…」。その一心で暴漢に耐えるのでした。
誰が悪いわけではなく、誰も悪くない。それでも後味の悪い印象が残ります。しかし、このような事態は戦時には起こりうる悲劇であることは間違いありません。
「女は強くならねばならない」若い母親を諭すように言ったオームの言葉がことさら身に染みるのでした。
Title
TENET テネット
2020.9.18公開
アメリカ映画
Staff
監督/クリストファー・ノーラン
製作/エマ・トーマス
Cast
名もなき男:ジョン・デビッド・ワシントン
ニール:ロバート・パティンソン
キャット:エリザベス・デビッキ
セイター:ケネス・ブラナー
くろすびー:マイケル・ケイン
Story
第3次世界大戦を阻止するために時間を逆行するミッションを課せられた「名もなき男」が、複雑に入り組む時間軸を駆使して、正体不明の敵と戦うのですが、正直言ってよく理解できませんでした(*'▽')
ノーラン監督作品はやっぱり難解ですね…
頭の中を整理しながら観ないとよくわからないんです。つまり、話についていけない"(-""-)"
皆さんはどうでしたか?
しかし、大作だけあって、アクションはもちろんスケールがとてつもなく大きいのです!
オープニングのオペラハウスで起こるテロから始まり、戦闘員たちが入り乱れる闘いに度肝を抜かれること請け合いです。
第3次世界大戦の鍵を握るとされるロシア大富豪とその美貌の妻キャットとの争いも加わり怒涛の展開へと誘う手法はさすがノーラン監督!と称賛の言葉を捧げたいと思います💛
このキャットがなんとも魅力的な女性で、まさに女性が憧れるアイコンとなりそうな女優でした。
彼女はなんと191cmの長身で、オーストラリア人だそうですね。
2013年「華麗なるギャツビー」でハリウッド進出。「コードネームU.N.C.L.E.」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」「ブレス あの波の向こうへ(謎めいた美女役でした)」と、ヒット作に出演経験を持つ、今最も輝きのある女優です。
この映画にロバート・パティンソンが出演すること自体が私には驚きでした…。なんとなく似合わない( ;∀;)
でも、あの「ザ・バットマン」の主役を演じるという事実からすれば、「納得!」という気もします。
「ロバート、路線変えた?」的な嬉しさも感じています。
最後に、セイター役のケネス・ブラナーに賛辞を送りたい。中盤まで彼とは気づかなかったくらい、ロシアの富豪になりきっていて圧巻でした!!
Title
糸
2020.8.21公開
日本映画
Staff
監督/瀬々敬久
原案/平野隆
Cast
高橋漣:菅田将暉
園田葵:小松奈菜
高木玲子:山本美月
冴島亮太:高杉真宙
桐野香:榮倉奈々
水島大介:斎藤工
村田節子:倍賞美津子
Story
北海道。
13歳で出会った、平成元年生まれの漣と葵の2人が織りなす、「糸」に絡めらとられた運命を体現する感動作。
中島みゆきの「糸」をモチーフに様々な人間模様が咲き乱れます。
どこかで見た、そして、どこでもありそうな日常が観客の胸をわしづかみにする壮大なストーリーで泣かせます。
母親の同居相手による虐待に耐え、人知れず苦悩する葵の胸の内を感じ取った漣は、「ふたりで逃げよう」と列車での逃避行に駆られます。
つかの間の静寂のなかの幸せが幼いふたりを包み込みますが、そんな平安な時間は長く続かず、発見されたふたりは引き裂かれ、かろうじて繋がっていたふたりの赤い「糸」はここで切れてしまいます。
そして、高校を卒業した蓮と、大学生になった葵は東京で運命の再会。やっと繋がったと思った「糸」はまたしても運命のいたずらから再び切れてしまうのでした…
『運命の赤い糸は本当にあるの?』と疑ってしまいそうになりながらも観客は「今か、今か」とふたりの「糸」がしっかり繋ぎ合わされる瞬間を固唾の飲んで待ちわびる、そんな緊張感への試練を強いられる、そんな映画でした( ;∀;)
Title
マイ・バッハ 不屈のピアニスト
2020.9.11公開
ブラジル映画
Staff
監督/マウロ・リマ
製作/パウラ・バヘト他
Cast
アレクサンドロ・ネロ
ホドリゴ・バンドルフォ
カコ・シオークレフ
フェルナンダ・ノーブル
Story
ブラジルのピアニスト/ジョアン・カルロス・マルティンスの伝記映画。
幼い頃からピアノの才能を発揮し、順調にスキルを積み重ね、一流のピアニストとして世に認められるまでに成長していきました。
ところが、思わぬアクシデントに遭遇し、右手3本の指に怪我を負い、生涯苦しむことになります。
懸命のリハビリを行い、指にプロテクターを装備してまで演奏を続ける不屈の精神力を発揮し、演奏家として復活を遂げるのでしたが…
転んでも転んでも起き上がり、音楽家としての新しい道を模索し、実践する凄まじい精神力に感服しました。
「ピアノはもう弾けない」という医者の言葉からのヒントを受け、ならばと新しい使命「指揮者」を目指して猛勉強を行い、晩年は音楽の発展に尽くした『偉人』の生涯をぜひご覧ください。
Title
スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話
2020.9.11公開
フランス映画
Staff
監督/エリック・トレダノ
製作/二コラ・デュバル・アダソフスキ
Cast
ブリュノ:バンサン・カッセル
マリク:レダ・カティブ
エレーヌ・バンサン
ブライアン・ミヤルンダマ
Story
ブリュノが経営する自閉症児ケア施設「正義の声」。ドロップアウトした若者たちを派遣するマリクの「寄港」と協力体制を組んで、多くの問題を抱えるさまざまな自閉症児に日々向き合う様子に、感動以上のものを感じました。
肉親でさえ抱えきれない負担を赤字経営に苦しめられらがらも、彼らを全力でケアし、守る姿勢には尊い犠牲がありました。
無認可の施設運営をよく思わない政府側との衝突も描かれ、「何が正義なのか?」が問われていました。
やれどもやれども減ってくれない突発事項に終始振り回され、あちこち駈けずり回るブリュノとマリクとその支援者たち。よくも堪忍袋の緒が切れないものだと思いました。
自閉症児たちの心のケアだけでなく、行動にさえも責任を負わないといけない運営者としての無力感と、彼らを愛し、彼らの尊厳を懸命に守ろうとするブリュノとマリクの存在なくしては「福祉」が成り立たない厳しい現状がやるせなさを増幅させていました。
実話とのことですが、現場で働く人たちの真摯な対応はもっと評価されるべきではないでしょうか。
ブリュノを演じるバンサン・カッセルのこういう演技を観るのは初めてだと思います。たいていはちょっとクセのある役柄を演じることが多いような気がしていましたが、本作では、他者への「献身」という素朴な人柄になりきり、新境地をみせてもらいました(^^)/
Title
ソニア ナチスの女スパイ
2020.9.11公開
ノルウェー映画
Staff
監督/イェンス・ヨンソン
製作/ホーコン・ウーベラス他
Cast
ソニア・ビーゲット:イングリッド・ボルゾ・ベルダル
トルステン・・アクレル:ロルフ・ラスゴード
ヨーゼフ・テアボーフェン:アレクサンダー・シェアー
アンドル・ゲラート:ダミアン・シャペル
Story
実話に基づく映画です。
ナチス占領下にあるノルウェー。
祖国と敵国のどちらの味方か?
スパイ映画では常に問われる命題ですね。
結果的にはどちらかの有利になるわけですが、そこには両者間(まれに複数国( ;∀;))で揺れ動くことが運命づけられている哀しい使命ですね。
このノルウェー人・ソニアも例外ではありませんでした。人気女優という存在感と社交上手もあり、ナチスと隣国スウェーデンの上層部から目をつけれらてしまいます。
反戦活動をしていた父親が当局に逮捕されるという悲劇が起こり、ソニアはスパイとしての協力が避けられない状況に陥ります。
ナチスの国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェンは首尾よくソニアをスパイとして取り込みます。
ソニアにとって不幸だったのは、弱みを握るスウェーデンの諜報部からもナチスの情報取集を厳命されて板挟みになってしまうことでした。
しかも祖国ノルウェーからみれば敵国(ナチス)寄りと判断されかねない微妙な立ち位置となり、親友からさえも「裏切り者」と映る危ういものでした。
苦悩する彼女の姿は観るのも辛いものでした。ひとりの人間であり、ひとりの女性としての幸せも犠牲にせざるを得ない運命が呪わしかったことでしょう。
それでも懸命に使命を果たす芯の強さに共鳴できました。
Title
ミッドウェイ
2020.9.11公開
アメリカ映画
Staff
監督/ローランド・エメリッヒ
製作/ハラルド・クローサー
Cast
ディック・ベスト:エド・スクレイン
エドウィン・レイトン:パトリック・ウィルソン
チェスター・ニミッツ:ウッディ・ハレルソン
アン・ベスト:マンディ・ムーア
ウェイド・マクラスキー:ルーク・エバンス
山本五十六:豊川悦司
山口多聞:浅野忠信
ウィリアム・ハウゼー:デニス・クエイド
ジミー・ドゥーリトル:アーロン・エッカート
Story
いまだに禍根を残す1941年12月7日の「真珠湾攻撃」
アメリカ側は情報戦を駆使し、日本軍の次の標的がハワイ諸島北西にあるミッドウェイ島との分析結果を出します。
そして、海上での戦いに加え、空中戦でも熾烈な戦いを繰り広げる日米双方の3日間が描かれます。
本作はアメリカ映画なので、アメリカ側からの視点が重視されていますが、日本軍の作戦などもつぶさに表現されており、まれにみる大作となっています。
大作を作るのに定評のあるエメリッヒ監督なので、壮大な歴史絵巻になる素養は十分ありますよね(^^♪
彼のインタビューも観ましたが、どこまでも真摯な姿勢には畏敬の念さえ感じます。
また、日米双方の実力派俳優が顔を揃えており、見ごたえ十分の本作は現代の私たちにも大切ななにかを伝えてくれていますので、ぜひ劇場でご鑑賞くださいね!
Title
ようこそ映画音響の世界へ
2020.8.28公開
アメリカ映画
Staff
監督/ミッジ・コスティン
製作/ボベット・バスター他
Cast
ウォルター・マーチ
ベン・バート
ゲイリー・ライドストローム
ジョージ・ルーカス
スティーブン・スピルバーグ
ロバート・レッドフォード
Story
映画製作としての音響を学びたい人にとっては垂涎のテキストとなることでしょう!!
無声映画時代からトーキーを経て、ダイナミックな映画音響のすべてが明かされます。
本当はまだまだあると思いますけど(^^♪
適切な効果音を求めてロケに出たり、工夫を凝らして疑似音を模索するエンジニアたちの苦労がしのばれます💛
もう1回観たい映画です♪♪
Title
2分の1の魔法
2020.8.21公開
アメリカ映画
Staff
監督/ダン・スキャロン
製作/コーリー・レイ
Cast
イアン・ラウトフット:トム・ホランド
バーリー・ライトフット:クリス・プラット
ローレル・ライトフット:ジュリア・ルイス=ドレイファス
マンティコア:オクタビア・スペンサー
ブロンコ巡査:メル・ロドリゲス
Story
なぜか魔法に詳しい兄と、引っ込み思案な高校生の弟が、亡き父を甦らせる魔法を使って、ただ1日だけの再会のために全力で立ち向かう姿に感動しました。
そして、2回も観てしまいました(*'▽')
イアンの16歳の誕生日に、母ローレルに渡された亡き父からの形見である魔法の杖により、父を24時間だけこの世に復活させられることを知ります。
しかし、その杖の効果は半分だけしか使いきることができず、父は下半身のみの不完全な姿で現れてしまったのでした。
残りを復活させるためには、その力を持つ魔法の石を発見しなければならないのです。騒々しい性格で、行き当たりばったりの兄バーリーとしぶしぶ冒険の旅にでる羽目になったイアンですが、数々の困難に立ち向かい、ついには恐ろしい怪獣との対決にまでもつれ込みます。
その過程での様々な経験が、イアンを恐れに負けないヒーローへと導くのでした…
兄弟の絆と母との交流の大切さが身に染みる映画でした。イアンの表情がどんどんアグレッシブになっていくのが楽しかったです(^^)/
Title
パヴァロッティ 太陽のテノール
2020.9.4公開
イギリス・アメリカ合作
Staff
監督/ロン・ハワード
製作/ナイジェル・シンクレア他
Cast
ルチアーノ・パヴァロッティ
ボノ
プラシド・ドミンゴ
ホセ・カレーラス
Story
世界三大テノール歌手のひとり、パヴァロッティの生涯を追ったドキュメンタリーです。
幼少期から晩年まで、その幅広い活躍と魅力に富んだパーソナリティーで周囲に多大な影響を与えた、偉大なるイタリアのオペラ歌手を知らない人はいないでしょうね(^^♪
私もずっと名前と歌声は知っていましたが、彼の活躍やプライベートは殆ど知らなかったので、深い感銘を受けました。
オペラ歌手にとどまらず常に先を走り続けた生涯には驚くほかありません。
チャリティーに奔走し、音楽のジャンルを超えた懐の広さはもっと評価されてもいいのではないでしょうか?
陽気で、人懐っこく、誰とでも友だちになれる人柄は、多くの人から公私を問わず愛されてきたことがよくわかります。
劇中、三大テノールと呼ばれる彼らの共演(競演)はさすがに見ごたえ十分で、まさに、鳥肌ものでした!!
Title
事故物件 恐い間取り
2020.8.28公開
日本映画
Staff
監督/中田秀夫
原作/松原タニシ
Cast
山野ヤマメ:亀梨和也
小坂梓:奈緒
中井大佐:瀬戸康史
横水純子:江口のりこ
Story
結成10年目の売れない芸人・山野ヤマメ。
幽霊が出るらしい「事故物件」という、いくつかのアパートに住み、体当たりの挑戦をして、番組の視聴率を稼ぐ涙ぐましい”成長物語”です(^^♪
原作としてクレジットされている芸人/松原タニシさんの実体験が元になっているそうで、自分がこんな体験したら腰を抜かすだろうな…という衝撃映像のオンパレードでした( ;∀;)
亀梨君がヤマメになりきって演技しているのがとても好感度が高かったです♪♪
お笑いの世界に入ったきっかけが「人を笑わせること」だったはずのヤマメがいつしか笑いを忘れ、恐怖を売り物にしなければ生きていけない状態に陥ったことを思い出させる梓ちゃんが良かった~。
私は瀬戸康史君が出演するとは知らずに観に行ったので、大好きな彼を見つけてテンションが上がりました!!
あのクリっとした大きな瞳が好きです。
お笑いの世界とテレビの世界の非情さを体感するいい機会になりますよ。
Title
シチリアーノ 裏切りの美学
2020.8.28公開
イタリア・フランス・ブラジル・ドイツ合作
Staff
監督/マルコ・ベロッキオ
製作/マルコ・ベロッキオ他
Cast
トンマーゾ・ブシェッタ:ピエルプランチェスコ・ファビアーノ
クリスティーナ・ブシェッタ:マリア・フェルナンダ・カンディド
ジュゼッペ・”ピッポ”カロ:ファブリツィオフェラカーネ
Story
マフィア映画と言えば、”イタリア”ですよね(^^♪
この世界の、血で血を洗う内部抗争が描かれる本作は、まちがいなく恐いです。
1980年代のイタリアで実際に起こったシチリア・マフィアの抗争を映画化したものですが、組織を裏切り、信頼する判事への協力を決意したブシェッタの苦悩とは?
家族同然の「血の掟」を破った彼に襲いかかる組織の復讐劇は、本当に起こったとは思えないほどの衝撃でした。
逃亡先のブラジルからイタリアに護送されたブシェッタの裁判の模様は「こんなこと、あるの?」というような不思議な光景でした。
というのは、裁判のシーンで、証人席の後方にある「柵」の中には、ブシェッタに敵対する逮捕済の組織のメンバーが多数いて、やいのやいのと罵詈雑言を浴びせるのですから(*'▽')
こんな裁判所って、本当にイタリアにあるのでしょうか?
私はストーリーよりもそっちの方へ関心が移ってしまいました♪♪
さすがに国民性というものでしょうか?修羅場と化した裁判所で、はたしてまともな審理ができるとはとても思えないのですが・・・
退廃・美学・哀愁が漂うマフィアの世界を堪能してくださいね。
Title
オフィシャル・シークレット
2020.8.28公開
イギリス・アメリカ合作
Staff
監督/ギャビン・フッド
製作/ジェド・ドハーティ他
Cast
キャサリン・ガン:キーラ・ナイトレイ
マーティン・ブライト:マット・スミス
ピーター・ボーモント:マシュー・グード
エド・ブリアニー:リス・エバンス
ヤシャル・ガン:アダム・バクリ
ベン・エマーソン:レイフ・ファインズ
Story
イギリス諜報機関GCHQに勤務し、日々、情報収集をするキャサリンを襲ったある「事件」が彼女と愛する夫の人生を危機にさらしてしまいます。
それは、国家的には許されないことでした。2003年に起きた実際の事件をもとに制作されたものですが、アメリカ諜報機関NSAからGCHQに送られてきたイラク攻撃を正当化しようとする陰謀を阻止するための一女性職員の勇気ある行動が発端だったのです。
悩みに悩んだ結果、情報をリークする決心をしたキャサリンは知り合いの女性に接触し、やがてそれがオブザーバー紙の記者マーティン・ブライトの手により記事になります。
その新聞を目にしたキャサリンは自分のしたことにおののき、自責の念に駆られます。職場では犯人探しが行われ、個別の取り調べが進み、詰問にさらされる同僚たちを目の当たりにしたキャサリンは名乗り出るのでした。
キャサリンのしたことは本当に「国家反逆罪」に当たるのかどうかで裁判の行方も決まってきます。
優秀な弁護士事務所を紹介されたキャサリンは、担当弁護士のエマーソンの導きで裁判へと歩みだすのでした。
キーラがこのような硬派な役柄に挑戦したことに私は驚きました。いつもの彼女からはあまり考えられないと感じたからです。しかし、キーラはキャサリンになりきり、しっかりとした演技を披露してくれました(^^)/
ギリギリの精神状態にまで追い詰められた役柄を全うするのは、体力と精神力が必要だと思います。
ひと皮むけたキーラがまぶしく映りました💛
まるで、ソフト路線から見事に硬派(アクション含む)俳優へと転身と遂げたロザムンド・パイクをみるようでした。
忘れてはならないのが、オブザーバー紙のアメリカ担当者役のリス・エバンスですよね♪♪
彼がスーツをビシッと着こなした姿は想像できませんが(*'▽')、今回もラフな格好で登場。執拗な取材者魂を見せてくれています。彼の熱演は評価されていいと思います💛
Title
ブルータル・ジャスティス
2020.8.28公開
カナダ・イギリス・アメリカ合作
Staff
監督/S・クレイグ・ザラー
製作/キース・キャンバル他
Cast
ブレット・リッジマン:メル・ギブソン
トニー・ルラセッティ:ビンス・ボーン
ヘンリー・ジョーンズ・トリー・キトルズ
Story
「悪には悪を」の非情な世界のバランスは難しいですよね。悪者を捕まえるとなると、「そっと優しく」なんてありえないし、ましてや「悪者にも人権を!」と言ってはいられない。現場では…
そんな葛藤を抱えた2人の凄腕刑事が市民の通報が元で、6週間の無休の定職処分をうけてしまうのです。
自身もお金の悩みを抱えていたブレットは、ある”伝手(^^♪”を頼って『金』強奪の計画を入手します。それはボーゲルマンというワルからそっくり『金』をいただくことでした。
定職中もなんのその、トニーを仲間に引き入れ、ボーゲルマンを監視し、実行日に尾行を始めます。
彼らはある銀行を襲い、『金』の奪取に成功し、金行員にも危害を加え、手配とおりに逃走します。
それを尾行するブレットとトニーが行き着いたところでさらなる事件が勃発。
対応を迫られたブレットたちは犯人ととの対決に臨むのでした。
メル・ギブソンとビンス・ボーンの競演はなんともいえない「バディ感」があり、楽しめる部分もありました。私はビンス・ボーンのファンなので、嬉しくもありました♪♪
Title
幸せへのまわり道
2020.8.28公開
アメリカ映画
Staff
監督/マリエル・ヘラー
製作/ユーリー・ヘンリー他
Cast
フレッド・ロジャース:トム・ハンクス
ロイド・ヴォーグル:マシュー・リス
アンドレア・ヴォーグル:スーザン・ケレチ・ワトソン
ジェリー・ヴォーグル:クリス・クーパー
Story
こども向けのテレビ番組で司会を務めるフレッド・ロジャースと、雑誌「エスクアイア」の花形記者との心温まる交流が描かれています。実話の映画化ということで、感動はさらに膨らみますよね。
愛妻と生まれたばかりの息子との生活をなによりも大切にし、仕事にも打ち込むロイド・ヴォーグルが編集部からの指示で、ピッツバーグのロジャースのもとへ取材に出かけます。初めて見る番組のセットの傍らで静かにロジャースの休憩時間を待つロイドに、ロジャースは気さくに近づき、取材が始まりますが、初回の取材は20分という約束どおりにはいきません。
その後も感情的に、また、距離的に近づいたり離れたりを繰り返す2人は、次第にお互いを理解し合うようになりますが、そんな矢先に、ロイドの姉の結婚式に、疎遠になっている父親ジェリーが出席することが判明。ロイドは過去のいきさつからジェリーを避けており、結婚式の不参加さえも考えざるを得ないようになります。
しかし、そういうわけにもいかないのはよくわかっているので、しぶしぶながら、式への出席を約束するのでした。
結婚式当日、ジェリーと1対1で会話するハメになったロイドは、一番触れてほしくない母の話題にブチ切れ。
とっさにジェリーに殴りかかり、お互いに傷を負うことになってしまいます。
無神経にロイド親子の前に現れるようになったジェリーへのロイドの怒りは増すばかり。これまで疎遠だったジェリーがなぜ今頃になって姿を現したのかを怪訝におもうロイドは、結婚式でのジェリーとのいざこざから妻のアンドレアにまできつく当たられ、納得がいきません。
ついに、ロイドの家に、現在の妻と上がり込んでいたジェリーとの対決の時が訪れました。実は、ジェリーは家族を顧みず、ロイドの母と姉の3人を置き去りにした過去があったのですね。悲嘆にくれ、心身ともに苦しみながら世を去った母を見送ったロイドの怒りが爆発します。
そのせいでしょうか、ジェリーが倒れ、病院に運ばれます。一応アンドレアと赤ちゃんのギャビンを連れてジェリーの入院先を訪れますが、まだまだ仲直りにはほど遠く、強く引き留めるアンドレアの言葉にも耳を貸さず、「仕事がある」と病院を去ってしまうのでした。
そんな傷心しきったロイドを気遣うロジャースは、いろいろなヒントを出しながら、ロイドの深層心理を揺さぶってきます。彼にはロイドの心が読めるようになっていたようですね。出会ったその日から。
人の悩みに触れる番組を長年続けるうちに、相手の心が読めるようになっていたようです。
そんなロジャースの思いやりも、ジェリーに対するロイドの氷のような怒りと憎しみは消えることはありません。ロイド自身もこのままでいいとは思っていないでしょうが、悲嘆のうちに亡くなった母を想うとやり切れない悲しみが込み上げ、どうしてもジェリーを避けたくなるのも理解できますよね。
そんな葛藤に引き裂かれているロイドに、アンドレアは執拗にジェリーを許すことを求めるのでしたが…
Title
グッバイ!リチャード!
2020.8.21公開
アメリカ映画
Staff
監督/ウェイン・ロバーツ
製作/グレッグ・シャピロ他
Cast
リチャード:ジョニー・デップ
ヴェロニカ:ローズマロー・デウィット
ピーター:ダニー・ヒューストン
クレア:ゾーイ・ドゥイッチ
Story
ジョニーの嬉しい新作です!
この人が出ないと映画界はやっぱり寂しいですよね~♪♪
今作では、余命半年という恐ろしい宣告を受け、大学教授の講義にも身が入らなくなった孤独な男性のお話です( ;∀;)
人は自分があと少ししか生きられないと知った時に、どう感じるのでしょうか?おそらく永遠の謎でしょうね。
あきらめモードのリチャードの無軌道人生が巻き起こす最後のドタバタ…
かと言って、何か素晴らしいことをするとか、大きなことに挑戦するとかではないんですね。
ジョニーらしく(*'▽')ただ、淡々と日々の務めを果たし、家族にも愛情深く?接し、すべてを受け入れる覚悟を決めたかのような気だるい空気感でラストまで行ってしまいました。
一念発起でもして「死ぬまでにしたいことあれこれ」らしいお話もなく、無気力なまま最後を迎えようとするリチャードに哀愁が漂い、「あっ、やっぱり死ぬんだ…」と思わされました"(-""-)"
でも、最後の瞬間にさしかかるまでどこか冷めた、他人事のようなムードが続くので、「死ぬのが恐くないのかな?」と思いましたが、学長主催のパーティを抜け出し、妻と娘に別れを告げ、愛犬と一緒に車で遠くに行くリチャードを見ていると、さすがに涙が出てきました。
多分、人生最期を過ごす、どこかの病院にでも向かうのでしょうね。
Title
ポルトガル、夏の終わり
2020.8.14公開
フランス・ポルトガル合作
Staff
監督/アイラ・サックス
製作/サイード・ベン・サイード他
Cast
フランソワーズ(フランキー):イザベル・ユペール
ジミー:ブレンダン・グリーソン
アイリーン・ビアンキ:マリサ・トメイ
ポール・ガニエ:ジェレミー・レニエ
Story
有名な女優・フランキーは余命わずかな運命を知り、その最後の夏を家族とともに過ごす計画を立てます。
愛する家族の将来を彼女なりに考えてのことでした。しかし、それぞれの家族には悩みがあり、フランキーの思惑どおりにいかないことが徐々にわかってきます。
「何がしあわせなのか」という命題は誰にとっても答えの出せない、難しいものですが、フランキーはあくまでも自分の理想を彼らに押し付けようとします。
そんなある日、フランキーに呼ばれたかつての仕事仲間のアイリーンと再会したフランキーは本当に嬉しそうでした。
自分を理解してくれる友人ってありがたいものですね💛
そのアイリーンも自分の将来にかかわる問題を抱え、憂鬱な気分がぬぐい切れません。
しかし、余命わずかなフランキーの運命を知り、最後まで彼女の助けになろうと決意するのでした。
イザベル・ユペールのはまり役ですね!
彼女には、物憂い役柄がとっても似合います。心の奥底を見せない冷たいまなざしでストーリーを引っ張っていく技量はさすがです。
ブレンダン・グリーソンが自然体で苦悩する夫役にピタッとはまっていて、重厚感を与えていました。
夏のシントラに行ってみたいと思った方も多いのではないでしょうか?(^^♪
Title
ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
2020.8.21公開
アメリカ映画
Staff
監督/オリビア・ワイルド
製作/ミーガン・エリソン他
Cast
エイミー:ケイトリン・デバー
モリー:ビーニー・フェルドスタイン
ミス・ファイン:ジェシカ・ウィリアムズ
シャーメイン:リサ・クドロー
Story
女優オリビア・ワイルド初監督作。
あのオリビアがどんな映画を作るのか、とても興味がありました(^^)/
しかし、こんなに楽しい作品になるとは夢にも思っていなかったので、素直に”脱帽”です💛
似たような映画は今までもたくさんありましたが、また新たな青春映画が生まれましたね~♪♪
高校生活を勉強に捧げたわりには、他の友人たちとあまり差がない成果に意気消沈。
名門大学に進学するのは自分たちだけではないことに気づきます。
高校時代にあまり遊んでこなかったエイミーとモリーは、友人たちの挑発もあり、卒業前夜にバッチリきめて、勇んで(しぶしぶ(^^♪)パーティーに乗り込むことにしますが、目的地にはなかなかたどり着けません。そんなこんなのアクシデントにめげそうになりながらも、とにかくクラスメイトが主催するパーティー会場に乗り込むことに成功しました!ここまでくると、もうスゴスゴ家には帰れませんし。
ようやくパーティーらしい華やかさに目を奪われながらも、大人の気分を味わう2人でしたが、やがてそれぞれ思いがけないショックに見舞われ、楽しい気分も吹き飛んでみじめさに打ちのめされるのでした。
先に家路についたモリーは、意外な友だちの車に同乗させてもらうことになり、彼女の秘められた胸の内を聞かされます。虚勢を張ってはいてもまだまだ未熟な自分たちに安心感を覚えて優しい気持ちになるモリーの素直さがいいですね。
パーティー会場に警察が乗り込んできて、みんなが逮捕されそうになった時、エイミーはみんなの身代わりとなって連行されることになってしまいました。彼女にこんな勇気があったなんて…。
翌日は晴れの卒業式。はたしてエイミーとモリーは出席できるのでしょうか?
女の子たちの赤裸々な実態にタジタジになりましたが、現代の若者の実態ってこうなんでしょうね?(*'▽')
いい社会勉強になりました!♪♪
エイミーのお母さん役でリサ・クドローが出ていました!!
私の好きな女優です。メガネをかけていましたが、すぐに気づきました。
久しぶりの映画出演ですね💛
Title
海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版&イタリア完全版
2020.8.21公開
イタリア・アメリカ合作
Staff
監督/ジュゼッペ・トルナトーレ
製作/フランチェスコ・トルナトーレ
Cast
ナインティーン・ハンドレッド:ティム・ロス
マックス:プルイット・テイラー・ビンス
少女:メラニー・ティエリー
Story
1999年に公開され、大ヒットした名作が帰ってきました!
この映画が持つ魔法のような存在感には、時間は関係ないと言ってもいいと思っています。
そう、いつ聞いても、いつ目にしても記憶がよみがえり、忘れられないタイトル。その甘酸っぱい切なさがこの映画を永遠の名作にしているのでしょう。
「ナインティーン・ハンドレッド!」
この甘美な響きに心を揺さぶられない人はいるでしょうか?
あの、ティム・ロスの甘いルックスと相まって、限りなくロマンティックな世界観の余韻に浸る心地良さ…
生まれたてで船に残されていたひとりの赤ん坊。見つけたおじさんが親代わりとなり、いつくしんで育てられます。もちろん、他の船員さんたちからも可愛がられ、すくすく素直に成長した彼は、やがてダンスホールのピアノ弾きになります。
即興演奏が得意で、その人柄から誰からも慕われ、尊敬されて、いわゆる村社会(船の中だけでの人生だった)でしか生きられなかった天才ピアニストの生きざまが描かれています。
生涯一度も船を降りなかった理由と、一度だけ大地を踏む瞬間に船に引き返した理由から見ると、一人の孤独な男性像が浮かび上がるのです。
やがて、老地化した船が廃線となり、爆破が計画されます。彼と親しかったトランペッターが彼に船を降りてミュージシャンとしての新しい道を説きますが、そこには彼の心はありませんでした。
沈みゆく船と運命を共にすることを選んだ悲しい人生に涙が溢れてきました。
この映画ほど私の心をかき乱すものはないかもしれません。ティム・ロスの哀愁漂う風情が見事にマッチして、永遠に映画史に残る作品に仕上がっていると思います。
Title
カサノバ 最期の恋
2020.8.7公開
フランス・ベルギー・アメリカ合作
Staff
監督/ブノワ・ジャコー
製作/クリスティナ・ラルサン他
Cast
ジャコモ・カサノバ:バンサン・ランドン
シャルピヨン:ステイシー・マーティン
バレリア・ゴリノ
Stoty
誰もが一度は聞いたことがある名前「カサノバ」
稀代のプレイボーイですね~💛
どんな華麗な恋愛劇を繰り広げてくれるのかと、ワクワクしながら観にいきました。
が、しかしそこには勝手に想像していた華やかなプレイボーイはいませんでした(*'▽')
「えっ?」と驚いた私。実は「最期の恋」となっているだけあって、年老いたカサノバがいるだけなのでした…
しかも、プレイボーイと異名を取ったはずの手練手管を駆使するはずの華麗な伊達男の姿は皆無。
若く美しい娼婦のシャルピヨンにいいように操られ、思いを遂げられない哀しいカサノバを観ているのは辛かったです。
恋の駆け引きの上手はシャルピヨンだったようですね。カサノバを焦らすテクニックは、現代でも真似できそうですよ。
若い女性必見の映画です(^_-)-☆
Title
赤い闇 スターリンの冷たい大地で
2020.8.14公開
ポーランド・イギリス・ウクライナ合作
Staff
監督/アグニエシュカ・ホランド
製作/スタニスワフ・ジェジッチ他
Cast
ガレス・ジョーンズ:ジェームズ・ノートン
エイダ:バネッサ・カービー
ウォルター・デュランティ:ピーター・サースガード
ジョージ・オーウェル:ジョゼフ・マウル
Story
1933年。世界的な恐慌状態にも関わらず、
スターリン体制のソ連が繁栄を続けている実情を取材しようと伝手を頼り、モスクワに乗り込みます。
彼には大切な使命感もありました。それは、「時の人」スターリンにインタビューすること。
かつて、ヒトラーへのインタビューに成功したジョーンズの自信満々の様子が微笑ましい(^_-)-☆
監視が厳しいソ連で、旧知のジャーナリストと再会し、
貴重な情報を得そうになりますが、あえなくすれ違うことになり、
その後彼は亡くなってしまうのでした(不審死?)
さすがに「何かがおかしいのでは?」と感づいたジョーンズは、
ピューリッツア賞を受賞したニューヨーク・アイムズの
モスクワ支局長のウォルター・デュランティと接触。
デュランティのジャーナリストとしてののんきな姿勢に疑問を感じずにはいられないジョーンズは、
亡き友人が自分に何を伝えたかったのかを知る必要に迫られ、
策を弄して、単身ウクライナ行きを決意。
社会主義体制下のスターリンの5か年計画が実行に移されていることから、
さぞや大規模農場などの繁栄を期待していたジョーンズが初めて目にする、
悲惨なウクライナの現実はそこにはありました。
みるからに荒廃した痩せた大地が延々と続き、
繁栄とは対極の飢餓に襲われた人民の現状は目を覆うばかり…
「なぜこんなことに」
自らも追われる身となり、命からがら逃げ落ちた先で遭遇した村人たちの、
世にも恐ろしい地獄絵図がこれでもか、と迫りくるのでした。
「これはなんとしても自分が記事にしなければ…」との思いを胸にとどめ、
辛くもイギリスに帰還することに成功しました。
そして、そのころに喧伝されていたジャーナリズムの浅はかさを突き、
真実を知らしめる記事を載せることに成功するのですが、さらなる罠がジョーンズを襲います。
ジョーンズを演じるのは、ジェームズ・ノートン。
「あれっ、どこかで見たような…」と思っていたら、
先ほど公開されたシアーシャ・ローナン主演作
「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」のジョン・ブルック役の俳優でしたね~♪♪
こういう端正なルックスは私の好み💛です!(^_-)-☆
そして、避けて通れないのが、一癖も二癖もあるジャーリスト、
ウォルター・デュランティ役のピーター・サースガード!!
もうこの人が出てきたら観に行かないわけにはいきません(*'▽')
彼の日本公開作品はほとんど観ていると思います。
とにかく好き!
あの、もったりとしたしゃべり方…
粘りつくような目力…
引き寄せられます、磁石のように…(良いにつけ、悪いにつけ)(^^)/
Title
中島みゆき「夜会」VOL.20
リトル・トーキョー~劇場版~
2020.7.23公開
Staff
原作/脚本/作詞/作曲/演出:中島みゆき
Cast
中島みゆき
渡辺真知子:姉
石田巧
植野葉子
香坂千晶
宮下文一
Story
北海道の山間のホテルのライブスペース『リトル・トーキョー』を舞台に繰り広げられる不思議な空間を切り取っています。
歌手として成功を収めた姉が帰省。何年ぶりかの姉妹の対面から物語は始まります。
地元に帰ってきた元ロックミュージシャンや、周囲の人々との触れ合い、かわいがっていた「山犬」との強いつながりなどが徐々に明らかになっていくうちに、だんだんと物語の中に引き込まれていきます💛
ホテル開発業者が狙っていることを知りつつも、なんとか現状保持を心に秘め、ホテルを含めた大自然を守る戦いはどこにむかうのでしょうか…
中島みゆきの「夜会」は一度は観てみたいと憧れておられる方たちもたくさんいらっしゃると思います。
今回劇場版が公開されたので、ファンにとっては至福の時間となるでしょう(^_-)-☆
Title
ジェクシー!スマホを変えただけなのに
2020.8.14公開
アメリカ・カナダ合作
Staff
監督/ジョン・ルーカス
脚本/スコット・ムーア
Cast
フィル:アダム・ディヴァイン
ケイト・フィネガン:アレクサンドラ・シップ
カイ:マイケル・ベーニャ
ジェクシー:ローズ・バーン
Story
記者として働くフィルの悩み(欠点?( ;∀;))は、孤独なこと…
友人と呼べる人もなく、仕事以外は家でくつろぐだけの寂しい生活を送っていたのですが、ある日、新しくスマホを購入したことにより、彼の生活は一転!!
バラ色の人生が幕を開けたのです。
スマホにはジェクシーなる優秀な人工知能が搭載されており、フィルの生活向上のために奮闘するのでした。
ただ、時にやりすぎてフィルの負担になることも多々あり、強まる支配に窮屈さを感じるようになったことも事実。
ジェシーの叱咤激励(理解不能な言動あり)のおかげで、好きな女性とも付き合えるようになったり、職場でも仲間ができたりと順調にフィルの生活は改善されていきますが…??
どこにでもついてきたがるジェシーとの関係を見直す必要に迫られたフィルに、ジェクシーの嫉妬が強まり、とんでもない方法でフィルの邪魔をしだします。
人工知能に助けてもらうのもいいですが、それに支配される怖さが胸にズシーンときました(*'▽')
どんなに追い払っても「私はクラウドに存在しているから」と強気のジェクシーと縁を切ることができないフィルはどうなってしまうのでしょうか?
Title
ファヒム パリが見た奇跡
2020.8.14公開
フランス映画
Staff
監督/ピエール・フランソワ・マンタン=ラバル
製作/デボラ・べナッター他
Cast
ファヒム・モハンマド:アサド・アーメッド
リスヴァン・シャルバンティエ:ジェラール・ドパルデュー
ヌラ:ミザヌル・ラハマン
Story
祖国バングラディシュでもチェスで有名だったファヒムと父は政治難民としてパリにやってきます。
ファヒムの才能を認めてくれたチェスのコーチにシルヴァンがついてくれたことにより、ファヒムの前途は明るさを増していきました。
パリに残るには父が定職につく必要があるのですが、難民センターからなかなか出ることもかなわず、二人の先行きも危うくなっていきます。
それでも、ファヒムはチェスの腕を上げ続け、大会でもいい成績を残すことに全力を尽くします。
やがて、フランスの全国大会への出場の機会が訪れ、ファヒムも参加する予定でしたが、参加資格の難民指定が受けられず、あわや欠席!というところまで追い詰められます。
シルヴァンの尽力で、なんとか特例を認められ、開始時間ギリギリに試合に臨みます。
政情不安な国を逃れ、命からがらパリにたどり着いた二人の苦闘は、容赦ない難民としての弱い立場に埋もれてしまう哀しさが漂います。
親子の運命を賭けたこの大会で優勝できさえすれば、苦しい難民生活にもピリオドが打たれる瀬戸際を演じる子役のアサド君の力演をぜひ確かめてみてくださいね💛
Title
ハニーボーイ
2020.8.7公開
アメリカ映画
Staff
監督/アルマ・ハレル
製作/ブライアン・カバナー=ジョーンズ他
Cast
オーティス(12歳):ノア・ジュプ
オーティス(22歳):ルーカス・ヘッジズ
ジェームズ:シャイア・ラブーフ
Story
シャイア・ラブーフが自分の過去を元に脚本にかかわり、オーティスの父親役で出演を果たしています。
人気子役オーティスのマネージャーを務めているものの、その関わり方にかなりの問題を抱えた不器用な父と、反発を覚えながらも父への愛情を持ち続ける一人息子との葛藤がヒリヒリするような緊張感がグイグイ迫ってきて、息苦しくなる場面が多くありました。
シャイア自身の経験が描かれているようですが、彼にはこんな過去があったんですね。
そう思うと、彼のたび重なる奇行や反社会的な態度も納得できる気がしました。
シャイアのトラブルを目にするたびに「この子、どうしちゃったの?」といつも心配でしたが、この映画を観るかぎり、乗り越えたのだと感じます。
私は「トランスフォーマー」での彼を観てからファンになったので、それ以後の活躍もうれしく思っていたので、出演作が次第に減っていったのをとても残念に思っていました。
オーティスは子役としてテレビドラマなどに出演し、大人の世界での生活を余儀なくされ、子ども時代を満喫できていない孤独な少年。
マネージャーの父とのモーテル暮らしにもそれほど不満をいうこともなく、スタジオ通いの毎日を淡々と過ごしていました。
10年後のオーティスは、飲酒運転事故を起こし、厚生施設での治療にあたり、PTSDと診断されます。その原因を探るために過去に向き合うことになります。
そこには思い出したくもない悲惨な親子の物語が隠されていて、いまなお彼を苦しめているのが鮮明になっていくのでした。
Title
ジョーンの秘密
2020.8.7公開
イギリス映画
Staff
監督/トレバー・ナン
製作/デビッド・パーフィット
Cast
ジョーン・スタンリー:ジュディ・デンチ
マックス・デイヴィス教授:スティーブン・キャンベル・ムーア
ジョーン・スタンリー(若い時代):ソフィー・クックソン
レオ・ガーリチ:トム・ヒューズ
ニック:ベン・マイルズ
Story
実話の映画化。
時は2000年5月。
80代になり、余生を静かに生きるジョーンはイギリス情報部MI5により、突然逮捕されてしまいます。容疑は戦時の「スパイ容疑」。
1941年から核兵器開発機関において働いていたジョーンは原爆開発に深く関わっていました。
大学時代に共産主義者の学生たちとの交流の延長戦上で、機密漏洩を大学時代からの恋人のレオに迫られますが、その都度、断固として拒否の姿勢を崩すことはありませんでした。
たとえ、愛する人だとしても、祖国を裏切ることはありえないからでした。
1945年、尊敬するデイヴィス教授とともに尽力した原爆実験が成功。そして、広島・長崎に原爆が投下されるのです。
それを知ったジョーンは絶望します。自分のやってきたことの重大な罪深さにおののいたからでした。
内的葛藤の末に、彼女はついに祖国を売る決意をします。レオに機密文書を渡す「スパイ」の役割を果たすことに同意したのでした。次々に危ない橋を渡るジョーンですが、カナダで面識があった科学者がソ連のスパイ容疑で告発され、自分の勤務先にも捜査の手が忍び寄る恐怖に耐えながらも、自分の信念を貫き通します。
MI5に、学生時代の交友関係に始まり、積み上げられた自分の経歴を暴露されながらも「私は無実」と言い張るジョーンの脳裏には、過去の出来事が甦ります。
若かったころの情熱や、愛を疑ったこと、新しい恋人となったデイヴィス教授との苦しくも充実した研究生活などが捜査当局に暴かれるたびに胸を去来するのでした…
さすがにジュディ・デンチですね。現在形のジョーンの感情表現は見事というほかありません。
過去と現在に揺れ続ける一女性の姿を生々しく伝えてくれます。
突き詰めていけば、ジョーンの真理は唯ひとつ。「自分の行為があったからこそ、世界は救われた」だったのです。
アメリカの核開発が成功することで、しのぎを削っていた各国間の熾烈な戦いに不均衡が生まれるのを阻止するためには、複数の国が原爆を持つことだと信じていたからでした。
そこには、彼女だけが気づき、他には誰も知りえなかった「真実・真理」があったのですね。
レオ役には、英国ドラマ「女王ヴィクトリア」でアルバート王子を演じたトム・ヒューズが扮しています。甘いマスクと真剣な眼差しには女性はなびいてしまうだろうな、という説得力がありました( ;∀;)