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映画コラム

ここでは、私が実際に劇場で観て印象に残った映画を取り上げていきます

<ミミの宝石箱>

http://daiana-rose.seesaa.net/

<キャメロンの部屋>

http://blog.goo.ne.jp/jullia_2009


映画サロン『男と女 人生最良の日々』:アップルリーズ 2020.2.2

Title

男と女 人生最良の日々

2020.1.31公開

フランス映画

Staff

監督/クロード・ルルーシュ

製作/サミュエル・ハディダ他

Cast

アヌーク・エーメ:アンヌ

ジャン=ルイ・トランティニャン:ジャン・ルイ

モニカ・ベルッチ:エレナ

スアド・アミドゥ

アントワーヌ・シレ

Story

1966年の名作「男と女」の53年後を描いています。

実は1986年に「男と女Ⅱ」という続編が同じキャストで製作されており、言うなれば、「続・続編」でしょうか。

 

しかし、前作の53年後という設定も凄いですよね。Castのお2人もそれぞれ80代後半。

あのステキなカップルの最晩年というには凄まじさがハンパないような(*‘∀‘)

 

当時の白黒映像が途中で何度も繰り返し出現し、どうしても若く、美しすぎる2人がちらついてしまい、なんとも言えない感慨にふけってしまいました・・・

それでも、老いをものともしないアヌークとジャン=ルイの存在感にねじ伏せられたような感じがしています。

 

現在は介護施設に入所しており、記憶も衰退し、さらに施設の人たちとも交わろうとしないジャン・ルイ。

そんな父を案じた息子のアントワーヌがアンヌを訪ねてきます。

ジャン・ルイは他のことには関心を示しませんが、なぜかアンヌのことだけは記憶に残っているらしく、彼女の話をよくしているとのことでした。

 

アントワーヌの「父を訪ねてほしい」という要請に応えて、アンヌは快く承諾してジャン・ルイが暮らす介護施設を訪ねると、庭に座った彼と再会を果たします。

アンヌが話しかけても彼には誰かわからないのですが、アンヌは嫌な顔をすることなく、世間話を交えながら彼の気持ちを知ろうとします。

 

何度かの訪問を重ねていくうちに2人が付き合っていた頃のことを少しづつ思い出していくジャン・ルイにそっと寄り添うアンヌの優しさが私たちにも伝わってくるのでした♥♡

 

この再会をきっかけに幼少時に同じ寄宿舎にいたジャン・ルイの息子とアンヌの娘も当時を取り戻すかのようにお互いの気持ちに向き合うようになります。

 

「男と女」という名作が今でも色褪せず、50年以上も経っているにも関わらず、鮮明な記憶として後世に語り継がれる映画だということを改めて思わせてくれました。

アヌークの「男と女」での神がかり的な美貌が忘れられません。


映画サロン『母との約束、250通の手紙』:アップルリーズ 2020.2.1

Title

母との約束、250通の手紙

2020.1.31公開

フランス・ベルギー合作

Staff

監督/エリック・バルビエ

製作/エリック・ジュエルマン他

Cast

ピエール・ニネ:ロマン

シャルロット・ゲンズブール:ニーナ

ディディエ・ブルドン

ジャン=ピエール・ダルッサン

Story

シャルロット・ゲンズブールが渾身の母役に挑みます。

1人息子を愛してやまないニーナ。女手ひとつで逆境にもめげることなく、母子2人の生活を支える毎日を

懸命に送る、昔ながらの「母の鏡」と言える姿勢が共感を呼びます。

 

ユダヤ系ポーランド人移民の彼らは、憧れの地フランスに渡り、運よくホテルの仕事にありつけ、ロマンの教育にも力を注げるようになりました。

 

その境涯から上昇志向の強いニーナはロマンに将来大出世することを誓わせます。

それは、優秀な軍人になること、さらにフランス大使、そしてフランスが世界に誇る作家になることだったのです。

 

幼少時から様々な習い事をさせるニーナの姿は、現代の大多数の母親の考え方にも通じるものがあるかもしれませんね(^_^)v

 

誰であれ、親というものは、我が子が立派になることを願い、そうなるためには2人3脚で、努力を惜しまないものでしょう。

 

パイロットとして戦場にも行き、重病にもなり、そんな時にもロマンには母の𠮟咤激励が聞こえるのでした♪♪

こんな母親にひるむ男性もいそうですが、ロマンは仲間にひやかされながらも心底では母を愛し、その指導に身をゆだねるのでした。

 

苦しい戦場での楽しみは愛する人たちからの『手紙』だと思います。

現代のように通信網が発達していなかった当時は戦地に届く『手紙』こそが自分を故郷や親しい人たちとのつながりを証明してくれる”生きがい”のようなものだったようですね( ;∀;)

 

戦争映画でもこっそりと服のポケットや札入れから恋人や家族の写真・手紙を取り出し、さらなる戦いへの決意や、勝利への渇望などを滲ませるシーンがよくでてきますよね。

とても人間らしい1コマだと感じます。

 

軍人としての階級も上がり、自作の本も出版され、母が待つ故郷に降り立ったロマンを迎える厳しい現実にはハッとしました・・・

 

毎週届いていた母からの手紙の秘密がそこで明かされるのでした。

 

ロマン役のピエール・ニネの素直でありながら、ちょっとワルそうな雰囲気も役柄にピッタリでしたし、ニーナ役のシャルロット・ゲンズブールがさすがの力演(怪演(*‘∀‘))が各国で称賛を浴びているようですね。

 

「ちょっと、やりすぎ!」と言いたくなるような、狂気さえも感じさせる鬼気迫る迫力には負けます♪♪

渾身の演技力で「母の力」を体現する様子は、これからの映画史に残るのかもしれませんね。



映画サロン『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』:アップルリーズ2020.1.31

Title

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密

2020.1.31公開

アメリカ映画

Staff

監督/ライアン・ジョンソン

製作/ラム・バーグマン他

Cast

ダニエル・クレイグ:ブノワ・ブラン

クリス・エバンス:ランサム・ライズデール

アナ・デ・アルマス:マルタ・カブレラ

ジェイミー・カーティス:リンダ・ドライズデール

マイケル・シャノン:ウォルト・スロンビー

ドン・ジョンソン:リチャード・ライズデール

トニ・コレット:ジョニ・スロンビー

クリストファー・プラマー:ハーラン・スロンビー

Story

ニューヨーク郊外の大豪邸。

世界的な名声を誇る大作家であり、大手出版社創設者のハーラン・スロンビーの85歳の誕生日に起きた数々の謎(ミステリー)に迫る敏腕探偵ブノワ・ブラン。

 

彼を支える( ;∀;)地元の警部補と刑事をリードし、事件の真相を解き明かす様子は、歴史的な名探偵(刑事等)たちとの対比が楽しめます♪♪

コロンボ警部、シャーロック・ホームズ、エラリー・クイーン、フィリップ・マーロウなどと比べても遜色ありません。思索的でありながら、現場主義でもあり、直感にも優れ、コロンボのように執拗に犯人周辺に切り込むスタイルは新しい探偵ものを予感させます。

 

ハーラン・スロンビーの事件は自殺であるとの警察の見解に、なぜか探偵が異議を唱え、家族たちへの取り調べに同席するなど普通では考えられないことですが、そこには知られざる理由があるのでした。

 

とにかく、一癖も二癖もある家族(登場人物(^_^))が、当日老ハーランから受けた決定的な宣告が、次第に形になるにつれ、根の深い家族間の実態が暴かれていきます。

 

彼らの一番の関心事は、ハーランの死亡による巨額の遺産の行方。各々がかたずをのんで遺言状を待ち受けるなか、発表されたのは現実とは思えない内容だったのです。

 

ハーランの数少ない理解者である看護師のマルタが事件の真相を知っているようですが、それさえも二転三転して、捜査はかく乱されるのでした。

 

探偵ブラン役のダニエル・クレイグがスタイリッシュで「さすが、ジェームズ・ボンド!!」と拍手を送りたくなる本作ですが、意外なところでは、ダメな孫を演じるクリス・エバンスでしょうか?

「キャプテン・アメリカ」のイメージが先行して馴染みにくい感じでしたが、こうこうシリアスな役柄にも今後の期待が持てますね~。

 

本作で気になったのは、喪中のはずの家族の長女が真っ赤なドレスを着ていたことでした(*‘∀‘)

「こんなの、アリ?!」って不思議に思いました(^o^)/

また、見るからに怪しそうなマイケル・シャノンや久しぶりに観たドン・ジョンソン起用に「え~っ」て驚きましたが、意外性があり良かったですね~♥♡♥


映画サロン『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』:アップルリーズ 2020.1.30

Title

ナイト・オブ・シャドー 魔法拳

2020.1.17公開

中国映画

Staff

監督/バッシュ・ヤン

製作/アガン

Cast

ジャッキー・チェン:プウ・スンリン

イーサン・ルアン:イェン・チュイシャ/ツァイチェン

エレイン・チョン:シャオチン

リン・ボーホン:ヤンフェイ

リン・ポン:鏡の妖怪

Story

ジャッキー・チェンはなんと文豪妖怪ハンターだった!!

びっくりですが、よく似合いますよね~♪♪

 

オープニングは村の子どもたちを相手に本の読み聞かせでほんわかムードだったのが、次第におどろおどろしい妖怪満載のファンタジー( ;∀;)へと早変わり♥♡

 

ジャッキーの映画はこうでなくちゃ!ってことですね~。たとえ荒唐無稽でも楽しければいい…ということで、昔懐かしい?妖怪の世界をたっぷりと楽しませていただきました♪♪

 

お金持ちの娘が行方不明になり、真相を解明すべくジャッキースンする妖怪ハンター・プウが動き始めると、強力な2人の美人妖怪が大暴れ!!

 

そして、前世は白ヘビだったヤンフェイと女妖怪シャオチンとの悲恋が隠されていたのでした。

 

プウは「陰陽の筆」で妖怪たちを封印する力を持つのですが、その筆を妖怪に奪われ、反撃にあいます。

 

途中で何が何だかよくわからなくなったりしましたが、なんとか最後まで話についていくことができました(*‘∀‘)

 

ジャッキーの作品はどれも文句なく面白いので、必ず観に行きます。こんなファンタジーも時にはいいものですね~♥♡♥



映画サロン『キャッツ』:アップルリーズ 2020.1.26

Title

キャッツ

2020.1.24公開

イギリス・アメリカ合作

Staff

監督/トム・フーパー

製作/トム・フーパー他

Cast

フランチェスカ・ヘイワード:ヴィクトリア

ロビー・フェアチャイルド:マンカストラップ

ジェニファー・ハドソン:グリザベラ

ジュディ・デンチ:オールドデュトロノミー

ジェームズ・コーデン:バストファージョーンズ

ローリー・デビッドソン:ミストフェリーズ

Story

誰もが知る「キャッツ」の実写版が遂に日本に上陸しました♪♪

私も長いこと待っていました♥♥

こんなに楽しいミュージカルって何度観てもあきないですね~。

 

ジェリクルキャッツたちがどんな気持ちで満月の日を待ちわび、それにかけてきたかがよくわかり、彼らの幸せを願わずにはいられないくらいでした。

 

年に一度の満月の夜開かれる『ジェリクル舞踏会』で優れたネコだけが許される人生の転換を現実にできるのです。それは、「新しい人生(猫生(^^♪)」を与えられるとのこと。

 

そんな特典が得られるのなら、私たちだって一晩中でも踊れますよね~(^o^)/

今宵選ばれるのは誰か・・・

 

駆け引きあり、裏切りあり、懸命に歌い踊る『ジェリクルキャッツ』たちのダンスシーンが圧巻です!!

 

主役のヴィクトリアの、演技が初めてとは思えないフレッシュ&ピュアな表現力には脱帽です(*‘∀‘)

 

ネコらしいセクシーな動きにはため息が出るほどでした。CGを駆使しているそうですが、身体にピタッとした衣装(^_^)vにも惹きつけられました。

 



映画サロン『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』:アップルリーズ 2020.1.25

Title

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

2020.1.24公開

スペイン・ベルギー・フランス・イギリス・ポルトガル合作

Staff

監督/テリー・ギリアム

製作/マリエラ・ビスイェフシ他

Cast

アダム・ドライバー:トビー

ジョナサン・プライス:ハビエル

ステラン・スカルスガルド:ボス

オルガ・キュリレンコ:ジャッキ

Story

2001年のあのジョニー・デップ主演作「ロスト・イン・ラマンチャ」から19年の時を経て、ついにギリアム監督の宿願が叶いましたね~♪♪

 

もう完成作品を観ることはできないのではないか?と危惧したこの数年でしたが、天はギリアム監督を見放さなかったのですね♥♡

 

アダム・ドライバー&ジョナサン・プライスという天性の主役を得て蘇った「ラ・マンチャ…」という主題が生き生きと描かれており、他に類をみない『ギリアムワールド」を作り上げてしまった(^_^)v

 

CM監督のトビーがロケ隊を連れてスペインの片田舎で撮影に邁進(^^♪している時に偶然であった放浪の男から手に入れた1本のDVDが予想もしない事件へとトビーを誘い込むのでした。

 

CMを撮影している場所が奇遇にも、学生時代に製作した「ドン・キホーテを殺した男」の撮影場所に近いのを知り、当時の人々を想う気持ちからその村を再訪することにしたのです。

 

そこでトビーは、元「ドン・キホーテ」役のハビエルが今も役柄に浸って生きている現実に突き当たります。

頭のネジが少々ゆるんでいるらしいハビエルに、「サンチョ」と間違われてつきまとわれ、必死に逃げ回るトビー。

 

また、撮影当時のカフェの主人も健在でしたが、その一人娘は「スター」を夢見て都会に出ていき、主人の言葉を借りれば『堕落してしまった』と責められたりも・・・

 

CM撮影のこともどこかに吹っ飛んで、ハビエルやトビーのボス夫婦、そして、かつてのカフェの娘とそのパトロンとの危うい関係に巻き込まれ、文字通りボロボロになって彷徨うトビーが痛ましい・・・(*'▽')

 

批評家たちからはこの作品に対して賛否両論が寄せられているそうですが、こんな奇想天外な映画を製作できるギリアム監督の凄さを称えたいと思います(^_-)-☆

 

トビー役のアダムも素晴らしいですが、ドン・キホーテになりきり演技のジョナサン・プライスの脅威の演技力には脱帽です♪♪あまりの痛ましさに胸が締め付けられました…。

 

ボスの妻役のオルガ・キュリレンコはこのところ立て続けに出演作が公開されていて、もうすっかり大女優の域に達しているのかもしれませんね♥♡


映画サロン『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』:アップルリーズ 2020.1.24

Title

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

2020.1.24公開

フランス・ベルギー合作

Staff

監督/レジス・ロワンサル

製作/アラン・アタル

Cast

ランベール・ウィルソン:エリック・アングストローム

オルガ・キュリレンコ:カテリーナ・アニシノバ

リッカルド・スカマルチョ:ダリオ・ファレッリ

アレックス・ロウザー:アレックス・グッドマン

シセ・バベット・クヌッセン:エレーヌ・トゥクセン

エドゥアルド・ノリエガ:ハビエル・カサル

アンナ・マリア・シュトルム:イングリット・コルベル

フレデリック・チョウ:チェン・ヤオ

Story

ダン・ブラウンの小説「インフェルノ」の出版・翻訳からヒントを得たミステリー。

「ダ・ヴィンチ・コード」などのロバート・ラングドンシリーズでおなじみの世界的ベストセラーは、誰もが知る小説ですよね。

「インフェルノ」はシリーズ4作目に当たります。

 

ここでは『デダリュス』という、大ベストセラー・ミステリー三部作の完結編に絡む事件が起こります。

この小説の版権を取得した出版社社長のアングストロームによる翻訳者監禁(隔離)にまつわる、異常な世界が幕を開けるのでした・・・

 

各国から選ばれた9人の翻訳家がフランスの片田舎の豪邸に集められ、携帯電話など私物さえも没収され、外部との接触は一切禁止。

1室に閉じ込められ、セキュリティのために屈強なガードマンも数人配置するほどの手の込みようでした(*‘∀‘)

 

それは、原稿が外部に漏れないようにするための措置でしたが、何者かによって原稿の一部が流出し、さらに、24時間以内に500万ユーロを振り込めという要求がなされます。

実行しないとさらなる原稿を公開するという脅しが。

 

狼狽したアングストロームは犯人探しに躍起になり、翻訳家のなかの誰かを犯人として炙り出そうとしますが、そういう目で見ると誰もが犯人らしく見えてくるものですよね。

 

この映画でも過去と現在が交差し、絡まった糸を解きほぐしていく手法が取られます。

しかも、時折差しはさまれる謎めいた進行状況に、観客は戸惑いを隠せないような作りになっているようで、

私など「もう少しヒントが欲しい!!」なんていう感じで、ちょっと神経質になってしまう部分もありました( ;∀;)

 

さあ、ここで重要なのが、『デダリュス』作者のオスカル・ブラックという人物なんですね~♪♪

アングストロームが彼を訪ねていくシーンがあり、「あぁ、この人ね」という認知はできましたが、2人の話し合いがはたしてスムーズにいったのかまでは判別できないまま。

 

そして、中盤から怒涛のどんでん返しが数珠つなぎに起こっていき、アングストロームも観客も「アレレ??」という調子で、めまいを起こしそうになるのでした( ^^) _U~~

もちろん、アングストロームは自社の私利私欲で動いている悪辣な経営者ですが、犯人に手玉に取られ、苦悩する姿には多少の同情も禁じえません♥♡♥

 

ダン・ブラウンの「ロバート・ラングドン」シリーズの翻訳家の越前敏弥先生から最近直接聞いた話によると、実際に越前先生も、隔離しての翻訳作業を要請されたそうで、出版社がそれを止めてくれたとのことでした。

あやうく難を逃れた( ;∀;)越前先生、ラッキーだったと思います♪♪

 

『9人の翻訳家』、想定外の、あっという結末を皆さんお楽しみに!!

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先日の、越前敏弥先生執筆のご本へのサインを

していただいている写真です(^_^)v

 

いつお会いしても優しいお人柄に、

親しみを感じます♥♡



映画サロン『冬時間のパリ』:アップルリーズ 2020.1.23

Title

冬時間のパリ

フランス映画

2020.1.17公開

Staff

監督/オリビエ・アサイヤス

製作/シャルル・ジリベール

Cast

ギョーム・カネ:アラン

ジュリエット・ビノシュ:セレナ

バンサン・マケーニュ:レオナール

ノラ・ハムザウィ:ヴァレリー

Story

出版業界の内実をかいま見せてくれる作品です。

編集者のアランと妻の女優セレナははたから見ると理想的な夫婦のよう(^_^)v

しかし、その実態はちょっと違っています。

 

当人どうしも薄々気づいている様子ですが、それでも家庭に波風を立てない慎重さも持ち合わせていて、友人関係もそつなくこなします。

 

友人でもあり、作家のレオナール夫妻ともつきあいもあるのですが、実はレオナールとセレナは陰で付き合っているのでした・・・

 

一方のアランも同じような不倫関係を持ち、少しは気にしているようですが、どの夫婦も真剣に悩む感じがないのがフランス的・・・というか、ユルユル感満載で、「この人たちって、大丈夫なの?」と心配になるほど

 

そんなアランですが、昨今の流行りでもおわかりのように、出版業界は紙媒体から電子書籍方向へとどんどん移り変わっていく不安に駆られているのでした。

 

しかも、最近は個人による情報発信等(自分の好き勝手にブログを書いたり(*‘∀‘))が席巻しており、なにも書籍を買って読まなくてもいいし、本出版もそれほど魅力的ではなくなってきた、というような暗い( ^^) 話が友人同士で交わされるシーンもあり、アランの心配も杞憂ではないようです♪♪

 

さらに、レオナールからは次作の出版を懇願され、しかたなくキッパリと断るのでした。

 

この映画を観ていていいなと思うのは、夜に友人宅に集まって食事を楽しむシーンが再三出てくるところでした。

 

こんなふうな時間(夜)の過ごし方ってなんとなく理想的というか、密かに憧れませんか?

外国映画ではこのような描写はよく出てくるので、いつも「あ~、良い感じ♥」と思いながら観ています。

 

2つの不倫の行方が気になる方は劇場で確認してくださいね(^_-)-☆



映画サロン『ラストレター』:アップルリーズ 2020.1.22

Title

ラストレター

2020.1.17公開

日本映画

Staff

監督/岩井俊二

原作/岩井俊二

Cast

松たか子:岸辺野裕里

広瀬すず:遠野鮎美/遠野三咲(高校時代)

森七菜:岸辺野颯香/遠野裕里(高校時代)

福山雅治:乙坂鏡史郎

豊川悦司:阿藤陽市

中山美穂:サカエ

Story

裕里が高校時代に好きだった乙坂鏡史郎と再会することで生じる不思議な”縁”をモチーフに、過ぎ去った遠い青春時代と現在との対比を通して人生の”不条理”

について語りかけてくる秀作。

 

裕里の姉の未咲が亡くなり、一人娘の鮎美と裕里の娘

颯香がからみ合い、そこへ裕理と乙坂とのつながりも生まれてくるのでした。

 

未咲宛に高校時代の同窓会の案内が送られてきて、それを伝えるために代役として出席する裕理でしたが、人気者だった姉と勘違いした周囲からの求めで、妹と言い出せないまま、登壇し、少しの時間を会場で過ごすはめになります。

 

不思議なのは、そこで自分の名前と姉未咲が亡くなったことを皆に話さず、誤解されたまま姉として振る舞う裕理の心理ですね~( ;∀;)

こんなことがあるのかな???と思いつつもストーリー展開に身を委ねました♪♪

 

その同窓会の帰りにバスを待っていると、高校時代の初恋の相手”乙坂鏡史郎”が声をかけてきます。人違いを言い出せないまま、2人はそれぞれの日常に戻っていくのでした。

 

それがきっかけとなり、裕理はなぜか鏡史郎に日々の暮らしぶりなどを手紙に書いて送るようになります。ちょっとした思いつきから始まった付き合い・・・

 

それからしばらくして、手違いから鮎美の家に同居しだした颯香の元(未咲の実家)に鏡史郎からの返信が届き、彼女たちは未咲として彼に返事を書くことになっていきます。

 

二重・三重にもつれ合う”糸”が解きほぐされ、やがて真実が白日のもとに晒される日がきます。未咲の死の真相と哀しい境遇が炙りだされるのでした。

 

裕里の「あなたが姉と結婚してくれていたら」と鏡史郎に言う言葉が胸に突き刺さりました(*‘∀‘)

そこにこの映画の真髄があるのでしょうね。

 

---鮎美と颯香を演じる2人がとても新鮮さが、この作品に命を吹き込んでくれていると感じました♥♡

若さが溢れていて、未咲と裕里の高校時代が生き生きと描写されています。ーーー

ーーーーー気持ちの行き違いが生む運命の残酷さが、胸を打ちますーーーーー


映画サロン『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』:アップルリーズ 2020.1.21

 

Title

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり

2020.1.17公開

イギリス映画

Staff

監督/トム・ハーパー

製作/トッド・リーバーマン他

Cast

フェリシティ・ジョーンズ:アメリア・レン

エディ・レッドメイン:ジェームズ・グレーシャー

フィービ・フォックス:アントニア

ヒメーシュ・パテル:ジョン

Story

ビクトリア朝時代のロンドンで、気象学者のジェームズと気球操縦士のアメリアが世界初の気球での上昇記録に挑む実話にヒントを得た作品。

 

実際には男性2人の偉業だったようですが、ちょっとドラマチックな要素に変更したのでしょうか(^o^)/

 

まあ、大筋が合っていれば、私としては相手がフェリシティということもあり、ほぼ満足♪♪

 

しかし、疑問がずっと頭をよぎっていました。いくら19世紀といっても、空の上は空気も薄く、気温もかなり低くなるはずですが、2人の装い( ;∀;)が軽すぎで・・・

 

2人とも手袋もなく、さらにジェームズなどは気球を軽くするために必須の外套も持たず。

こんなことはありえないのでは???と気をもんでばかりの私(*‘∀‘)

 

極めつけは、体温低下と呼吸困難に陥り、気球の高さを下げるのに必要な弁(蓋のようなもの)が凍ってしまい、絶体絶命のピンチに!!

 

そこで、意識を失っているジェームズのためにアメリアが気球の上部へと昇るのです!?

まるでアクション映画のようーーーーー

 フェリシティの渾身の演技をご覧くださいね(^^♪

 

飛行中にアメリアの気球に対するトラウマの原因が明かされますが、「あぁ~、そうだったんだね」と納得しました。

 

数々の試練と困難を乗り越え、結果的に2人は前人未到の高度7000mをはるかに超えることに成功します。

人間の限界への挑戦があったおかげで、現代の私たちは天気予報という贈り物をもらって快適な生活を送ることができているのだと実感しました♪♪



映画サロン『パリの恋人たち』:アップルリーズ 2020.1.20


Title

パリの恋人たち

2020.1.17公開

フランス映画

Staff

監督/ルイ・ガレル

製作/パスカル・コーシュトゥー他

Cast

ルイ・ガレル:アベル

レティシア・カスタ:マリアンヌ

リリーーローズ・デップ:イヴ

Story

一緒に暮らすマリアンヌからやんわりと別れを切り出され、関係解消する羽目になるオープニングからなにやら不穏な空気が漂っていました( ;∀;)

 

やがて2人が別れて8年後に、ポリアンヌと結婚したポールのお葬式にアベルが出席。彼女と再会することになります。

そして、1人息子とも。

さらに、もう1人、ポールの妹まで♪♪

 

気の優しいアベルは自然とマリアンヌの家に居候しながらの生活が始まるのです。

この時点から「何かおかしくない?」てきな疑問がふつふつと湧いてきました。

 

いくら昔の知り合い(同棲相手(*‘∀‘))だったとしても、男女が同じ家に住むというのは、近所の目があるのでは?とヤキモキしましたが、3人は普通に、まるで親子のように暮らすのでした♥♡

 

そこへ思いがけない人物が現れます。ポールの妹のイヴです。イヴはマリアンヌにアベルを自分に譲るように迫ります。「え~っ、そんなこと言っていいの~?」と驚きましたが、思いつめた様子のイヴの気持ちもなんとなく理解できました。

 

彼女は10代の頃からアベルに惹かれていたらしいのです。というより、勝手に理想像を造り上げ、妄想よりの憧れに身を焦がしていたことが判明しました( ;∀;)

<純真な乙女心は複雑怪奇>って感じで、なんとなくいじらしくなりました。

 

順調に行っていたはずのマリアンヌ親子とアベルでしたが、息子から「実は、ママがパパを殺した…」と衝撃的な言葉を聞きます。半信半疑であっても、アベルの心の中に密かにマリアンヌへの猜疑心が生まれます(^_^)v

 

それにしても、一見優柔不断そうなアベルがどうして女性の心を掴むのか??と勝手に分析してみました♥♡♥

それは、『一緒にいる(暮らす)のが楽な相手だから…?』という結論に達しました♪♪

つまり、口うるさくもなく、だいたいは受け身で、自然な感じで相手に合わせるスキルを持っているのでは?ということになりました。

 

『俺に合わせろ』とか『女のくせに』とか、横柄な男性とは一線を画すのがアベルなのだと思います。こんな男性が自分のそばにいてくれたら、安らぎと居心地の良さを与えてくれる、そんな気がします。

 

ちょっとしたことから、イヴとも同居することになるアベルですが、次第に明らかになっていくイヴの『本当の気持ち』が切なく、「よ~くわかるわぁ~」と共感してしまうのが可笑しかったです(^_-)-☆

 

こうしてみると、フランス映画の特徴がよくでていると思いますね。キッチリとした結論もださずに終わってしまう作り方がフランスらしい。


映画サロン『ジョジョ・ラビット』:アップルリーズ 2020.1.19

Title

ジョジョ・ラビット

2020.1.17公開

アメリカ映画

Staff

監督/タイカ・ワイティティ

製作/カーシュー・ニール他

Cast

ローマン・グリフィン・デイビス:ジョジョ

スカーレット・ヨハンソン:ロージー

サム・ロックウェル:クレンツェンドルフ大尉

タイカ・ワイティティ:アドルフ

トーマシン・マッケンジー:エルサ

レベル・ウィルソン:ミス・ラーム

Story

時代は第2次世界大戦末期。

ジョジョは「ヒトラーユーゲント」なる青少年集団に晴れて入隊を果たします(^_-)-

彼の頭の中にはアドルフ(ヒットラー( ;∀;))なる架空の人物が住んでいて、要所要所で適切な?アドバイスでジョジョを助けるのでした♪♪

 

ジョジョは勇敢な兵士になることを夢見ていましたが、ある日訓練の一貫で兎の首をへし折り、生命を奪うように強要されますが、そんなことはとてもできるジョジョではありません・・・

 

やがて、臆病ものとののしられたジョジョは『ジョジョ・ラビット』という不名誉なあだ名をつけられ、養成所から追放。

 

本部勤務(^_^)となったジョジョはそこで懸命に使命を果たすのでした。

 

イタリアに従軍している父は2年ほども行方知れず。その為、母子は周囲から辱めを受けることも耐えなければならなかったのです。

 

町ではユダヤ人の隔離に対しての規制が厳しくなっており、違反者は容赦なく首つりの刑を受けるのですが、ジョジョが母にその理由を尋ねると「彼らは今できることをやっているのよ」と答えます。ジョジョにはその真意はわかるはずもありません。

 

そんなある日、自宅の姉インゲの部屋で隠し部屋を見つけ、そこに隠れていたユダヤ人少女エルサと対面して腰を抜かすジョジョ。

 

しかし、2人は次第に理解し合い、まるで姉弟のように親しくなっていくのでした。

実は姉のインゲは亡くなっていて、エルサはその友人だったのでジョジョの母が自宅に密かにかくまってくれていたのでした(*‘∀‘)

 

当時はそういう行為は破滅をもたらすとても危険なものでしたが、母のロージーはそれをものともせず、ユダヤ人解放のレジスタンスでもあったのです。

 

戦争も終盤にあたり、もはやドイツ降伏の兆しが見えており、町中で空爆が続くなか、懸命に母と生きるジョジョのあどけなさが胸を打ちます。

 

悲惨なテーマにもかかわらず、本作には否定的な要素はそれほどなく、ユーモアが随所にちりばめられていて、ワイティティ監督の優しさが出ているように思いました♥♥♥

 

ジョジョを温かく見守るクレンツェドルフ大尉にサム・ロックウェルが扮していて、彼の軽さがスパイスになっていて、本作をより明るいものにしてくれています。こんなサムが大好きです!!

 

もちろんロージー役のスカーレットもとても素晴らしい存在感を放ち、慈愛あふれる母像を体現してくれています。



映画サロン『ペット・セメタリー』:アップルリーズ 2020.1.18

Title

ペット・セメタリー

2020.1.17公開

アメリカ映画

Staff

監督/ケビン・コルシュ

製作/ロレンツオ・ディ・ボナベンチュラ他

Cast

ジェイソン・クラーク:ルイス・クリード

エイミー・サイメッツ:レイチェル・クリード

ジェテ・クリード:エリー・クリード

ジョン・リスゴー:ジャド・グランドール

Story

家族との時間を優先することにして、田舎町へと移ってきた医者のクリード家の4人。

ジワジワと恐怖に陥れるこの家と周辺の森との運命的な出会いが怖すぎます。

 

引っ越し当日から不穏なムードが漂い、これからの生活への不安を植え付けるかのような不気味な感覚に脅かされる一家でしたが、せっかく落ち着く場所を見つけたことの安堵もあり、どうにかして環境に溶け込むよう努力をするいじらしさ・・・

 

でも、この土地は先住民にさえも忌避された呪われた、いわくつきの場所だったのです!!

 

一家に襲いかかる不幸の始まりは、愛猫のルイスが不慮の死を迎え、隣人のジャドに手伝ってもらい、ある土地に埋葬するも、家に戻ってきたことでした。しかも生前と違って、狂暴になって・・・(恐かった…)

 

どことなく理解しがたい違和感を感じながらも、一家はなんとか陽気に過ごすよう努力することで同意。

その趣旨に沿って、エリーの誕生日祝いに親戚や隣人を招待し、盛大に行うのでしたが、そこでもさらなる悪夢が待っていたのです"(-""-)"

 

呪われた土地の秘密を探るルイスは、ついにジャドから真実を聞き出し、ある決意を持って家族の幸せのために引き返せない行動をするのでした。

 

可愛かったエリーの変貌、それに続く不幸の連鎖が、底知れない恐怖をあおり、観ていても背中がゾクッとするほどで、さすがにスティーブン・キング原作のことだけあるとため息が出ました。

 

本作は死者のよみがえりをテーマにしていますが、愛するものを失った家族の気持ちは万国共通であり、その一線を超えたことで、永遠の地獄が待ち受けるかのような世界観にも寒気がします(*'▽')

 

”怖いもの見たさ”という誘惑を感じる方は、劇場へどうぞ(^_^)v


映画サロン『リチャード・ジュエル』:アップルリーズ 2020.1.17

Title

リチャード・ジュエル

2020.1.17公開

アメリカ映画

Staff

監督/クリント・イーストウッド

製作/クリント・イーストウッド他

Cast

ポール・ウォルター・ハウザー:リチャード・ジュエル

サム・ロックウェル:ワトソン・ブライアント

キャシー・ベイツ:ボビ・ジュエル

ジョン・ハム:トム・ショウ

オリビア・ワイルド:キャシー・スクラッグス

Story

1996年アトランタでのオリンピック開催中に実際に起こった爆弾テロ事件の真相に迫るサスペンス。

 

公園で行われているコンサート会場で警備員としての仕事に励むリチャードはたまたまベンチの下の爆弾が入ったバックパックを発見してしまい、人々を避難させて、被害を最小限に食い止めた英雄のはずだったのですが、一転して容疑者として公表されてしまいます。

 

一部の新聞の扇動で、瞬く間にメディアが騒然とし、国家権力までもが、彼を犯人と特定し始めるのでした。

 

リチャードはずっと法を順守する職業に強いあこがれを抱き続けている純朴な青年。

それにつけ込むかのように罠を仕掛けるFBIとの駆け引きもハラハラドキドキの繰り返しで、いったいどうなることかと心配でたまらなくなりました( ;∀;)

 

母のボビも心痛が続き、生きた心地がしない月日を送ることになります。

 

そんな親子の唯一の味方は旧知のワトソン弁護士でした。FBIなどの権力側のやり方を熟知している彼がリチャードへ救いの手を差し伸べて、奔走してくれるのでした♪♪

 

なによりも恐ろしいのは、無実だろうと思える警備員を「犯人」として特定、汚いことをしてまでリチャードを貶めようとするシーンがかなりあったことでした。

本当にこんなことが司法の現場で行われているのかはわかりませんが、もし自分がその立場になったら、どんな悲惨なことになるのだろう、と他人事とは思えなかったことですね。

 

どんなに罠に嵌められ、追い詰められても、自分と同じ司法の側にいると思い込んでいるリチャードの純真が哀れでした。

 

私はリチャードの様子を観ていて、「こんなふうにヤワ過ぎるからFBIやマスコミに付け込まれるんだわ~」と歯がゆい思いをしてました"(-""-)"

 

こんなボンヤリした人が、警備など、法を守る仕事をしていいのかな?との疑問を感じ続けました。

現実が分かっているのか、いないのかさえも伝わってこないリチャードでしたが、ラストでは「キリッ」とした雄姿を見せてくれるので、ご安心を!!



映画サロン『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて』:アップルリーズ 2020.1.16


Title

フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて

2020.1.10公開

イギリス映画

Staff

監督/クリス・フォギン

製作/ジェームズ・スプリング他

Cast

ダニエル・メイズ:ダニー

ジェームズ・プアフォイ:ジム

デビッド・ヘイマン:ジェイゴ

デイブ・ジョーンズ:リードヴィル

タペンス・ミドルトン:オーウェン

Story

実話の漁師たちのバンドの映画化。最近、実話の映画化が多いような気がします(^_^)v

実話と聞くと、安心感があると言うか、親近感も湧くような・・・♥♥

 

音楽界で働くダニーが、仲間と訪れたイギリス南西部のコーンウォール地方で出会った漁師バンドをプロュースすることになったのですが、実は仲間から冗談で担がれたのでした"(-""-)"

それも知らず、真剣に彼らと交渉し、なんとか契約にこぎつけるのが凄いです。

 

彼らが本当にメジャーデビューできるのかどうかさえも先行き不透明。それでも計画は粛々と進められていきます。ダニーは伝手を頼って、売り込みに懸命になるのですが・・・

 

海を愛する男たちとその家族、周辺の住民が一体となって、守ってきたコミュニティに次第に馴染んでいくダニーは、もはや彼らの仲間に入れてもらったような親密さを体験することで、いつしかこの港町を離れられなくなっていることに気付き始めるのでした。

 

荒くれた海で鍛えられた渋い声と統制のとれた歌で、チャートを掛け上がっていく「フィッシャーマンズ・フレンズ」バンド。

そして、ダニーが心を寄せるオーウェンとの仲がどう発展していくのでしょうか?(^^♪

 

彼らの歌を聴いていると、素朴で、人間らしさに溢れた世界を思い出させてくれるような感動があります。

ダニー役のダニエル・メイズはあの『シンクロダンディーズ』のコリン役で出演していたので、懐かしい友達に再会したような気になりました♪♪


映画サロン『ティーンスピリット』:アップルリーズ 2020.1.15

Title

ティーンスピリット

2020.1.10公開

イギリス・アメリカ合作

Staff

監督/マックス・ミンゲラ

製作/ジェイミー・ベル他

Cast

エル・ファニング:ヴァイオレット・ヴァレンスキ

レベッカ・ホール:ジュールズ

ズラッコ・ブリッチ:ヴラド

クララ・ルガアード:ロキシー

Story

ポーランド移民としてイギリス・ワイト島で母と暮らす高校生のヴァイオレットが、好きな歌を通して自分の生き方を見つけだすまでをエル・ファニングが演じます。

 

エルの歌については、前評判が高かったので、かなり期待して観に行ったのですが、もう期待以上の出来でビックリ!!

 

エル自身もレッスンに励んだ様子が動画でもアップされています♥♡

どうしてもこの役をやりたかったというエルの気持ちがこの役を引き寄せたのでしょうね(^_-)-☆

 

さて、ヴァイオレットが幼い頃に父が家を出ていき、母と二人で農場の世話をしながら鬱々とした毎日を過ごしているちょっと暗い(^_^)女の子。

 

教会の聖歌隊で歌うほど歌が好きで、バイト先でも歌っています。そこへアル中( ;∀;)の元オペラ歌手♪♪のヴラドが現れ、彼女の歌を褒めるのでした。

 

「ティーンスピリット」というオーディション番組の予選が地元で開かれることを知ったヴァイオレットはついに出場を決意します。

 

そして、ヴラドから声楽の特訓を受け、順調に勝ち上がり、ロンドンで行われる決勝にまで上り詰めるのでしたが、そこには思ってもいないチャンスと、胸を締め付けるような選択が彼女を待っているのでした。

 

とにかく歌のシーンがすべて素晴らしい!!

こんなにはじけたエルを観るのは初めてのような気がします♪♪

特に、決勝戦での歌うシーンは圧巻!!

 

そして、歌いだす直前に、父の思い出のネックレスを首から外すシーンが彼女の心情をよく表しているようでした。

 

母と2人で帰ってこない父を待ち続けた長い年月からの脱却であり、今ここで、身近にいてくれるヴラドへの感謝と親愛の気持ちがそうさせたのかもしれませんね~。

 

ラストの歌のシーンを観るためだけでもまた映画館に行くつもりです(^o^)

 



映画サロン『フォードvsフェラーリ』:アップルリーズ 2020.1.12

Title

フォードvsフェラーリ

2020.1.10公開

アメリカ映画

Staff

監督/ジェームズ・マンゴールド

製作/ピーター・チャーニン他

Cast

マット・デイモン:キャロル・シェルビー

クリスチャン・ベール:ケン・マイルズ

ジョン・バーンサル:リー・アイアコッカ

カトリーナ・バルフ:モリー・マイルズ

トレイシー・レッツ:ヘンリー・フォード2世

ジョシュ・ルーカス:レオ・ビーブ

ノア・ジュプ:ピーター・マイルズ

レモ・ジローネ:エンツォ・フェラーリ

Story

1966年ル・マン24時間耐久レースに賭ける男同士の対決が凄まじい!!

 

マット・デイモンとクリスチャン・ベールの渾身の役作りが最高でした(^o^)/

フォード社の重役のレオ・ビーブはジョッシュ・ルーカス!!いつもの甘い印象ではなく、キリっとしたしたたかさで、今までと違った魅力が出ていたと思います。

 

「打倒!フェラーリ!」

その圧倒的な物語が実話に基づいたものであることがさらに感動を呼びます。

車業界を巻き込んだ世紀のル・マン。

レーサーとしての道を断たれたシェルビーがフォード社から依頼されたのは、ル・マンでのフェラーリを倒すためのプロジェクトでした。

それにはメカに強い優秀なレーサーが不可欠だと考えたシェルビーはイギリス人のケン・マイルズだったのです。彼は気難しい気性から周囲から煙たがられる存在でしたが、車に対する技術とレーサーとしての腕はトップクラス。

 

渋るフォード社を説き伏せ、短い期間で作戦を練り、淡々と準備を進めていくのでしたが、そこに立ちはだかる内外の軋轢に悩まされることになります。

 

常勝軍団のフェラーリを本当に打ち負かすことが可能なのか?

この命題に命がけで挑むマイルズとそれを物心両面で支え、導くシェルビーの熱い友情に涙が出る場面も多々ありました(^^♪

 

マイルズの妻と息子との優しい家族関係が胸に沁みました。厳しい態度で接することもある妻モリーも心の中では彼を応援していることは確かにマイルズにも伝わっているし、息子のピーターの父に対する尊敬の眼差しも彼にとってはなりよりの励ましだったと思います。

 

レースシーンも緊張の連続で思わず腰を浮かすほど(^o^)「素晴らしい!!」の言葉以外に思いつきませんでした。

友情・裏切り・ギリギリのせめぎ合いなど、観客を巻き込んで離さない秀作ですね♥

もう一度観に行きたいです♪♪


映画サロン『マザーレス・ブルックリン』:アップルリーズ 2020.1.11

Title

マザーレス・ブルックリン

2020.1.10公開

アメリカ映画

Staff

監督/エドワード・ノートン

製作/ビル・ミリオーレ他

Cast

エドワード・ノートン:ライオネル・エスログ

ブルース・ウィリス:フランク・ミナ

ググ・バサ=ロー:ローラ

アレック・ボールドウィン:モーゼス

ウィレム・デフォー:ポール

Story

私の好きなエドワード・ノートン監督・脚本・製作・主演のフィルム・ノワール。

 

1997公開の『L.A.コンフィデンシャル』を思い出しながら観ていました。

なんとなく空気感が似ているような気がしたからでしょうね。

こういう犯罪ものはどこか退廃的なムードが漂います。

時代設定/時代背景が似ている面がそうさせるのかもしれません。

 

エドワード・ノートン出演の映画は最近観なかったので、嬉しく思いました(^_^)v

 

分を救い、育ててくれたフランクに対する親愛・尊敬を胸に秘めたまま、地域を揺るがす暗黒(犯罪)に立ち向かう探偵ライオネルとその仲間との協働で、巨大な陰謀が次第に明らかになっていきます。

 

ライオネルにはチック症という障害がありますが、それを補ってあまりある驚異的な記憶力を持ち、それを駆使し、事件の真相に迫っていく姿からは、正義に対する揺るぎない決意を感じました。

 

いつの世も、犯罪とは、要するに「誰が得をするのか」、いわゆる「利権」が ”鍵” になると思います。

そこを絞っていくとおのずから真相にたどり着くのでしょうね。

 

1950年代のニューヨークがそこに存在するかのように感じられ、ある種のノスタルジーを感じさせてくれる

映画でもあります。

 

ちなみに、ご存知の方もおられると思いますが、エドワード・ノートンは祖父とともに、1990年に開館した大阪の「海遊館」の巨大水槽設置に関わった過去を持っています。

 

日本には少なからず縁があるようで、そんなところにも彼への好意を持てる要素になっています♥♥



2020.1.10

Title

ダウントン・アビー

2020.1.10公開

イギリス/アメリカ合作

Staff

監督/マイケル・エングラー

製作/ギャレス・ニーム他

Cast

ヒュー・ボネビル:ロバート・クローリー(グランサム伯爵)

ジム・カータ:カーソン

ミシェル・ドッカリー:レディ・メアリー・タルボット

エリザベス・マクガバン:コーラ・クローリー(グランサム伯爵夫人)

マギー・スミス:バイオレット・クローリー(先代グランサム伯爵未亡人)

イメルダ・スタウントン:モード・バグショー

ペネロープ・ウィルトン:イザベル・マートン

Story

あの名作ドラマが遂に帰ってきましたね~!!

待ちわびました( ;∀;)

あの独特の世界観は離れがたいものですね♥

登場人物の一人ひとりに再会できた喜びに包まれました♪♪

 

はたして映画版はどんなレベルなのか?と少しだけ(^_^)心配でしたが、さすがに秀作に仕上がっていたと思います。今回は、国王夫妻のダウントン・アビー訪問という一大事!に揺れ動くお屋敷ですが、葛藤あり、陰謀ありと盛りだくさんの内容で飽きさせないほどの出来栄えでした(^o^)/

 

それにしても、貴族社会は優雅で厳しいものだと再確認いたしました♪♪

自分だったら耐えられるかな?と思ったり・・・

 

事実、メアリーも一度本音を漏らすシーンがあります。

貴族の屋敷は費用がかかると何かで読んだことがあります。使用人問題や屋敷の修繕費、所有地の管理など、凡人には計り知れない苦労があるそうですね。

そのため、領地を手放さざるを得ない貴族も多く存在したそうです。

豪華な食事や、豪華絢爛な舞踏会など、うわべだけで判断してはいけない世界なのですね。

 

国王夫妻を接待することに舞い上がる使用人たちを差しおいて、侍従たちの横柄な言動には少なからず失望もし、怒りさえ伝染しました(^_-)-☆

でも、イギリスは厳然たる階級社会。こんなことは当時は当たり前なのかもしれませんね。

 

とにかく、煌びやかな衣装にも目を奪われますし、いっとき優雅な世界で遊んでみるのもいいかもしれません♪♪

 


映画サロン『尾崎豊を探して』:アップルリーズ 2020.1.9

Title

尾崎豊を探して

2019.12.27公開

日本映画

Staff

監督/佐藤輝

製作/須藤晃他

Cast

尾崎豊

Story

伝説の永遠のロッカー、尾崎豊のドキュメンタリー映画です。

 

これまで映像で観ることが少なかったので、本作は堪能しました。

「尾崎豊がそこにいる!!」という衝撃と感動。

 

尾崎豊の歌を初めて聴いた時、衝撃を受けました。

まるで、傷ついた動物のような叫び・・・に聞こえたからです。

その歌は『心と身体がバラバラになるのでは?』と感じたほどでした。

 

「難しい人」「暗い感じ」「激しすぎる」等々、それほど良いイメージを持っていませんでしたが、見事に覆されました( ;∀;)

 

想像以上にパワフルで、繊細で、暴走的、そして、とても明るいキャラクターに驚きを隠せませんでした。

スタッフとの会話や舞台の外での素顔(^^♪など、見飽きないほど・・・

 

彼の境遇は一般の人と比べると、かなり特異なものだったようですが、自然にそうなったのか、それとも周囲を意識しての言動だったのか???

 

そして、一番の謎は「ステージ」の上の尾崎豊ですね。

あんなに激しいパフォーマンスで観客にぶつかってくるパワーとエネルギーは、彼の本心だったのか、または、作られた演出?だったのか、と考え込みました。

 

やがて燃え尽きるかのように20代半ばでの突然の死去。もっと生きられなかったのか・・・

 

他人がとやかく言うことではありませんが、できることならいつの日か、重荷を降ろして、素の自分を生きて欲しかったですね"(-""-)"



映画サロン『エクストリーム・ジョブ』:アップルリーズ 2020.1.7

Title

エクストリーム・ジョブ

2020.1.3公開

韓国映画

Staff

監督/イ・ビョンホン

脚本/ムン・チュンイル

Cast

リュ・スンリョン:コ班長

イ・ハニ:チャン刑事

チン・ソンギュ:マ刑事

イ・ドンフィ:ヨンホ

コンミョン:ジェフン

Story

麻薬捜査を担うコ班長と4人の刑事が、麻薬密売組織のアジトを見張ることになりましたが、拠点としたフライドチキン店がまさかの閉店!!

 

行き場を無くした彼らは、どうにか都合をつけてその店を買い取ります(^^♪

真向かいに組織のアジトがあるからでした。

 

売人たちがそのチキン店を使うのは、出前のみということでしたが、なかなか注文が入らず、焦りながらも、フライドチキン店としてスタートしたからには、次々と入ってくる客たちをなんとかさばかなくてはいけない・・・

素人集団の怖いもの知らずなのか、日増しに店は大盛り上がりを見せることになってしまいます♪♪

 

商売(^o^)も上々で、へとへとになりながらもアジトからの注文を待ちますが、ようやく電話がなり、勇んで駆けつけたものの、組織は引っ越したあと。

間抜けな5人組をあざ笑うかのように、フランチャイズの話まで舞い込み、引くに引けぬカオス状態におちいるのでした(^_^)v

 

それでも、なんとか組織と決戦の機会が訪れ、彼らの元に駆けつけ、大乱闘が始まります。

フライドチキン店にのめり込むあまり、本業から外れっぱなしだった彼らが、ここで思わぬ反撃をしかけま!!

5人とも格闘技の分野でのエキスパートだったのです・・・(情けない姿からはちょっと信じられないが( ;∀;))

 

ということで、最初からコメディ満載で、館内もクスクス笑いが止まりませんでした。

こんなに無条件に笑える映画も久しぶり!!

 

韓国映画って、侮れませんよね~♪♪

ユーモア感がハンパない!!

脚本も演技も、100点満点をつけたいです(^_-)-☆